- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087713039
感想・レビュー・書評
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独特の語り口調とは別の、もう一つの森見ワールドである幻想的な描写が全開の作品。祇園祭の宵山を舞台に、一見不可思議ながら実は人為的な出来事と、本当に不思議なモノが入り混じって、幻想的な短編集に仕上がっています。今年は2年ぶりに祇園祭りに行ってみようかな。
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うまい。
少しずつ話をリンクしてるとか、一日を繰り返すだとか、設定や手法はありきたりなんだけど、それがすごく上手くて、
と見せかけて…
っていう。
本の中の幻想に満ちた宵山がすごく鮮やかで、本物の宵山を今までみたことがなくてよかったと思うくらいでした。 -
日常から非日常の移り変わりが急展開すぎてついていけなった。
宵山劇場はとてもテンポがよく、面白かった。
やっぱり大学生がばたばたしているものを書くのが上手い。
巻き込む人と、巻き込まれる人がとても魅力的。
宵山回廊も不気味で良かった。
最初と最後を読むには、とても想像力が必要。
あと漢字力。 -
今年は、絶対祇園祭を見に行こうと思う。
森見作品のなかで、一番好きかも。 -
森見本即買い。
バカ話は好きだが、オカルトな不思議部分にあまり惹かれない。
いろんな森見カラーが出ているとは思う。 -
2018.11.8
なんだか不思議だったなぁ。短編かと思いきや登場人物たちがそれぞれ繋がってて、でもある話で現実的な種明かしをされたと思ったら他の話でやっぱり謎で包み込んでくるから後味は不思議な感じ。だけど、不快な不思議さではなくて、ぼーっとその世界観にまだまだ浸っていたいと思えるような不思議さ。夜にお祭りに行った時に、帰りたくない、ここから抜け出したくないって思うのと同じ感じかも。
あとがきに「祭りというものは神秘的で、あの異世界に迷い込んだような感覚は私を惹きつける。見物する心構えをして出かけるよりも、日常の延長で何かの拍子に祭りへ迷い込んでしまうのが私の好みである。京都にはそういう祭りが散らばっていた。」ってあって、京都羨ましい!住みたい!って思った。宵山行ってみたいと思ってたけどそれじゃあ日常の延長にはなり得ないから。 -
「宵山」の1日を繰り返す設定は、四畳半が延々と続いた『四畳半神話体系』を彷彿とさせる。こちらの作品の方が京都の妖しさに溢れ、個人的には四畳半よりも好み。森見作品に欠かせないお馬鹿なことに全力を注ぐ人物も登場し楽しめる。
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面白い
学生の時に、よくブラブラしたのを懐かしく思い出します。
音色の所為なのか、それとも終わった後にひっそり佇む山鉾の...
学生の時に、よくブラブラしたのを懐かしく思い出します。
音色の所為なのか、それとも終わった後にひっそり佇む山鉾の所為なのか、、、甘く淋しい。それは天神祭の翌朝の空気感も同じ。祭りの熱気が急激に冷やされて人々の思いだけが残ったような。。。