凍氷 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087606829

作品紹介・あらすじ

凄惨な拷問殺人事件の捜査と第二次世界大戦に関する極秘調査。二つの任務に奔走するヴァーラ警部に、上層部の圧力と暗い過去がのしかかる。極寒の地・フィンランドの警察小説第2弾!(解説/堂場瞬一)

感想・レビュー・書評

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  • 今作では前作に比べよりはっきりとアメリカとフィンランドの文化的衝突が描かれている
    フィンランドの歴史や文化も知ることができる
    メインのミステリー部分はシンプル
    このシリーズは警察官を主人公にする事でフィンランド社会の闇を描きたいんだろうなと
    事件の解決法には空いた口が塞がらないこと間違いないです

  • シリーズ2作目なのを知らずに読んだので、1作目の結末と内容を殆ど知ってしまった。
    『処刑の丘』以来のフィンランド小説。ドイツとロシアに挟まれて苦しむフィンランドの歴史が取り上げられているのは同じ。
    アメリカ出身のフィンランド在住の作家として公正であろうと苦心している姿勢は窺われるが、その立場でフィンランドの過去を批判するのは苦しいものがあったろう。『サラの鍵』をちょっと連想した。
    北欧でもスウェーデン、デンマーク、アイスランドとはやはり違う風土と国民性。

  • フィンランドが舞台の寒くて冷たい北欧ミステリーです。
    とはいえミステリーとしてよりも、むしろフィンランド旅行前に読んでおくべき種類の小説なのかもしれません。
    本書では顔に銃撃を負い、妻の不倫、アル中、睡眠障害という様々な問題を抱えながら事件の真相に迫っていく警部の奮闘振りをお楽しみください。

  • 最近北欧ミステリーをよく読んでいるがこの作者の本が一番 自分の感性にあってる。主人公の人間性が好ましい。残虐性も他の北欧ミステリーに比べると柔らかめ。と言ってもやはり虐待・拷問・sexはでてくるけれどw この本で初めて北欧諸国とナチスの関係について まったく知らなかったという事がよくわかったので調べてみようと思う。後2冊このシリーズを読むつもりだが 作者の方の急逝が 残念でならない。

  • フィンランドの歴史の極秘調査と揉み消しの指令を受けたカリ警部。
    ヘルシンキで起きたロシア人富豪妻の拷問死事件と原因不明の頭痛を抱えて立ち回るその先に待つものは…。

    いやん。暗い、重い。
    カリはじめ、その妻で臨月のケイトとその弟妹、カリに圧力をかけてくる上司、仮とコンビを組む頭脳明晰な巡査部長と、メインの人物に苛立つこと甚だしく。
    作者の目線が何処か突き放しているように感じるのは、フィンランドが舞台でありながら、彼がアメリカ人だからであろうか。
    フィンランドに暮らしその土地の言葉を操っていても、やはり根本での違いってないわけじゃないと思う。
    ミステリの根っこになる部分は予想していた通りだったけれど、最後の解決法はどうなんだろう。
    結局小悪党は大悪党に食われる、みたいなオチ。
    本文中にあったように「あまりにもおぞましく奇妙」な話だった。

  • かなり強引、説得力はあり。
    単純にかっこええ。

  • 3.4

  • 大したことでは無いけれども、ケイト(妻)の兄妹がトラブルメーカーでドキドキした(笑)

  • 前作でうだうだ言ってたが、いきなりヘルシンキに引っ越し済みの状態からスタート。
    しかし「国際的で開放的な大都市」(現地比)に来たところで、陰気な田舎もんの主人公は通常運転。暗くて偏屈、やたら妻への愛を連呼しながらひどい扱いなのも相変わらずで、読んでいて疲れるしビタイチ心躍らない。陰惨な事件の内容より、作中しつこく描かれる文化的衝突より、個人的には主人公の存在がよっぽど「暗さ」を感じさせた。
    冒頭からあからさまに立っていた「主人公さらなる不幸フラグ」がラストでみごと結実した上に、次作からは目玉ボーン級にまるっっっきり違う作風にシフトチェンジ、さらにその次で作者急逝によりシリーズ未完と聞いたので、このシリーズはここまでかな。

    2022/3/16読了

  • やっぱりこの人のセンスが合わない。
    犯罪内容も、精神構造も、登場人物たちも、みんな趣味じゃない。
    ひとことでいえば「気持ち悪い」

    フィンランドだから屈折してる、とかいうこともあるんだろうか。
    といっても著者はアメリカ人だしなぁ。

    あとサブストーリーがフィンランドの暗い歴史で、興味が持てなかった。

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