族長の秋 (集英社文庫)

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制作 : 鼓 直 
  • 集英社 (1994年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087602357

族長の秋 (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

  • ノーベル文学賞作家の作品『族長の秋』を読了。まず読み始めて思ったのが、とても読むのに体力がいる小説だなあという事だった。翻訳のせいではなく、著者がもしかしたあらわそうとした中南米での独裁政治による国の混沌というものに関係するのかも知れないし、ガルシア・マルケスの文体なのかもしれないが、文章の密度に誰もがやられる事と思う。次から次へと独裁者が動きまわる状況を描くディティールがこれでもかこれでもかこれでもかと続くので、休憩しながらよまないと本当に辟易としてしまったというのが正直なところだ。ただ誤解を招かないよう言うとつまらないという事ではない。中南米の独裁政治のでたらめ具合がきちんと想像できるし、なかなかその状況を多くの国の民衆が打破できなかった状況をとても素直に描いた結果ではとも思った。彼の一番の作品と言われる『百年の孤独』を読んでから好き嫌いを決めたいと思う。表現者が持つ偏執的なところがもろに文章にもでた作品だと思うのでそういう傾向の作品が好きな方は是非チャレンジを。

  • 一気に読まないとダメみたい。
    私には、気力もその気も湧きませんでした。

  • 所詮彼は奸智蠢く「大統領」の器ではなかった。
    むしろ「部族長」の器だった。
    残忍で甘えん坊な人間臭い人。

  • うまい!空気感が絶妙。

  • ラテンアメリカには独裁者小説というジャンルがあるそうな。よくいえば濃密、悪くいえば暑苦しくくどい描写が延々と続く。なんせ、改段もろくにないのでページにびっしりと活字が詰まっていて読むものをたじろかせるほど。好みは分かれるだろうけど、いったん引き込まれると最後まで一気に読まずにはいられません。

  • ガルシア・マルケスはまだ一作も読んだことがなかったので、試しに会社にあるものを持って帰ったのだが…読み始めて5行目で読み進められず。
    もう少し様子を見るか、諦めるか…。

  • 全編を通して語り手が次から次へと変わったり、時間が過去へと未来へと行ったり来たりするので、内容がつかみきれませんでした。現実とファンタジーの混在っぷりもかなりのもので、何が何だかわからなくなってきます。大統領は一体何回死んで生き返ったのかわかりませんが、『百年の孤独』以上の孤独を味わった人なのではないかと思いますね。

  • ノーベル賞作家である著者の独裁者小説。

    ★★★
    架空の小国に200年の寿命を持ち君臨し続ける大統領の織り成す奇行と悪行とそして孤独。氾濫を企てた将軍は丸焼きにし、インチキ籤に関わった二千人の少年を殺す。美女は月食の中に消え、妻子は犬の群れに噛み殺され、娼婦だった母親の屍骸は聖女とされる。
    そしてただ君臨する大統領を操るように権力をほしいままにする部下たちの恐怖、猜疑。
    大統領が自分の周りの嘘を感じ真実を知ろうとするが、それを探りに来た神父は側近たちに消されかける。
    君臨しつつも利用され、それでも絶大な権力をもつ大統領が孤独かつ滑稽。
    ★★★

    章が分かれりたびに作者の視点は様々変わり、大統領の死から始まります。目くるめくような魔術的レアリズム小説。

  • 他も人も散々書いているが、これは読み手を選ぶ小説だと思う。
    大まかな章分けこそあるものの、50ページ前後にわたって段落もなければ、鍵括弧もなく、読点を多用した長文は視点がコロコロと変わり、その上時系列も飛ぶ。
    翻訳云々以前に原文の難しいのだろうと思う。
    悪文と言われればそれまでかもしれないが、読者を挑発する冒険的野心に満ちた作品ではないだろうか。
    文体にさえ慣れてしまえばグイグイと読むことができると思う。
    解説よると代表作「百年の孤独」とは遠い位置にある作品ということだったが、個人的には「百年の孤独」に連なるような印象を受けた。
    「壮大な長さに及ぶ孤独」という点は共通している。
    一族であるか一人の男であるかという違いはあれど、主題は似ていると思う。
    「百年の孤独」にもあった非現実的で幻想的な挿話も相変わらずだった。
    登場人物も少なく、描写も繰り返されるところがある「族長の秋」の方が孤独の深さを感じ易いとは思う。
    ただし冒頭にも書いたように文章のアクが強すぎるため、あまりお勧めはできない。
    そういうことを含めると星は一つ落ちるかな。
    文学的には「百年と孤独」と評価を二分するくらいの傑作であることは間違いない。

  • 架空の国の独裁者の愚行・奇行・残虐な行為を戯画化した長編小説。
    段落もなく止めどなく語られる饒舌な文章に誘われて、気づけば独裁者の異常な行動もスンナリ読めてしまっているのが恐ろしい。マジックリアリズム、ここに極まれりといった感じ。
    数々の奇行・愚行も目立つが、それと同等に目立つのは卑屈で、面従腹背という言葉がピッタリくる国民や取り巻きの官僚たち。判を押したように繰り返される欺瞞に満ちた取り巻きたちの態度こそが、独裁者の奇行を生み、政治を歪めているのではなかろうか。

  • 081226(n 090103)
    090401(n 090803)

  • 残酷でマザコンで圧倒的な孤独感を抱える独裁者「大統領」の物語。
    ガルシア・マルケスを何冊か読んでイケルと思った人にはオススメ。

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