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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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どうして人は、思い出したくないことばかりはっきりと憶えているくせに、大切なことはみんな忘れてしまうのか。
― 199ページ -
俺も、虫だったわけだ。(風媒花)
― 205ページ -
「虫だけじゃないよ。世界を全部入れちゃうことだって、できるんだよ」
― 96ページ
みんなの感想・レビュー・書評
各章がつながっていき、全体が一つにまとまっていく。
非常にきれいにオチがついていく論理展開が
氏の作品らしい。短編のつながりだけに話に
触れるとネタバレになるのでこのくらいに…。
伊坂さんの「ラッシュライフ」を思い出したけれど、これはそれぞれの時間軸が全く異なっているから、林真理子の「秘密」に近いのかもしれない。登場人物が部分的にリンクしており、最後の章まで来て、やっと最初の人物と繋がるという。章が進むにつれて、明るみに向かって蝶が飛んでいっているのがわかる。完璧なまでに完成された、それでいて、人間の持つ危うさや曖昧さを丁寧に描いているのが特徴。実際、お菓子の食べかすを指にくっつけるようにして集める仕草をするにはしても、それをあえて描写するほどの繊細さは珍しいと思う。特に道尾さんが得意な不気味さや、トリッキーな要素はなかったものの、とても人間味のある、物語が集まったのではないかと思う。ちょっぴりノスタルジックで、切なく、でも、最後には眩しい光を迎えるのだ。
前章で脇役だった人が次の章の主役となって話が繋がっている連作短編集。
子どもの心の闇や性的虐待など、前半はやるせなさや諦めに満ちていて哀しく暗い。けれどけして不快な感じではなくどこか優しく、後半は希望の光が感じられる。かなり好みだった!
痴呆のことを「母の知性は、日向に落とした飴玉のように、ゆっくりと溶けていった」とかね、この作家さんの比喩や表現、すごく好き。
登場人物が少しずつリンクしているミステリ短編集。
苦しみや悩みを抱え、それでも生きていく人たちの物語。例えその話のラストで登場人物に救いがなくても、次の話で出てきたときには少し救いを感じられるような作りになっているので読後感はよかったです。
今まで読んできた道尾作品が強烈な毒を含んでいてどうしようもなく救いのない作品ばかりだったので(希望に満ちたラストの手前で落とし穴が掘ってあって奈落のそこまで叩き落される、みたいなのが結構好きなので)少しだけ物足りなく感じてしまったところも正直あるのですが(笑)
「虫送り」と「冬の蝶」がお気に入り。サチには幸せになってほしいなぁ。
六つの短編の主人公が入れ替わり、少しずつ話が繋がりミステリー要素も含めた連作になっている。
それぞれの登場人物の秘められた過去。忘れられない記憶や深い闇を抱えて、必死で生きる人たちを描いている。
悲しい境遇の少女が紙袋を裏返して「世界を全部入れちゃうことだってできるんだよ」といった言葉があまりにせつない。
風媒花、虫媒花という例えもよくできていると思った。全体的にシリアスで重い内容だが、最後に一筋の光や希望がみえているのがよかった。
短編集。登場人物が、少しずつ重なり繋がっている個人的には好きな設定。
物語は決して明るくなく、暗いだけでもなく、幸せでもなく、不幸ばかりでもない。
それぞれの人がそれに気付きながら生きていくところに落しどころは見出せたかな?
最後の章での解説めいた文章はやや蛇足だった気がする。
決して明るくない、決して幸せじゃない。でも懐かしくて切なくなりました。読み終えた後に涙してる自分に気づきました。
暗くて重いけど、やっぱり面白い!
徐々にミステリから離れて行くんだけど、そろそろコテコテのダークな本格が読みたい
図書館で何気なく借りてきた道尾作品で
した。
短編集だったからサクッと読めた。道尾さんの書くミステリーがやっぱり私は好きだなぁ
道尾氏の短編。切ないんですよね、どこか儚いんですね、まるで虫や蝶のように・・・。うーん、1つ1つの作品は難しくないのですが、全体を通して読み解くとなると難しい内容だと思いました。再読するとまた変わった評価や感想になる1冊だと思いました。
袋を裏返して世界を閉じ込めるという描写がおもしろかった。
大切なものを裏返した袋の中にいれ、自分は現実とともに袋の外である中の世界にいる・・・
私の評価基準
☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版
☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも
☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ
☆☆ 普通 時間があれば
☆ つまらない もしくは趣味が合わない
2012.2.10読了
素晴らしいです。
連作というほどではないが、登場人物が少しづつ重なっている短編集。
いつもの道尾秀介の世界、暗いけど温かい、小説ならではの薫りがする短編集です。
ただ、終わりの「遠い光」は、何だかとって付けたような感じがあって、無理感が強くある。
そもそも、短編集ではなくて、長編にして欲しかった。
いろいろな事情もあるのでしょうが、この作者には、長くて読み応えのあるものを書いて欲しいと思う。
期待しています!
いつも道尾秀介さんの本にはすっかり騙されてしまうのでメモをしながら読み進めた。すると、6つの短編かと思いきやあちこちへ登場人物たちがリンクしていた。病気や殺人など決して明るい内容ばかりではないけれど、とても面白かった!
長編だと思い読んだら短編で少しがっかりしたが、少しずつ話が繋がっていた。もう一度じっくり読み砕きたいなぁという感じ。
どこで繋がってるんだろうと考えながら読んでしまったからかな?読み終わったあとしっくりこなかった。
泣けるような感じではないが、心地良い怠さで、暫しボーッとした。6つの短編集だが話は全て繋がってる。ひとつひとつのバランスが丁度良くまとまっていて、スピードも速すぎず、ゆっくりすぎず、仄かな心地良い灯りの中で面白く読めた。
短編なんだけど 主人公たちがそれぞれ次の話にからんでくるという本。
まあさらっと読めたかな。
請求記号:913.6/Mic 資料ID:50060589
【感想文 by M.U】
一章一章が違う主人公でありながら、繋がっている。不器用に大きな光を目指して前進しようとする登場人物たちは虫のようであり、儚い花のようであると思った。
「風媒ってほら、風に媒介の媒。風が花粉を運ぶ花のこと。」(第5章「風媒花」より。)
この一文を読んだとき、私は思わず一章から読み返し、文章中のトリックに気付いた気がした。最終章を読み終え、表紙に並ぶ字にひどく納得した。
確かに光媒花だ。そう思った。

どこかで繋がっている6つのお話。
リレーのように繋がり、ほんの少しだけ交錯する物語の運び方が途中までは上手いなと思い読み進めましたが、最後の話だけはちょっと無理に色々登場させてしまった感があり。
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