楊令伝 6 徂征の章

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087712407

作品紹介・あらすじ

扈姫、自ら官軍に奔ること啾啾、童貫、単身虎口を襲うこと飄飄。侯真、地崖にて破肋の肘を揮い、〓(ちょ)律、死域にて炸う鬼蹴の術。

感想・レビュー・書評

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  • はい打って変わって曇天から光刺す巻の六でございます

    一言で言えばニパァです
    いや一言で言うって擬音で表すってことじゃないでしょ

    敵がいちいち魅力的すぎて悩ましい『大水滸伝シリーズ』ですが、久々にコンニャロメ!って敵が出てきて(前からいたけどやっぱ嫌なやつを再認識)見事にやっつけられてスカッと!

    総大将童貫と梁山泊の叔父ともいえる王進の会合にスカッと!

    そしてそしてまたして楊令が悩めるおじさんたちを魔法のように立ち直らせてスカッと!

    そして楊令の適材適所すぎる人の配置にスカッと!

    もう楊令さん、我が国の総理大臣とかやってもらえないでしょうか


    さぁ、なんかひと区切りがついた感じで、七巻から新展開という感じしかしません
    こりゃまた楽しみですな!

    「ですな!」(誰もいないところから返事が!?)

    • 土瓶さん
      で……
      です……
      ですな……
      ですなぁ……
      ですらー……
      デスラー?

      将軍A「はっはっはっはっ! 総統もそうとう冗談がお好き...
      で……
      です……
      ですな……
      ですなぁ……
      ですらー……
      デスラー?

      将軍A「はっはっはっはっ! 総統もそうとう冗談がお好きなようですなー」
      デスラー総統 ボタンをポチっ。
      将軍Aの立っている床に穴が開く。
      将軍A「うわぁぁぁ!!」
      デスラー総統「ガミラスに品のない者は要らぬ」

      うん。こんな感じだと思った。


      ユーザー賞?
      おっ。結構いろんな人が受賞してるね。
      1Qさんもじゃない。おびのりさんやみんみんさんも。
      猫丸さんにさてさてさんにたださん。クマさんにまことさんにgoyaさん林田さん。ついでにひ〇わ〇め〇んさんにもおめでとう言っておくかw

      俺?
      まあ。ゴールド以上の賞が設定されてないんだから仕方ないな^^
      2024/01/30
    • ひまわりめろんさん
      いや、ここでおめでとう言うても誰にも伝わらんわ!
      伝わらないデスラー!
      いや、ここでおめでとう言うても誰にも伝わらんわ!
      伝わらないデスラー!
      2024/01/30
    • 1Q84O1さん
      うん、ここでは確かに伝わらないですね…w
      土瓶師匠は持ってる知識を垂れ流したらどえらい賞を受賞しそう!ヮ(゚д゚)ォ!
      うん、ここでは確かに伝わらないですね…w
      土瓶師匠は持ってる知識を垂れ流したらどえらい賞を受賞しそう!ヮ(゚д゚)ォ!
      2024/01/30
  • 楊令伝と一緒に水滸伝を読み返していて。ちょうど2巻の武松のところを読んだ後に6巻を読み始めた。
    目の前で首を吊って死んだ母を見た蔡豹。
    犯した後に手首を切った死んだ好きな人を見た武松。蔡豹に昔の自分を見てるようやったんやろうな武松。。。

    「たかが女だ。されど、扈三娘」
    闇堕ちも仕方なしと思ったが、やはり扈三娘。王英の判断は最期まで正しかった。ただ、扈三娘さんは王英には少しばかりの快感を与えられただけだった=王英is早漏が発覚して笑ってしまった。
    女はおっかねぇ。そして、強く格好良い。

    聞煥章の終わり方呆気なかった…
    あんなに大好きだった扈三娘ちゃん手に入れてしもたらもう生きる理由なかったやろ。元々志なかったし。聞ちゃんも切なかったなぁ。家族という絆に裏切られたのは、李富と馬桂の関係を壊したことへの報いだな。もっと目指すべきものがあればどんな男になったんだろうか。

    童貫が一人で子午山に。
    泣いた。好きな場面のかなり上位に食い込む。童貫が王進先生に習っていたのも水滸伝読み返さないと忘れていた。。。
    子午山は何かを取り戻す場所。楊令も童貫も同じ場所に居たことになる、そして、戦うことになる。秦明の息子である秦容と立ち合ったこと、これからの運命に関わってきそう。

    楊令と呉用がやっと再会、というか楊令が迎えに行ってあげるの優しすぎる。笑
    そう、やっぱり楊令は優しい。父のことを想って泣けないのは、何人もいる父全員から想いを託されているのが重いからかなぁ。でも全員を大切に想っているのも伝わるし。そしてこれからは父親だけじゃなく梁山泊軍全員の想いを一人で受け止めてに戦っていくのか。宋江と晁蓋は二人いたけど、楊令は一人しかいないのに。もう腹を決めているとは思うけど、並大抵の胆力ではできひんよぉこんなこと。読者としては応援しかできないのが苦しいくらい。でもついて行きます。

    張平用に作る鉄笛、気になるぅ。
    呉用も童貫も、方臘戦で変わったのだなぁ。官軍側、いくら人数がいたとしても結構不利。
    ここから梁山泊と宋との戦いが始まるぞぉ。息いっぱい吸ってー!はいてー!読むぞー!

  • 図書館で借りた。

  • 大戦の前の王進と童貫の語らい、楊令と呉用の語らい、静かな時間を感じることで激しさが予想される。

  • やはり北方ワールドに引き込まれた!前にのめり込むように本を貪り、そして号泣。男ならと言いたいのかもしれないが女性でも共感は得られそうな気がする。日本にも多くの中国人がいてこの本を手にとっていると思う。どんな思いで見ているんだろうか?

    誰もいじれない禁断の書とも言える「水滸伝」を北方流に解釈して書き上げて続編

    水滸伝のエンディングで梁山泊にこもる全ての人の命ともいえよう「替天行道」の旗を宋江から渡された青面獣楊志の子、楊令。

    序盤戦はいくつもの愛を受け育った楊令が幻王と名を変え、水滸伝とは異なる人格を見せる。生き残った史進、呼延灼、張清らが残存勢力を維持して楊令を首領として迎えると同時に再建を果たす!ここからが悲劇の連続だった。

    水滸伝の中で地方軍の将から梁山泊入りした呼延灼将軍。梁山泊では常に本隊を率い全面の敵と向かい合っていた楊令伝においても役割は同じなのだが、老いに加え息子の凌が梁山泊入りをしていた禁軍の童貫将軍との決戦の折に宿敵趙安将軍を打ち破るが、一安心もつかの間で息子の凌の背後へ5000の騎馬隊が襲いかかろうとしていた。

    初めて父が息子の背中を守った。息子は父が背中を守ってくれてるとは知らずに…「行くな!」読みながら呟いていた。呼延灼はただ1騎!5000の騎馬隊を止め散っていった。凌に双鞭をあずけて……涙止まんないから!これを書こうと頭の中で考えているだけでもこのシーンは泣けてくる。

    激しい戦の中で父親としての優しい顔を見せた張清。

    前作で片足を失うも片足での騎乗で禁軍を悩ませた馬麟。

    元盗人上がりの鮑旭は部下の損害が最も少ないとされる名将であったが、呼延灼と同じように部下を守り仁王立ちの末に散っていく。

    呉用に公孫勝や戴宗などは憎まれ役をかいながらも若者を育てるそんな役回りの末にやはり身を挺していく。

    張橫の息子で楊令を影から支える青騎兵の張平や、弓の名人であった花栄の息子の花飛麟

    この幾多の勇士のひとりひとりの生き様を描ききった作品に言葉はいらない。ただ読むたびに思い出すたびに涙がこぼれてくる。エンディングで楊令が死に、ひとり残された史進…彼の苦悩は岳飛伝に続く……

    生涯でこれだけ泣けた小説はきっとあとにも先にもないことだろう!

  • 童貫が子午山へ。扈三娘vs聞煥章。20160702

  • 作中、主人公である楊令が、酷烈だった幻王から徐々に以前のような人情味あふれる楊令になってきたという風に書かれています。
    しかし、それ以上に印象的だったのが呉用と童貫の変化です。呉用は先の戦を通して深くなったように見えるし、童貫は自らを振り返るようになり、それぞれがとても「人間的」になったように思います。呉用の場合はそれが大きさになり、童貫の場合は弱さ(というより細くなってきた印象)に繋がっていくように見えますが、今後どうなるか…。
    「水滸伝」を通り過ぎた今作、いよいよ登場人物たちが人間くさくなってきたのがとても面白いです。

  • 国として疲弊する宋。また南北の戦を終え傷が癒えない禁軍。こうした隙を突き梁山泊は力を蓄え始める。
    楊令や呉用、童貫の人間らしい一面が垣間見え、そうした場面が登場人物への愛しさを生む。
    王貴、王清の奪還に向かう、扈三娘。それを使い揺さぶるハズだった聞煥章。公私の狭間でらしさを失い滅んでゆく様は、これもまた男であり人間らしく感じた。

  • いよいよ始まる。
    その前に、一番最後がなんともいえないくらいあったかい。

  • 第6巻読了

    南北の戦を終え呉用も帰りそろそろ決戦も間近といったところか・・
    水滸伝と違い梁山泊軍には、まだ誰も死なないのが逆に怖い。心配していた扈三娘も生きて帰ってきたところは本当に良かった。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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