クリスマス・キャロル (集英社文庫 テ 6-1)

  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087520170

作品紹介・あらすじ

クリスマスの前夜、ケチで意地悪なスクルージ爺さんの前に、7年前に死んだはずの共同経営者マーレイの幽霊が現われた。そしてスクルージは、3人の精霊によって自分の過去・現在・未来の姿を見せられる…。文豪ディケンズが、クリスマスを舞台に人間の愛と善意をペーソス溢れる筆致で描く世界的名作。

感想・レビュー・書評

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  • クリスマスに再読…したかったのですが、26日までかかってしまいました(^^;; 年に1回は読み返すべき作品だなと感じました。当時の階級社会の縛りはあっても、やはり全体のテーマは普遍。だからこそ長い時代愛され続けているのでしょう。英国では、クリスマスは家庭でのお祝いであり伝統行事。それを踏まえ、今回はクリスマス伝統料理にも注目して読んでみました。クリスマス・プディングや詰め物をした鶏はもちろん、ミンス・パイやニーガス酒、ポンス酒と、実体を知らなくても名前だけでワクワクするものがたくさん。肉汁をグレーヴィーソースなんて書かれたら、ひとたまりもありません(笑)。心と胃袋のあったまる、いい読書でした。また来年のクリスマスに再読したいです。
    【2014年12月28日再読】
    別のクリスマス物語『飛ぶ教室』を読んでいたため、今年もクリスマス読了できませんでした^^; でも、毎年読むからね!

  • またそろそろクリスマスがやってきますね。毎年クリスマスになる度にこの本のことを思い出します。
    1人の男が多くの精霊と出会い、過去から現在を通り未来のクリスマスを旅していきます。その過程で、この主人公の心が変化していく。
    過去がなければ今はないし、今がなければ未来は無い。
    人の温かさを知ることのできる本です。
    非常に心温まるストーリーとなっています。

  • 偏屈な守銭奴のじいさんスクルージが過去、現在、未来のクリスマスの亡霊との不思議な体験を通じて変わって行くお話。英国文学らしく、キリスト教の影響が色濃く出た作品だと思う。クリスマスシーズンにぴったりのファンタジー小説。ただディケンズちょっと苦手かも知れない…。2010/083

  • スクルージ爺さんほど偏屈じゃないにしても、どっか意固地になったり斜に構えた考え方したりって誰でもある気がする。
    時には一旦立ち止まって、周りを見渡し自分自身を振り返ることも大事だと素直に感じる作品。

  • "情けは人の為ならず"。こんなありきたりな教訓を表している。ただ、それを表現するために主人公自身が自らの過去、現在、未来を覗き、改心していくという壮大な構成をこの時代にしたところにこの作品の傑作たる所以があるのだろう。誰もが幸せになれる小説。心が洗われる。

  • 『クリスマス・キャロル』(ディケンズ、1991年、集英社文庫)

    みんなから嫌われるお金に厳しい老人が、精霊に導かれて、過去・現在・未来のクリスマスを見、次第に変わっていく成長物語。クリスマスの季節に心温まる小説。

    (2010年11月29日 大学院生)

  • 2023.1.18読了

    クリスマスイブの夜、ケチで意地悪で嫌われ者のスクルージ爺さんの元に、共同経営者だったマーレイ爺さんの霊が現れ、これから3人の精霊が来るという。

    精霊たちはそれぞれスクルージに、自身の過去、現在、未来を見せる。

    そうして客観的に自分を見つめ直したスクルージ爺さんは、人生における大切なことを思い知り、文字通り生まれ変わったように行動を変えたから、幸福な人生を送ることができたとさ。
    めでたしめでたし。

    とっても説教臭い昔話のような物語。
    でも結局この世界を生きていくのに大切なことは
    時代を超えて変わってないんだよねってことを、この作品自体が残り続けることで証明している。

    だって、180年前の1843年に書かれた作品なのに、価値観がこんなに複雑多様化してる今でも全然通用するお話なのだから。

  • 金儲けや事業成功ばかりではなく、他者を思いやる心がないといけないと、精霊とのやり取りで気づく主人公。

  • ケチで冷酷なお爺さんが、精霊により見せられた過去現在未来の幻影により、自分を見つめ直すお話。他人への懐疑や冷酷さは自分を孤独にさせ、他人へのやさしさは自分をも満たす。彼が笑い、クリスマスを祝う場面は微笑ましく、心が温まった。
    この訳は少々合わなかったので、他の訳でも読みたい。また来年にでも、忘れていなければ読みましょうかね。

  • 清々しいくらい人が変わったスクルージおじさんがおもしろかった

    自分の過去現在を振り返ってみたら微妙な未来しか見えなかったのでこれを機に未来を見据えた行動をしたい。。

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著者プロフィール

Charles Dickens 1812-70
イギリスの国民的作家。24歳のときに書いた最初の長編小説『ピクウィック・クラブ』が大成功を収め、一躍流行作家になる。月刊分冊または月刊誌・週刊誌への連載で15編の長編小説を執筆する傍ら、雑誌の経営・編集、慈善事業への参加、アマチュア演劇の上演、自作の公開朗読など多面的・精力的に活動した。代表作に『オリヴァー・トゥイスト』、『クリスマス・キャロル』、『デイヴィッド・コパフィールド』、『荒涼館』、『二都物語』、『大いなる遺産』など。

「2019年 『ドクター・マリゴールド 朗読小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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