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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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身体からおかしな熱気が噴出して抑えられない。一瞬もじっとしていられないくらい。こんなことは初めてだった。指先が確かな物を凶暴に求めている。だが、部屋にはあきれるくらい何もなかった。私の指はむなしく壁を彷徨った。何でもいい。確かなものを握りしめたい。抱きつき、爪を立て、口に含み、噛み締めたい。私にとって確かなもの。それはスケキヨだ。
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身体からおかしな熱気が噴出して抑えられない。一瞬もじっとしていられないくらい。こんなことは初めてだった。指先が確かな物を凶暴に求めている。だが、部屋にはあきれるくらい何もなかった。私の指はむなしく壁を彷徨った。何でもいい。確かなものを握りしめたい。抱きつき、爪を立て、口に含み、噛み締めたい。私にとって確かなもの。それはスケキヨだ。
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この島にはデンキがない。(中略)本土では雷を捕まえて管に通して球に入れ、それを灯りとして使っているのだとスケキヨは言った。だから、本土の灯りはここのものと違って白く激しく光るのだと。
みんなの感想・レビュー・書評
耽美的な幻想綺譚として最高の出来だった。
ともすれば出来の悪い少女漫画風味に落ちてしまうところを、
何の作用か、上手に回避して酔える耽美作品に仕上げられている。
やはり主役のきょうだいが好き。
とにかく世界観が素晴らしく、舞台、設定共に酔える良作。
わたしはこの作品をかなり好き。
挿画も素晴らしい。
悲しいとか、寂しいとかそんな感情じゃなくてもっと自分を突き上げるこの気持ちはなんなんでしょう
きっと二人は神なんだ
感情が乏しいことも、浮き世離れした美しさも、きらびやかな景色も、二人にのし掛かる残酷なまでの境遇も、周りを圧倒させるもの全て
重く暗いが所々に滲む朱が綺麗で美しい
嫌いじゃない
蓮沼が好きです
2011/09/06
本土から離れた泥のような島で暮らす姉弟の話。最後まで話がどう転ぶか分からなくて面白い。蓮沼格好良い^q^
引き込まれる。余韻が肌を包む。そう、美しいって恐ろしい。あっちの世界やこっちの世界が混ざり合いながら、一つの愛が浮かび上がる。
【かつて一大遊郭が栄えた、閉ざされた島。夢喰いの獏、雷魚などの伝説が残る島で、本土を追われた人々は自治組織を作り、独自の文化を営んでいる。捨て子の白亜とスケキヨは、この島で捨て子の姉弟として育った。伝説の遊女の名を継ぐ姉・白亜と、デンキを放つ弟・スケキヨ。ふたりは互いのみを拠りどころに生きてきた。スケキヨは、あるきっかけから薬学の知識を身につける。しかし、その美貌ゆえ、悪評高い裏華町に売られてしまう 。離れ離れになり動揺したふたりは、ある夜、過ちを犯し仲違いしてしまう。成長した白亜もまた廓へ売られ、やがて島随一の美しい遊女となる。スケキヨのことが忘れられず、無感覚のまま身をひさぐ毎日。彼女は遊郭の女郎や裏華町の男達を通じて徐々にスケキヨへと近づいて行くが、彼の周囲には不穏な噂が漂っていた。強く惹 きあい、拒絶を恐れ近づけない姉弟。ふたりが再び寄り添うとき、島にも変化が……。 】
生ぬるい水に囲まれた孤島。ここにはかつて、政府によって造られた一大遊廓があった。捨て子の姉弟、白亜とスケキヨ。白亜は廓に売られ、スケキヨは薬売りとして暗躍している。美貌の姉弟のたましいは、惹きあい、そして避けあう。ふたりが再び寄り添うとき、島にも変化が…。第21回小説すばる新人賞受賞作。
(BOOKデータベースより)
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いろんな登場人物たちがいて、それぞれ物語はあったけど、それでも最初から最後まで、すべてが“白亜とスケキヨの物語”という感じでした。
どろどろとした、周りが霞んではつきりは見えない、そんな雰囲気。
まさに夢のような。
蓮沼が好き。
ただし白亜が相手にいなければ、とても好きとは思えない人物だけれども。
スケキヨの心情は彼自身の言葉では明らかにされていないけれど、何を考えて生きていたのかな。
ファンタジーとも現代とも言い切れぬ、何とも不思議な雰囲気の小説。 描かれる音や空気やにおいが、感じたことのある現代のそれとは重ならず、読み進めるごとに新しい感覚がどんどん自分の中に生まれ、溺れることができました。 もうだいぶ内容を忘れつつあるので曖昧な感想ですが、彼女の作りだした世界には説得力があり、人を引き込む力があったことはとてもよく覚えています。 だが、私はあまり美味しく食べる... 続きを読む »
時代の流れと切り離された島での、ふたりの姉弟の宿縁を描いた作品。個人的に今年出会えて嬉しかった作家さんの一人なのですが、やっとこのデビュー作を読めました。
どこか淫靡な雰囲気をもった文章、ときおりひどく鋭く冷めたような筆致、そのなかからすっと差す人の情の温かみ。それらがあわさり、デンキもなく時代が停滞している島の遊郭という舞台を魅力的に盛りたて、姉と弟の物語を紡ぎあげています。
失ったと切り捨てながらも心は追い求めずにいられない。その渇望と絶望の繰り返しの、あてどのなさに哀しくさせられます。後半、急展開を迎える物語にどうなってしまうのかといきなりハラハラさせられますが、終わりは始まりと同じくぬるま湯にたゆたうような安穏さでした。
個人的には剃刀男との挿話が結構好みでした。こういう男女の縁はイイです。色っぽい。
花魁となった主人公は弟との再会にて世界はぐるりぐるり回り魚は口を開けて闇の中に呑みこまれて美しき世界の中心へ近付き、そして――妖しい詩は終わる。――終わる。
蓼原の残念っぷりが印象的だった。(すみません。
物語の舞台のありそうでないような孤島、幻想的な雰囲気がとても好きでイした。
個人的には白亜がどうしても好きになれなかったな・・
白亜とスケキヨっていう名前になにかあるのかとおもったけどそういうわけではなく。
蓼原や蓮沼とかの脇役もしっかりしてて、言葉も含めて、独特の世界に引き込まれる。
月水のときのけだるい感じは女しか感じることができないものなんだとおもった。
千早茜は、美しい言葉を使う。その美しさに泣きそうになった。ここまで心に迫ってくる言葉に出会ったのは、久しぶりかもしれない。言葉そのものの美しさに加えて、情景の美しさ、また行間の美しさも際立っていたように思う。
登場人物も魅力的だ。スケキヨの冷たさも蓮沼の荒々しさも、私は好きだ。
切ない恋愛小説であり、幻想小説であり、お伽噺である。退廃的でありながら清純で、それはこの物語の中で少しも矛盾しない。
深い溜め息と共に、良い本に、良い言葉に出会えた、その思いだけが全てである。
幻想的で読みやすく私はこうゆう話は好きです。
読んでる時も続きが気になり3日で読んでしまいました。
白亜とスケキヨが構築した世界は、蓮沼のように息づかいを感じる登場人物でさえ駒にすぎなかったと思わせる。しかしその白亜とスケキヨの物語も、島という狭い世界の中で描かれた、とるにたらない小さな絵のように映った。結局自分が読後に立ったのは、島でうごめく人間たちを眺める水の神の視点だったのかもしれない。
まるで美しい絵画を見ているよう。
おとぎ話のような世界に、女がいて、男がいて、欲望やら不幸やら腥いものだけをかき集めて生きている。
その中の一筋の雷光のような白亜。
すべてを支配する雷雲のようなスケキヨ。
ぞっとするような素晴らしい小説。
生ぬるい水に囲まれた孤島。ここにはかつて、政府によって造られた一大遊廓があった。捨て子の姉弟、白亜とスケキヨ。白亜は廓に売られ、スケキヨは薬売りとして暗躍している。美貌の姉弟のたましいは、惹きあい、そして避けあう。ふたりが再び寄り添うとき、島にも変化が…。第21回小説すばる新人賞受賞作(「BOOK」データベースより) もったりとした空気と腐臭の漂う川の流れを感じる一冊。 すばる新人賞は... 続きを読む »
遊郭の島で拾われた白亜とスケキヨ。
スケキヨは賢く幼いながらも薬を作る技術を身につけた。
しかしスケキヨは陰間として裏華町に売られてしまう。
スケキヨを拒絶した白亜もまた遊女として売られ
島一番の遊女として無感覚に体を預けていた。
仲間の遊女からスケキヨに会っていると告げられた頃
裏華町で会ったことのある剃刀男が頻繁に顔を出すようになった。
スケキヨには会えない。彼は私なんか歯牙にもかけないから。
話としては上手いのだけれど小さくまとまっている感じ。
応募作だから字数制限もあったのかなぁ。
もっと膨らませて書けたと思います。
スケキヨの動向とか剃刀男の背景とか。
最近「さくらん」を読んだのでそんなイメージでした。

ファンタジーとか、姉弟とか、私の好きそうな世界だなと思ってたけどちょっと期待しすぎたかも。時々現代っぽい話し言葉がどうもちぐはぐに思えて…。でもスケキヨは文句なく好き。賢くて、冷たそうだけど白亜のこと...





