走らんかい! 岸和田だんじりグラフィティ

著者 :
  • 集英社
4.00
  • (8)
  • (11)
  • (6)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 51
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087713428

作品紹介・あらすじ

ケンカとだんじりが少年を「男」に変えた。『岸和田少年愚連隊』ファン必読、笑って泣ける、今ドキ熱すぎる肉食系友情物語。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 岸和田だんじり青春グラフィティー、はじめて読みました。こんなに1年中熱中できる「だんじり」っていいね。主人公が最初は人付き合いが苦手だったのが中之濱(なかんば)にやってきて、青年団に無理やり入らされて、だんだんとだんじりの魅力にはまっていく姿や、中之濱の人達との交流は読んでいてほんと楽しかった。七海のことは、ちょっとドラマ的な設定だったけど、なかなか切ない青春って感じでよかったです。岸和田のカレンダーはだんじりから始まるってのは笑えた。「おるけ!」「いこけ!」そんな言葉と共に人の家にずかずかと入ってくるやつらが近所にいる主人公がうらやましく思いました。読んでいて元気になる本です。

  • こんな世界もあるんだなって思いました。

  • 「そうそう、そやねん!」と頷きながら読みすすんでく。
    他所からすると、フィクションでしょ?って言われそうな事だけど、
    世話焼きがいっぱいの街に、ちょいと危ない人たち・・・それが起こる町って知ってるから。

    笑ろて、泣いて。なんていうんだろう。
    胸の奥がぎゅーって、した。

    人は、人と接することを知らずでいたら、食べず嫌いで一生が終わるとも思う。
    人は、接しないと、接し方を忘れてしまう生き物だとも思う。
    接する場所が無くなった時、さびしくて、ポツンと残されて・・それに慣れると、一人が良いんだと強がったりもする。
    最近、強がっている私としては(笑)、ハっと気づかされた一冊でもありました。

    我が息子たちにも
    痛いときに痛いって言える仲間ができますようにと、心から思う。


    さてさて、この一冊を、岸和田人もしくは関わった人(笑)以外で、会話文を、口語を、読み解ける人(間違わずに発音できる人)はいるのだろうか・・・(笑)
    「かっしょれ~」(笑)


    追伸
    陸くん。もういっぺん生まれかわったたら、おばちゃんも絶対に岸和田で男で生まれてくる。ほんで、青年団に入るからね(笑)、そんときは、一緒に、だんじり、曳こな。。。。

  • やっぱり、この作者はこの手の文章が一番素晴らしいと思います。すごく、勢いがあって、気遣いがあって、ほろ苦さがあって、ハッとさせられて…。
    あっという間に読み終えました。
    ただ、最後は…切ない気持ちもわかるし、すごくたまらん気持ちもわかるのですが、もうちょっと、なんとかならんもんかなあと、思いました。でも、それが、「男」になっていくということなのでしょうか?(ちょっと浸りすぎですね)

  • 人とかかわること、自分のペースが崩されることを極端に嫌い、他人と自分とのあいだに距離を置いていた主人公、ペンが岸和田に引っ越したことにより「いっぱしの男」になっていく話。

    わたし本当にこの人の書く話が好きだなぁと言った感じ。
    躍動感と、なんだか目の前で話が展開しているようなリアル。余計な装飾のない潔さが好きです。


    (引用)『岸和田中之濱町。みんなが濱のだんじりと呼ぶ。喧嘩と祭りと酒をこよなく愛し、気性と言葉は荒いが涙もろく情に弱い。負けることを極度に嫌い、町対抗の運動会の場で、他町との綱曳きに負けそうになった瞬間、一斉に縄を放して無効とし、喧嘩にもち込んだ逸話など数知れず。年寄りから赤ん坊まで一人残らずイケイケである。』

  • 映画化もされた「岸和田少年愚連隊」の著者、中場利一の岸和田シリーズ。だんじり祭りに命を賭けてると言っても過言ではない岸和田の人々の生き様を活き活きと描いた、熱く、甘く切ない青春グラフィティ。やりたい事もなく、人づきあいも苦手な少年ヤマトが青年団に入団して逞しく成長しながらも切ない恋もする。岸和田のだんじりを中心とした濃~い人間関係の暑苦しさと筋を通す男気。時には涙を誘い、時には笑ってしまう。岸和田少年愚連隊シリーズを読みたくなるお薦めの一冊。

  • ペンが男になったいく姿が読んでいて嬉しくなる。
    昔の下町なのだろう。
    いい言葉がたくさん書かれていた。

  • 岸和田少年愚連隊 を、そう何冊も読んだわけではない。楽しみにとってあります。この5月から順番に集英社で文庫化されるらしいです。この本は・・・まあ、普通でしょう。しかし、ちゅんばさんは、ついった では結構うるさいです。毎日がんがん吠えています。でも、〆切を前にしてなかなか書けない、とグチってもいます。ちゅんばさんと言えども、〆切に追われながら作品を産みだすのはやはり大変なのです。

  • 痛快 爽快 元気が出るスピード感あふれる物語。岸和田ってスゴイ街ですね。ピチピチビーチと言う海岸が近くにあるなんて、センスがすごい。

全9件中 1 - 9件を表示

中場利一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×