ストームブレイカー (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087605341

感想・レビュー・書評

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  • 「007」の子供版、本国で大人気のシリーズ作品という事で手にしました。

    いや、完全に「007」ですよ。
    ボンド...じゃなかった、アレックスが14歳の為、ボンドガールやマティーニなどはさすがに出てきませんが、オマージュ作品です。

    出来すぎ感はありますが、それと同時に疾走感もありました。

    <あらすじ>
    ストームブレイカーとは、アンソニー・ホロヴィッツというイギリスの作家が書いたスパイ小説のシリーズの第一作目です。主人公は14歳の少年アレックス・ライダーで、叔父の死後に英国秘密情報部(MI6)のスパイとなります。彼は、次世代パソコン「ストームブレイカー」を寄贈するという名目で大規模なウイルス・テロを計画している企業のCEOダリアル・セイルを調査する任務に就きます。アレックスは、スパイ道具や仲間の助けを借りながら、セイルの陰謀を阻止しようとします。

    この小説は、2006年に映画化されました。監督はジェフリー・サックスで、アレックス役はアレックス・ペティファーが演じました。他にもユアン・マクレガー、ミッキー・ローク、アリシア・シルヴァーストーンなどが出演しました。

    ストームブレイカーは、スパイ小説としてだけでなく、少年の成長物語としても楽しめる作品です。


    少年スパイの大アクション。
    事故死した叔父はMI6のスパイだった!? 叔父のあとを無理矢理継がされ、コンピュータ製造工場に潜入したアレックスが見たものは? 英国最大の危機を救えるか!? 14歳の少年スパイ、鮮やかに誕生。

    内容(「BOOK」データベースより)

    「シートベルトの締め忘れで即死?叔父に限ってありえない!」親代わりだった人の事故死を悲しみながらもアレックスの明晰な頭脳と運動神経はフル回転、解体工場に忍び込み弾痕だらけの叔父の車を発見。翌日叔父の勤務先から呼び出された彼に、さらに驚愕の事実が突きつけられる。「叔父さんは我国の特殊工作員だった。今度は君が手を貸す番だ」14歳の少年スパイ、アレックス誕生の第1弾。

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

    ホロヴィッツ,アンソニー
    1955年生まれのイギリス人。ヨーク大学卒業。子供時代に『タンタン』やロアルド・ダールの本を愛読。22歳で作家デビューし、以来20冊近い小説を刊行。“アレックス・ライダー”シリーズのほかにテレビ・ドラマの脚本(『名探偵ポワロ』など)も多数ある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 『カササギ殺人事件』をはじめとしたミステリに毎回唸らされているホロヴィッツ。
    彼によるヤングアダルト向けのスパイ物…ということで気になっていたシリーズです。
    手に取ってびっくり!イラストは荒木飛呂彦さんなのですね!

    主人公のアレックスは14歳。
    唯一の身内である叔父を自動車事故で亡くしますが、はたして本当に事故だったのか?
    真実を確かめるために動き出したアレックスは、叔父の本当の姿を知り、不本意ながらもその仕事を引き継ぐことになるのです…

    予想以上に大きな展開が次々と起こる、アトラクションみたいなエンターテイメント小説でした。
    戦闘スキルが高くて冷静な割に、要所要所で危なっかしいアレックスにひやひや。
    全体的にテンポが速いので、個人的にはもう少しじっくり楽しみたい~…と後ろ髪を引かれつつ、ぐいぐい先へと読まされている感じでした。

    原著は13冊刊行済みで続刊も予定されているようですが、邦訳は6冊で止まっていて文庫になっているのも内3冊。
    続きを追いかけようかどうか、迷い中です。

  • 育ての親で銀行員だったイアン叔父の不審な事故死に納得できなかったアレックスは、実は叔父がMI6の敏腕工作員であり、彼は潜入捜査中に殺されたのだと明かされる。
    イアンの捜査対象は、『ストームブレイカー』という最先端PCを全英の子供たちに無償提供しようという大企業。アレックスは、半ば強制的にイアンの残したミッションに挑まされることに…


    『カササギ殺人事件』を読んでから、図書館でのぞくようになった『著者 ホ』の棚にあった。
    え?同姓同名の別人?著者略歴もなんだか感じ違うし…と戸惑いつつも、荒木飛呂彦のイラストを使っているからには只者ではないはず!とジャケ買い…じゃなくて貸出。

    ハンサムボーイで頭脳明晰語学堪能、スポーツも万能で空手の達人というスーパー中学生がスパイとして活躍するって…
    いやいやいや、まぁもうありえない困難なミッションと、きわどいピンチ(ただし今のところお色気はナシ)と、オモシロ秘密道具…などをノリで楽しむしかないですね。
    それこそ007かミッション・インポッシプルなか、という事で…脳内ミュージックはYESとかで。
    文庫本よりも、軽い装丁の大き目サイズで、秘密道具の紹介なんかもつけてあったら、男子が喜びそう。


    たまたま、この本の直前に読んだのが、『秘密をもてないわたし』というアレックスとは正反対の主人公の物語だったせいか、ギャップが激しく、ちと疲れました。

  • タイトルの語感と荒木飛呂彦先生のイラストが相まって、不思議と文体もジョジョっぽく思えてしまう…というか、翻訳の竜村風也氏は何者?このアレックス・ライダーシリーズに関する情報しか出て来ないのだが、絶対意識してジョジョに寄せていると思うのだけど…。

    中身は少年探偵小説の英国スパイ版。個人的には最序盤のスクラップマシーンからの脱出劇あたりが一番緊張感が高まっていて、正直主人公がいきなり脚を失う展開なのかとすら思えた。
    MI6の訓練シーンはアレックスの成長・修行要素として必要なのかもしれないが、ウルフないしK部隊が再登場したら超絶胸熱展開だったのだけども…、終盤で降下訓練のくだりに触れられただけ良しか。

    イギリスって未だに人種差別観が根強いというか、歴史的に黒人奴隷制度によって富を得たというか、おそらくはへロッド・セイルが語るように人種間のイジメもあるのだろう。
    主人公・アレックスが14歳という設定からしても、イジメという要素はしっくり来るのだが、それで復讐の為に金をかけて英国中の学生をターゲットに細菌兵器をバラ撒くというのは…荒唐無稽だけど訳はわかる。

    筋としては巨悪のボスがいて、幹部の妙なキャラがいて、主人公が悪の野望を打ち砕くという王道。

    ヤッセンという自制と常識を備えたクソ悪人との対峙が見逃せない。



    1刷
    2021.7.16

  • 女王陛下の少年スパイアレックス・シリーズの第1弾です。
    「ストームブレイカー」という題名がちょっとかっこいいのと、なによりも荒木 飛呂彦のイラストに惹かれて購入したのだけれど……。そして、3巻ぐらいまで文庫になっていて持っているんだが、続きを読むかどうかは微妙。

    面白くないことはないのだが、こっちの想像以上の楽しさはない感じです。
    このレベルの作品を読むのなら、新しい作品を読みたい気もする。最近、そんなふうに迷って、捨てちゃったのは、松岡 圭祐でした。あれもでも、3冊ぐらいは読んだしなぁ……。
    ただ、ハリー・ポッターみたいにドンドン良くなっていくシリーズもあることはあるしな~。1巻よんだだけではおもしろさがわからない作品というのは、確かにあります。特に、最近のシリーズものの児童文学は、そうかも。
    でも、「デルトラ・クエスト」みたいに、結局、どこまでいっても全然あわなかったのもあるしなぁ。

    何よりも問題は、あんまり007に興味がないことかも。
    009なら、好きなんですが(笑)。
    う~ん、これから面白くなるのかな~。面白くなる要素としては、敵役のヤッセンのかかれかただと思うんだが。

    誰か、背中を押してくれないだろうか?

  • (2023-12-05)

  • 若者に人気ということだったので、読んでみたアクションもの。

  • イギリスの作家「アンソニー・ホロヴィッツ」の冒険スパイ小説『ストームブレイカー(原題:Stormbreaker)』を読みました。

    『カササギ殺人事件』に続き、「アンソニー・ホロヴィッツ」作品です。

    -----story-------------
    「シートベルトの締め忘れで即死?叔父に限ってありえない!」
    親代わりだった人の事故死を悲しみながらも「アレックス」の明晰な頭脳と運動神経はフル回転、解体工場に忍び込み弾痕だらけの叔父の車を発見。
    翌日叔父の勤務先から呼び出された彼に、さらに驚愕の事実が突きつけられる。
    「叔父さんは我国の特殊工作員だった。今度は君が手を貸す番だ」
    14歳の少年スパイ「アレックス」誕生の第1弾。
    -----------------------

    女王陛下の少年スパイ!「アレックス」シリーズ「アレックス」シリーズの第1作… 元々は少年少女向けの作品のようなので、やや物足りなさは感じましたが、、、

    大袈裟なアクションや荒唐無稽な武器等「007」シリーズへの愛情が感じられる展開で、ファンタジーを読んでいる感じで愉しめました… 「アレックス」の役柄は「ジェームズ・ボンド」の孫(「ジェームズ・ボンド三世」)って感じでしたね。

     ■第1章 真夜中の訪問者
     ■第2章 地獄の解体工場より愛をこめて
     ■第3章 名門銀行は正体不明!?
     ■第4章 消された殺しの番号!?
     ■第5章 ダブルオー・ゼロ・ネバー・ダイ
     ■第6章 秘密兵器もお子様用!
     ■第7章 この世でいちばん醜悪な生きもの
     ■第8章 宝探しはトラブル探し!
     ■第9章 殺し屋は深夜の海から…
     ■第10章 昼下がりの奇襲攻撃
     ■第11章 謎の地図は地下迷宮
     ■第12章 地下工場はイギリス滅亡を組み立てる
     ■第13章 イジメの代償はジェノサイド
     ■第14章 死ぬのは大クラゲだ!
     ■第15章 危機一髪!? イギリス滅亡六十分前
     ■第16章 パラスート急降下作戦
     ■第17章 女王陛下の少年スパイ誕生!
     ■訳者あとがき
     ■解説 映画007をしのぐ仕掛けとおもしろキャラがいっぱい!
           稲垣都々世(映画評論家)

    幼い頃に両親を亡くした「アレックス・ライダー」は、叔父で銀行マンの「イアン・ライダー」に育てられる… ある日、叔父が交通事故で死亡すが、慎重な叔父がシートベルトをしていなかったことに不審を抱いた「アレックス」は、真相を求めて調査を始める、、、

    実は叔父が勤めていた銀行は英国の海外担当諜報機関MI6の隠れ蓑で、叔父はMI6の特殊工作員だった… 叔父はレバノン出身のコンピューター王「ヘロッド・セイル」の陰謀を暴く任務の最中に殺されたたのだ。

    そして、MI6の幹部である「アラン・ブラント」や「ジョウンズ夫人」は、「アレックス」を「イアン」の後任として任命… 「アレックス」は、全身傷だらけになりながらも英国諜報局の過酷なサバイバル訓練に耐え、「セイル」が全英の中学校に配ろうとしている新型PCストームブレーカーの謎を解くため、セイル・エンタープライズのコンピュータ製造工場に潜入する。

    そして、「アレックス」は、100kgの重量を支えることのできる30メートルの特殊ナイロン紐を使用したヨーヨーや、金属を溶解することのできるクリームの入ったニキビ・クリーム、ソフトを入れ替えるだけでメールでの画像送信、X線カメラと集音マイク・盗聴器探知機、発煙装置と複数の使い方のできるブリテンドーのテレビゲーム機を武器に戦いを挑む、、、

    ジュニア版「007」として愉しめましたね… 『アレックス・ライダー』というタイトルで映画化されているらしいので、そっちの方がもっと愉しめるかもしれませんね。



    以下、主な登場人物です。

    「アレックス・ライダー」
     本書の主人公。14歳

    「イアン・ライダー」
     アレックスの叔父

    「ジャック・スターブライト」
     ライダー家のハウスキーパー

    「アラン・ブラント」
     イギリス諜報機関MI6の特殊作戦局長

    「ジョウンズ夫人」
     ブラントの部下

    「スミザーズ」
     MI6の特殊武器開発担当者

    「ヘロッド・セイル」
     大富豪の実業家

    「ミスター・グリン」
     セイルの執事

    「ナディア・ヴォール」
     セイルの部下のドイツ人女性

    「ヤッセン・グレゴロヴィッチ」
     ロシア人の殺し屋

  • 図書館で。
    なんかテンポが良くて良いなぁ。主人公も唯一の肉親を亡くすし、頼れる大人は居ないし、困難続きですが状況を悲観せず、ウジウジせず行動するのが良い。
    何せ展開が早くて良い。映像向きな作品かもしれないな、とか思いながら読みました。
    荒木さんの絵もかっこいい。けど、なんか挿絵だけ見るとイギリスではなく荒廃した世紀末感が漂っているのが愉快(笑)

  • 期待をこめて

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著者プロフィール

Anthony Horowitz
イギリスの作家。1979年、冒険小説『Enter Frederick K. Bower』でデビューし、YA(ヤングアダルト)作品「女王陛下の少年スパイ!アレックス」シリーズ(集英社)がベストセラーとなる。ドラマ『刑事フォイル』の脚本、コナン・ドイル財団公認の「シャーロック・ホームズ」シリーズの新作『シャーロック・ホームズ 絹の家』(KADOKAWA)なども手掛ける。アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』は、日本でも「このミステリーがすごい!」「本屋大賞〈翻訳小説部門〉」の1位に選ばれるなど、史上初の7冠に輝く。続く『メインテーマは殺人』『その裁きは死』『ヨルガオ殺人事件』(以上、東京創元社)も主要ミステリランキングで首位を取り、4年連続制覇を達成した。


「2022年 『ホロヴィッツ ホラー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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