おれのおばさん

  • 486人登録
  • 3.60評価
    • (35)
    • (93)
    • (99)
    • (15)
    • (1)
  • 115レビュー
著者 : 佐川光晴
  • 集英社 (2010年6月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087713480

おれのおばさんの感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • よしっ!
    いろんなことあるけど、まぁ何とかなるか。
    という気分にさせてもらえる一冊

    結婚生活
    親子の関係
    友達の関係
    大人も子供も
    男も女も
    それぞれ いろんな事情を抱えて生きている
    逃れられないその事情を丸ごと飲み込んで
    生きていかなければ 仕方がない

    マイナスの状況の中から
    気持ちを立ち上げていく青年たちの様子が
    まぶしく 気持ちが良い
    マイナスの状況の中でも
    前を向いて生き抜いていくおばさんが
    素敵だ

  • まずページ数が丁度よい(笑) 登場人物たちそれぞれの重い過去や、解決しようのない感情を決して大げさに表現しないことで、より人間っぽく、何とも言えない色の濃さが出ている。変に同情を買うような展開にせず、人生経験が少い子供の視点から描かれていているのでとても面白かった。
    シリーズで出ているらしい。楽しみが一つ増えた。

  • 506

    2017年では140冊目

  • 愛人に横領した金をつぎ込んだ父が逮捕されてしまう。金を返すために働く母とは離ればなれに、おばとの生活を始める14歳の陽介。

    おばさんは、様々な理由から親とは離れて子供たちが暮らす児童養護施設を運営していた。

    施設の子供たち、父の裁判、疲労により倒れた母。

    周囲の人々と関わっていくことで、変容していく関係性や思い。

    「人と人はお互いの何もかもを知らなくてもつきあっていけるのだし、だからこそ、いつかすべてを知っても、それまでと変わりなくつきあいつづけられるのだ」

  •  恵子の潔い生き方の真似できたらどんなにカッコいいだろう。自分が選んだことに責任をもち誰の所為にすることなくきっちり立ち向かう姿は、卓也や陽介たちだけの憧れでなく大人たちにとっても眩しいと思う。職場で「他責はよくない」なんて言葉はよく耳にするが、それをしていない人のほうが少ないのが現実だ。
     自分が選んだことが結果的にカッコ悪くたって、みじめだって、キツイ状況になってもそこから逃げない、人として当たり前なことでも難しいものだ。
     恵子がどんな芝居をするのかがとても楽しみだ。

  • 文学小説なんですかね。確かに力やエネルギーは感じる作品だけど、このまとめ方はあまり好きなやり方ではないので少し低めの評価。

  • 強いおばさんだな。

  • 久しぶりに、実に久しぶりに、まっとうな、というか、メインストリームにある小説を読んだ気がする。

    自分にはない彼らの爽やかさ。
    語り手である「おれ」、父、母、おばさん、
    施設の中学生たち、
    彼らを取り囲む大人たち。
    全員が全員、決して悪人ではない。
    いわば市民(小市民)としてまっとうに生きている。生きようとしている。
    社会や世間への違和を、表明しない。
    中上健次が何度も書いていた「まっとうな生活」とはこんな感じか。
    そしてこの爽やかさを裏打ちするのが、語り手の大人っぽさ。
    彼は登場時点から成長しきったような視点でいて、しかし終盤になると確かに成長しているのだ。
    などなど。
    考えながら読んだ。

  • *図書館の所蔵状況はこちらから確認できます
    http://opac.lib.kitami-it.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB50104257&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

  • 陽介をはじめ児童養護施設に暮らす子どもたちの環境と心情・葛藤、そのまわりの大人がとても細かく描かれていた。
    一番印象的なのは、野月さんには独特の弱さがある気がする、と陽介が言ったところ。この弱さって本当に幼いときの経験・体験と出会った人との付き合いの深さではないだろうか。父親母親から育てられる愛情、愛着の大切さをひしひしとかんじる。でもこの施設の子どもたちはいろいろな環境から来ているわけで。15歳までしか施設にはいさせない、それまでに鍛えるって言ってるおばさんの存在ってすごいなって本当に思う。
    弱さもぐっと引き戻してくれる人が身近にいることで救われることも多いし、そのまま悪の道に行く人も多いだろう。その弱さって人間の分かれ道なんじゃないか。改めて自分また他人でも一人一人をとりまくまわりの暖かさをひしひしと感じる。野月も結果的に良かった。


    中学生ながら客観的に見れるところに関心したし、陽介の客観的な見方で書かれる文(きっと作者さんの思いと見方なんだろうけど)で私たちもハッとさせられた。
    育てられるという基礎、そして育つ環境。子どもたちだけではなく、おばさんだって施設の子どもたちと出会ったことで次の道へ進む。誰もが社会に必要とされるということ、そして人とのつながりの大切さを考えさせられた本だった。

全115件中 1 - 10件を表示

佐川光晴の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

おれのおばさんを本棚に「読み終わった」で登録しているひと

おれのおばさんの作品紹介

高見陽介、14歳。父が逮捕され、母と離れ離れになったら、未来を拓く「出会い」が降ってきた。児童養護施設に暮らす中学生たちの真っ向勝負の「人生との格闘」、体を張って受け止めるおばさんや大人たちの生きざま…全編を貫く潔さが胸に迫る。

おれのおばさんの文庫

ツイートする