69 sixty nine (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087496284

感想・レビュー・書評

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  • R3.9.30 読了。

     青春小説。面白かった。時代は1969年。
    佐世保の高校生達と長崎の方言、そして最後に仲間や高校の恩師のその後まで書かれてたので良かった。

    ・「楽しんで生きないのは、罪なことだ。」
    ・「楽しく生きるためにはエネルギーがいる。戦いである。わたしはその戦いを今も続けている。」

  • 映画化されたけど、つまらなかった。

    69は淫靡で、象徴的な年、安保闘争が盛んだったころ。
    限りなく透明に近いブルーもそうだけど、
    題名が秀逸。

    13歳のハローワークといい、時代を切り取り
    商売上手。

    文章に出てくる、太文字が印象的、
    美しいものは、美しい、醜いもは、醜いと
    はっきり書いてある。

    人生は楽しんだもん勝ちだと。

  • 1969年、日本の若者が熱かった時代。
    学生運動により東大入試は中止。ヒッピーやらビートルズが蔓延していたその頃。
    佐世保北高の3年生、ケンとアダマとその仲間たちは同校をバリケード封鎖し、「想像力が権力を奪う」と主張した。

    別に政治的思想があったわけではない。
    ただ目立って女の子の目を引きたかっただけ。

    すぐに警察に捕まるが、その後、彼らはフェスティバルを開催する。
    大人に作られた祭りではなく、自分たちが想像したフェスティバル。


    youtubeで学生運動の映像を見ると、本当にこれが日本なのかと思ってしまう。ずいぶん昔のようだが、ほんの40年くらい前。
    たしかに多くの若者が思想を持ち、主張するために運動していた。

    でも、思想も持たず、ただただモテそうだから運動した若者、ケンみたいなひとたちもいるのかもしれない。
    若者が熱かった時代に、彼らはそれを祭りのように見ていただけなのかもしれない。

    大人になったケンが現在の彼らを振り返るラストシーン。なんとも言えない寂しさがあった。
    若者たちが大人になった。どうしてこんなに寂しいんだろう。

  • 品は無いけど良質な青春

    同じ戦後でも今とは違う世界のようなきがする1969年

    希望の国のエクソダスや昭和歌謡大全集等に、散らばって行く前の村上龍『自身』がいるような気がしました。

  • テンション高い読み物だった。男子高生ってこんなんだったっけ〜?「若い!」ていうのが読後の印象。

    世の中や大人への反骨精神とか、恐いもの無しでバカな事ばっかやってたりとか、毎日友達とげらげら笑ってたとか、そんな高校時代を思い出した。何時の時代も、この年頃って単純で複雑っていう矛盾をかかえてる。でもそのないまぜ状態が心の成長には不可欠なんじゃないかな
    おもしろかった。

  • 面白いです。若い人向け。

  • 普通ならタブーになるような差別用語や宗教のようなデリケートな内容が日常のなかで淡々と出てくる。内容が割と明るいので読むのが苦にならない。

  • 2013*05*07
    69年ってアメリカでもウッドストックのあった年。ベトナム反戦運動や全共闘、すごいエネルギーの溢れとった時代やったんなぁ。村上龍さんの少年時代を覗いた感じ。

  • 村上龍自らの高校時代をもとにして書かれた作品。
    1969年、当時17歳であったケンはバリ封やフェスティバルを企画する。
    九州が舞台の爽快青春小説。

  • 大学4年の長男「オレは生まれてくる時代を間違えた。」ですって。
    それだけ感銘を受けたようですね(笑)
    そして「たまには青春小説もいいかも。」とも…。
    1969年に高校3年生だった主人公。
    熱い時代でしたね。

    私も数年ぶりに読んでみました。
    たしかに熱い!!そしてワクワク~!!
    もう少し早く生まれてみたかったかも…。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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