ファウスト〈第2部〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)

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制作 : Johann Wolfgang Goethe  池内 紀 
  • 集英社 (2004年5月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (493ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087610093

ファウスト〈第2部〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)の感想・レビュー・書評

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  • ○この本を一言で表すと?
     詩人ゲーテの妄想物語


    ○面白かったこと・考えたこと
    ・有名なゲーテの有名な著作を読めてよかったです。

    ・マンガなどでよく登場するメフィストフェレスがどういった役回りなのかがよくわかりました。いろいろな人をからかって、最後の最後で美味しいところを持っていかれるところなど、「ゲゲゲの鬼太郎」に登場するねずみ男とイメージがそっくりだなと思い、もしかしたらねずみ男は「ファウスト」のメフィストフェレスが元ネタなのかもしれないなと思いました。

    ・第一部はまだ全体的に話がまとまっていましたが、第二部は大いに話が飛びまくっているなと思いました。

    ・ファウストが街の娘に心を奪われて、結ばれ、しかしその仲を裂かれる・・・というエピソードは何となく聞き知っていましたが、それが全てだと思っていました。そのエピソードは第一部の話で第二部は全然違うということを、第一部を読み終えてようやく知りました。第二部のラストでマルガレーテ(グレートヒェン)が登場し、それなりに報われるようになるのはどことなくハッピーエンドっぽいなと思いました。

    ・ファウストが最後にメフィストフェレスに魂を持っていかれるところを天使が取り戻して天に連れて行かれるというラストは、ゲーテが晩年に自分が死んだ後にこうあって欲しいという願望を込めたのかなと思いました。


    ○わかりにくかったこと
    ・話の流れが唐突に変わったり飛躍したりしていてよくわからないところが多かったです。

    ・いろいろな神話や民話から話を持ってきていることに何か意味があるのかもしれませんが、そういった方面に知識がない私には読み取れませんでした。


    ※第一部と同じレビュー

  • 第二部は一部とスケールが違う。神々(ギリシャ)世界、古代ローマ、聖書、舞踏会、洞窟…場面が変わるごとに世界も一転してゆく。その分、かなり読みにくく、ストーリーがわからなくなる。

    だが、第一部よりも断片的な記憶が残り、場面場面が印象深い。通読した後から、パッと開いた箇所を読み直すような楽しみ方ができる。

    二部があることによって、一部は壮大な序章に思えてくる。だが、一部が無ければ二部の目まぐるしく変わる舞台にはついていけないし、二部だけでは決して確立しない。

    残念なのは、二部は一部よりも原文で読むのが望ましいのだろうと思えること。詩句も多く、原文が読めれば楽しめるだろう技巧が多々あるように思えた。

    ストーリーを読み取ることよりも、言葉の響きややりとりが重視されていると思えたことから、私は一部よりも二部の方が好きだった。

    第一部も含めて、機会があれば意味はわからなくてもドイツ語で読まれるゲーテのファウストを聞いてみたい。


  • 富んでいるのになお不足を感じるが、最も厳しい責め苦。共同の意思こそ人知の至つくところであって、日ごとに努める者は自由に生きる資格がある。どのように危険にとり巻かれているても、子供も大人も老人も、意味深い歳月を生きる。そんな人々の群れつどう姿を見たい。自由な土地を自由な人々とともに踏みしめたい。そのときこそ、例の言葉を。
    ゲーテは若いうちに骨子をかけ上げる一方で生涯をかけて改稿を重ねていったらしい。若年から老年まで一貫して、欲や生きることについて考えてきた結果、行き着いたもの。ギリシア神話や夢幻的な話が多くなりよくわからない部分も多い。時間がたった後に再読すると印象も違うかも。

  • ホムンクルスまで出てくることは記憶になかった。最後がもっと複雑なような気がしたが単純であった。

  • いきなり話がわからなくなった。登場人物が多すぎてついていけない、区別がつかない。5年かかってようやく読みきったという安堵感。プルートス、皇帝、メフィスト、ワーグナー、ホムンクルス、ヘレナ、魔女ラミア、憂い。時よ、とどまれ、おまえはじつに美しい。グレートヒェン出てきた。

  • ファウストの神髄は2部だったようだ。通読した今振り返れば、1部は分かりやすい恋愛小説、2部は・・・これが何なのか、説明のしようがない幻想劇。
    ストリーはないに等しい。時間と場所を自在に行き来する豊饒なイメージの中を言葉が横溢する。面白いが、わからない。ギリシャ神話の登場人物が多い。簡明な散文の池内訳でなくては読み通せなかっただろう。的を射た注釈もgood。池内氏の解説で「読者は投げだしゲーテ学者による解説が更に難解になる」と書いていたが、さもありなん。天才ゲーテの思想を読み解くのは無理だ。一部がすらっと読めたので鴎外訳でも手を出してみるかと思っていたが、やはりやめておこう。
    しかし所々の鮮やかなイメージ、妙なる美しい表現を求めて、再度読んでみたいと思わせる。・・・きっと7年後くらいに(笑)

  • 読むだけなら読める。が、解説にもあるように、ギリシャ神話を知らないと、良く分からない。もう一度勉強して出直します。

  • [ 内容 ]
    〈第1部〉
    学問と知識に絶望したファウストは、悪魔メフィストフェレスと契約して魂を売りわたすかわりに、地上の快楽を手に入れ、人間の生のあらゆる可能性を体験しようとする。
    メフィストと組んだファウストの遍歴が始まる。
    霊薬を手に入れ、若返った青年ファウストがマルガレーテを見そめる。
    恋の成就、マルガレーテの母親の死と兄の殺害、そして、マルガレーテによる嬰児殺し。
    マルガレーテの処刑とともに愛を巡る劇は終わる。

    〈第2部〉
    雄大な自然のなかで自責の念から蘇ったファウストは、皇帝の城、古代ワルプルギスの夜、ヘレナとの家庭生活、皇帝軍と反乱軍の合戦、海辺の領地での干拓等、大宇宙の生命の諸相を体験する。
    やがて人生の“夜ふけ”を迎えたファウストは見えない目で自分の大事業を見とどけようとしながら、思わず「時よ、とどまれ」と口にする。
    死んだファウストの魂が、天使たちと“かつてグレートヒェンと呼ばれた女”の導きで聖母マリアの許に救済される。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • ゲーテと言えばドイツの文学の中では特別な位置にいる作家である。
    『若きウェルテルの悩み』など代表作も多い。文学もドイツもたいして知らなくても、その名前を知るものは多いだろう。
    かくいう私はなんだかんだと初めてまともに読んだゲーテ作品である。
    と、ついさっきまで考えていたのだが、不意に『魔王』について思い出す。そうなのだアレの作詞はゲーテだ。
    アレを詩として判断するなら当然に初ではない。
    懐かしき『魔王』だ。個人的にはいろいろと思い出のある楽曲だが、距離を置いて長い。だが、意外と覚えているものだなと感心。
    ”マイン ファータ、マイン ファータ!”である。
    おぼろげなので、英語で”My father,My father!”だと思っていたが、そうかドイツ語だよな。
    結局お初ではなかったのだが、長編は初。それもゲーテが生涯に渡り手がけた代表作だ。
    戯曲なのでいままでは全く手が出なかったのだが、今回は課題図書扱いでようやく読む気になった。
    こちらは”魔王”でなく、”悪魔”が出てくるのだが、シューベルトの方とは違いこちらの悪魔はユーモアすら垣間見えるおもしろくもかわいいキャラクターだった。



    内容についてとやかくは言わないが、前後編の落差がかなり激しいのに驚いた。
    前編はまぁそこそこある古典戯曲の様相をしているが、後半はかなり入り組んでいて、訳がわからないと思ってしまったのもしばしば。
    いやはや、神話の人物の登場が多すぎて、あと語る内容がどこか哲学めいていて小難しい。
    ホント、前半と同じ物語とは思えない。
    他にも全体的にも説明がないとつかめないような突然の場面変化が多々あり、ついて行けないこともままあった。
    親切ではないのだ。しかしこの時代の文学にそこまでの親切心が必要かと言われれば何とも。
    大衆的な作品ではないのだ。そう考えることはできるが、何となくこじつけめいているようにも思えてしまう。はてさて、
    いろいろな要素が含まれる本著だが、ホムンクルスよりも、私はお札に関する部分の方が興味がわいた。芸術家と同時に宮廷人でもあったゲーテらしい話なのだろうな。


    今更ながら思うが、読むのならば手塚治虫のファウストで予習してからの方が取っつきはかなりいいだろう。
    散文ではなく、口語的に書かれていると言うことで本著をセレクトしたが、いやいや油断しすぎたわ。私の負けだ。

  • なんとも突き抜けた話だったが、まあ楽しめた。
    原文は酷いことになってそうだが、研究者には面白いのだろう。
    解説無しで読むには知識が全く足りなかった。
    そんな感じ。

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ファウスト〈第2部〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)の作品紹介

雄大な自然のなかで自責の念から蘇ったファウストは、皇帝の城、古代ワルプルギスの夜、ヘレナとの家庭生活、皇帝軍と反乱軍の合戦、海辺の領地での干拓等、大宇宙の生命の諸相を体験する。やがて人生の"夜ふけ"を迎えたファウストは見えない目で自分の大事業を見とどけようとしながら、思わず「時よ、とどまれ」と口にする。死んだファウストの魂が、天使たちと"かつてグレートヒェンと呼ばれた女"の導きで聖母マリアの許に救済される。

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