人事異動 (集英社文庫 135-B)

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著者 : 高杉良
  • 集英社 (1982年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087505573

人事異動 (集英社文庫 135-B)の感想・レビュー・書評

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  • 大手商社に勤務していた主人公新井が、海外出向を拒否して、新興電子工業メーカーに転職し、栄達の道を歩むが、最後には「自らの定年」を決めてサラリーマン生活に決別するという物語。
    勧善懲悪ですっきりという結末ではないが、新井の潔さに清々しい読後感を持った。しかし、新井はちょっと良い人すぎる気がした。解説で指摘されていたが、善玉の典型としての新井、悪玉の典型としての本明という構図があるのだろう。そして、現実の社会では、必ずしも善玉が勝つわけはないが、それはそれでいいではないかというメッセージが込められているのであろう。
    また、これも解説で触れられていたが、サンライト電子工業の社長池上やその夫人恵美子など、善玉とも悪玉ともいえない第三者の存在がこの小説を深みのあるものにしていると感じた。
    新井のような決断はたぶんできないし、しようとも思わないが、新井のような誠実な気持ちを保ちつつ、また、本明のような下卑た心性に陥ることなく、うまく組織社会を渡り歩いていきたいと思う。

  • 使いやすい!

  • タイトルの「人事異動」は、サラリーマンの宿命である。辞令一枚でどこにでも行かなければならない。
    主人公の新井治夫はエリート商社マン。華々しい成果を残してきたが、愛妻家である彼は、病身の女房のことを慮り、海外勤務を断念する。また足の引っ張り合いをする商社の体質に嫌気がさし、辞職し、ヘッドハンティングを受けたメーカーに再就職する。ここでも次々に成果を上げ、昇進していくが、嫉妬したライバルから足を引っ張られ、結局その会社を去る。
    しかし、主人公は決して「悲運のヒーロー」として描かれていない。いつも毅然とし、言い訳せず、足を引っ張った者を恨みもせず、「10年早い定年だ」と言ってさばさばとして会社を去る潔さにさわやかさを感じた。(実際のサラリーマンではこうはいかないが…)

  • 頭脳明晰ビジネスマン新井さんのリタイアまでのストーリー。できるがゆえに権力と嫉妬の渦に巻き込まれていく…。

  • 人間の持っている二面性をインパクトある脇役を登場させることで、主人公に巧みに表現させている本

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