旅屋おかえり

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著者 : 原田マハ
  • 集英社 (2012年4月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087714463

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旅屋おかえりの感想・レビュー・書評

  • 涙もろい人は、けっしてけっして、電車やカフェで読んではいけません!
    家の中で本を開いた私でさえ、涙と鼻水の嵐で人前には出られない顔になって
    「お願い!どんなにかっこいい佐川男子だろうと、今は宅急便運んでこないで!」
    と、本の神様に祈ってしまったくらいなので。

    まだ寒い4月の角館を、青空の下で咲き誇るしだれ桜を探して歩く
    「おかえり」こと丘えりかの旅に、亡くなった母との最後の旅を思い出しました。
    とはいっても、そのあと入院が決まっていた母と、父、私、娘4人の旅は
    とにかくきれいなものを見よう、おいしいものを食べよう、楽しくおしゃべりしよう!
    と、宿も決めずに春の道南を車で巡る、行き当たりばったりなものだったのですが。

    急ごしらえの旅だったわりに、函館で満開の桜に感動したと思えば
    ニセコでは、もう5月なのにスキーをしてる人がいて驚いたり
    飛び込んだ民宿のご主人が、捨てられた犬猫を拾いまくって育てている人で
    動物大好き♪ な母が、ずっとここにいたいと駄々をこねたり、本当に楽しくて。
    ひと月ほどたって母が亡くなったあとも、父や娘と
    「いい旅だったね。おばあちゃん、楽しそうだったよね」と話していたのですが。。。

    なんとなんと、病院に母を見舞ってくれた従兄弟に聞いてしまったのです。
    「叔母さん、次はアフリカに行きたいって言ってたよ。ライオンが見たいって」
    腹水もたまっていて、美しい景色を探して歩くというよりは、数十分おきに
    トイレを貸してくれるコンビニを探す、道南コンビニ巡りの旅みたいになってたのに。
    。。。このわがまま娘!じゃなくて、わがままママめー!と大笑いしたのですが、
    旅屋 おかえりだったら、最後の入院となった母のかわりに、
    遥かアフリカまでも旅してくれたでしょうか。

    修学旅行中スカウトされ、北海道最北端の礼文島から
    希望に胸をふくらませて上京した、おかえり。
    アイドルとして花開くこともなく、やがて「元アイドルのタレント」、
    「売れないタレント」を経て、今や三十路の「旅屋」となった彼女が
    さまざまな事情を抱えて自分では旅に出られない人たちに代わって
    全国各地に旅をし、旅の「成果物」を持ち帰る物語です。

    この「おかえり」、ただ単に依頼主の要望に沿って旅をするのではなくて
    彼女自身も目いっぱい旅を楽しみ、時には当初の目的を逸脱しながらも
    依頼した人の幸せを願ってお節介を焼きまくるのが、とてもいい。
    なんとしても満開の桜を撮ろうと、ざあざあ降りの雨の中で濡れ鼠になったり
    露天風呂をレポートしようとしてお湯の中に墜落したりするおかえりと一緒に
    泣いたり、怒ったり、笑ったり、心で日本各地を駆け抜ける旅をしました。

    旅を終えて戻ったとき、温かい「おかえり」を言ってもらえる人は幸せです。
    そして、その幸せに包まれた人は、また他の誰かに
    心から「おかえり」と言ってあげることができる。
    温かい「おかえり」をつないでいくために、きっと旅はあるのです。

  • いやぁ~、旅好きで食べることが大好きな僕にはたまらん物語やったし、
    笑って泣いてもうお腹いっぱい(笑)

    原田さんは悩める登場人物たちの心理描写を丹念に描いていくのが上手いし、
    詳細で巧みな情景描写によって
    読むとすぐさまイメージが浮かぶので
    僕にしては珍しく2日でイッキ読みでした(笑)

    北海道は礼文島の小さな島育ちの主人公、丘えりかは
    島を出て、できるだけ遠くまで移動すること、
    海の「あっち側」の世界を見ることが夢だった。
    そして高校卒業後念願叶って
    東京に出てきたものの18、19の時にぼんやり売れて、あとは鳴かず飛ばず。
    そして自らの不注意からスポンサーの怒りを買い、32歳にして唯一のレギュラー番組「ちょびっ旅」が終了してしまう。
    亡き父と約束し、芸能人として花開くまでは、決して故郷には戻らないと固く誓った手前、仕事もお金もない状況にもかかわらず、誰にも相談できないえりか。
    そんな時事務所を訪ねてきた婦人から
    難病にかかり闘病生活を続けている娘の代わりに旅をしてくれないかとの申し出が…。
    不甲斐ない自分を切実に必要としてくれる人がいることに感動したえりかは
    動けない誰かのために旅をする旅代理人、「旅屋」を始めることにするが…。


    芸能事務所「よろずやプロ」唯一のタレントで、
    旅番組のリポーターを職業とする落ち目の元アイドルの丘えりか、32歳(本名は岡林恵理子)。

    作品ごとに魅力的なキャラクターを造るのには定評のある原田さん。
    今作の主人公、丘えりかの
    元気ハツラツで嫌みのないキャラも見事ですね。

    あと、四角いハゲ頭がトレードマークで元プロボクサーの
    よろずやプロ社長、萬 鉄壁(よろず・てっぺき)の
    ぶっきらぼうで強面なのに人情味あって憎めないキャラや、
    元セクシーアイドルで
    今はよろずやプロの事務および経理担当副社長の「澄川のんの」のキャラも
    ドラマ化するなら誰がいいかな~って思わず考えてしまったし(笑) 

    他にもヘアメイクのみっちゃん、スタイリストのミミちゃん、ディレクターの市川さん、カメラマンの安藤さん、ADの奥村くんなど
    まるで旅芸人の家族みたいなスタッフたちもみんなあったくて
    損得勘定ナシにえりかと付き合っていて、
    物語の中でもいつもえりかを支え、それぞれの見せ場があります。

    お年を召した両親の金婚式のお祝いに思い出の地へ行ったり、
    遠く離れた恋人へメッセージを届けたり、
    様々な人々と出会い、その人たちの思いを汲み取り、
    えりかは旅屋の仕事をこなしていくのですが、
    やはり一番印象に残ったのは旅屋を始めるきっかけとなった、
    全身の筋肉が次第に萎縮していく難病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患う女性のために
    満開の桜を映像に収めてくるエピソードかな。

    いつの間にかすれ違ってしまった父と娘の切ない思いが身に沁みたし、
    病室で旅のVTRが再生されるシーンと
    (雪見酒できる温泉のシーンや旅で出会った人たち総出演のこの映像シーンが本当にいいんですよ!)
    不器用な父の真意にえりかが気付くシーンには
    本当に目頭が熱くなりました。


    僕自身、プライベートやボクシングの試合でいろんな国や
    様々な都道府県に行ったけど、
    人は旅に出て広い世界を知ることで
    普段の生活では手にできない、
    いろいろなことに気づかされるんですよね。

    今日の月と明日の月は同じじゃないこと。
    何かを得るためには
    何かを失わなくちゃならなくて、
    夜の時間は
    昼の時間より進み方が遅くて、
    夜の風は
    音がザワザワして胸がキュウってなる感覚とか。

    心に染み入る月明かりの美しさだって、
    暖かい場所から一度離れてみなくちゃ
    本当は分か... 続きを読む

  • 売れないタレントの丘えりか、通称「おかえり」。
    唯一のレギュラー番組だった旅番組が、スポンサーを怒らせたため
    打ち切りになってしまう。
    失意のおかえり。そしてタレントはおかえりだけの弱小プロは危機に陥る。
    そんなおかえりの元に、病気で動けない娘のために旅に出てほしいという依頼が舞い込む。
    それがおかえりの転機となった。

    旅は、自分が行ってこそ意味がある。
    それはあたりまえに思っていたことだけれど、例えば「世界の果てまでイッテQ」や「ぐっと!地球便」は毎週楽しみにしているし、他にも旅番組をやっているとうきうきして観てしまう。
    旅行記も旅行エッセイも探検記も好きで、「いつかこんな場所に行きたいな」と思うときもあれば、「行けないけどいいな」と思うときもある。
    そんな風に自分にはできない人の旅を見聞きするのもわくわくするものだ。
    身体はここにあっても、心だけは自由に旅立ててしまう。
    そう考えてみると、自分でするだけが旅じゃないんだな。

    自分のために、誰かに旅に行ってもらう。
    それもひとつの「旅」のかたち。
    誰かのためにする旅で、人と人との絆を取り戻す。
    おかえりの始めた「旅屋」は突拍子もないようで、素敵なアイデアだと思った。

    最初の娘さんのための旅の話にやられてしまい、うるうるしてしまった。
    親子の確執よりも、夫婦の確執の方が解し難い気がするので、後半の旅は、そんなにうまくいくのかな?とも思ったけれど(笑)
    私が体が動かなくなって、おかえりさんに行ってもらうとしたら、どういう場所を選ぶかなぁ…。

  • 原田マハさんは、文章が巧い。風景も心情も、本当に綺麗な文章で描く。原田さんの描く主人公の女子が、みんな、まっすぐだ。すなおで、まっすぐだ。彼女たちには、好きなものがあるからなんだろうな。
     
     旅が大好きな売れないタレント、おかえりこと丘えりか。旅番組打ち切りとなり、その後始めたのが「旅屋」。
     事情があって旅にでられない人に代わって、おかえりが旅をする。依頼人は、おかえりの旅したDVDを成果物として受け取る。報酬は出来高で。

     秋田県角館のしだれ桜。愛媛県内子町の伝統建築物の街並み。いいなあ。いってみたい。
    「出かけてみなくちゃ、何が起こるかわからない」そうだなあ。おかえり、そのとおりだ。
     よろず社長のしたように、何も考えずふらりと旅をしてみたい。おかえりのように、出発前夜のわくわくを楽しみたい。そして、帰ってきたときに、誰かに「おかえり」を言われたい。
     旅の楽しみ方を考えさせられた作品でした。

     旅にでたい!!

  • あなたの代わりに、全国どこでも旅に出ます!
    唯一のレギュラー番組「ちょびっ旅」が打ち切りになった売れないタレント・丘えりか。ひょんなことから、病気などの事情を抱えた人から依頼を受けて、代わりに旅をする「旅屋」を始めることに。

    明るい頑張り屋のおかえりや、見た目は怖いがあたたかい鉄壁社長、元セクシーアイドルのんのさん。いやな人が出てこないのがマハさんらしいというか、安心して読めるなぁ。

  • あったかい気持ちになれる本です。

    「おかえり」こと、丘えりかは、タレント。
    北海道最北端の礼文島に生まれ育ち、スカウトされてアイドルになったが、あまり売れないまま32歳に。
    感じの良い容姿で、明るい性格、素直なリアクション。
    だが、それ以上のものはなく、プロダクションも弱小だったのだ‥

    唯一のレギュラー番組の「ちょびっ旅」を楽しくやっていたのだが、ミスで降板に。
    もう所属タレントもおかえりしかいないので、プロダクションは存続の危機!
    そこへ、病気で動けない娘の代わりに旅をしてほしいという依頼が舞い込みます。

    家族旅行では見られなかった満開の桜の写真を撮りに、角館まで行ったのだが、なんと急な雨に。
    それでも‥?
    出かけた先の温泉宿の家族も、おかえりの一人旅を心配してくれる番組スタッフも、とてもあたたかい。

    そして、番組復活をかけた依頼が‥?
    プロダクションの萬鉄壁(という名前でそれにふさわしい外見の)社長にも何か関わりが‥

    具体的な旅行案内になっていると同時に、旅というのはこんなふうに楽しいものだと、一緒にわくわく。
    私は旅行しないほうなんですけどね~何だか移動する喜びを追体験できました。

    たまたま、この感想を書くのが遅れて、実は「楽園のカンヴァス」を読み終わったばかり。
    知らなかったら別人の作品と思うぐらい、雰囲気も内容も違います。
    でも知っていると~戸惑いや困難もありつつ、あるときから夢中になっていく熱っぽさや、ふとした出会いで惹かれあう様子に、共通したものを感じますね。
    心通い合うあたたかさが、じんわり心に染みとおります。

  • 諸事情によって
    旅に出られなくなった人達の
    身代わり(ぬいぐるみ等)、を連れて
    旅に出るお仕事がある事をTVにて知った。

    だが、
    だからそれがどう、とか思う事もなく
    ただ
    (そうなんだ。)と、その時はぼんやり番組を
    眺めているだけだった。

    『旅屋おかえり』は
    まさに私にとって(そうなんだ。)のドラマ。

    物語への興味はただひとつ。
    (原田さんはこの仕事の、どこに感動ポイントを
     見出したのだろう?)という事のみ。

    そして読後。
    案の定ハラハラと涙を流しながら
    (旅ってすげ~パワー…!!)
    と、胸をじんじん熱くさせている私がいた。

    主人公おかえり(丘えりか)の旅は
    一人でありながら
    一人じゃなかったのだ。

    そういえば、
    何か素敵な事に遭遇した時に人は
    (あ~っ、誰かに話したいな、見せたいな、伝えたいな。)と、どうしようもなく思うもの。
    写真家なんかもそう。
    辺境の地にて、
    極北の地にて、
    容易く人が踏み入れられない地に出向いて
    (世の中はこんなに素敵だよ、見て見て!)
    と、
    自分の命を顧みず
    皆に伝えたいが為だけにシャッターを切る人とか。

    話はそれたが、
    おかえり、の目は依頼者の目、読者の目、私の目、皆のファインダーであり、
    タレントでありながら、そんなピュアな気持で仕事を続ける彼女が見た胸震えるような光景を、共に体感出来た事は、嬉しい事だった。

    この仕事に従事している人には特に、読んで欲しいな、と思えた物語。

  • この本を読むと、非常に旅がしたくなる。
    そう、「おかえり」といってくれる人がいるから
    「ただいま」と帰る場所があるから、旅に出れるんだなぁ・・・・
    いろんな人に出会える、素晴らしい景色を見ることができる。だから、私も旅が好きだ。

    「おかえり」さんは、依頼を受けて旅にでるんだけど、仕事以上に自分もその旅を楽しんでいて、彼女のひたむきで真っ直ぐなところが大好きだ。
    彼女にも「おかえり」と待っていてくれる人がいるから、心から旅を楽しむことができるんだなぁ。
    「ちょっび旅」ファミリーの温かさが心にしみた、そして旅にでたくなるような素敵な本でした。

  • 原田マハさんの本は3冊目。

    「キネマの神様」に次いでまた泣かされてしまいました。旅好きなので琴線に触れる本でした。

    ちょっと前に原田さんはどんな人なのかと思って公式サイトを見ていたら、

    5月25日放送のNHK Eテレの日曜美術館、『原田マハが挑む 貴婦人と一角獣』に原田さんが出演とのことで録画し鑑賞。

    「貴婦人と一角獣」を題材に小説を書いている原田さんが貴婦人と一角獣と対面して感想を述べたり、執筆中の小説のことを語ったりしていました。

    原田さん曰く、小説を書いてる時に「ある場面がパッと見えるんですよね。映像で見えるんです。あるフレーズで降りてくることがあんまりなくて映像で見えることが多いですね」とのこと。

    貴婦人と一角獣を題材にした小説も面白そうなので出版されたら読んでみたいです。

  • 前々から図書館で見かけて気になっていた、原田マハさんの一冊。
    不思議と手にとっていなかったのですが、今回は何かに呼ばれたようです。

    相変わらずのさわやかな読後感で、素敵な“旅”を物語ってくれました。

    主人公は、ひたすらに旅好きな「丘えり」という“元”アイドル、
    所属事務所も零細で、ブレイクの気配すらない彼女、、

    旅を題材にしたレギュラー番組でどうにか食いつないでいたのですが、、
    その唯一のレギュラー番組が打ち切られたところから、物語が始まります。

    困りに困った上に始めたのが、、「旅屋」というサービス。
    一言でいえば、依頼者の代わりに旅を代行するサービスとなります。

    そのきっかけは、本当にささやかなモノで、、
    すれ違いを続ける家族を少しでも手助けしたいとの「角館」への旅でした。

    その後、旅屋が軌道にのりはじめ、半年ほど過ぎたころに、
    物語の軸となる「内子」への旅が始まります。

    ラスト、旅屋を続けるか、打ち切られた番組を復活させるのか、
    そんな選択肢を前にした「丘えり」の選択は、さて。

    最初のモチーフは「角館の桜」、季節は巡り「内子の紅葉」、
    その四季の移り変わりを感じさせてくれるのもまた、美しく。

    人と人とのつながりはどこか“旅”のようで、
    そんな連環の中で出会い、別れ、また、つながっていく。

    旅は“人の心を軽やかに”羽ばたかせてくれる、そんな風に感じた一冊です。

  • 凄く原田マハさんの小説は好きだわ~

    今回もウルウルさせられました。
    おかえりちゃんだけじゃなく、登場人物がみんないい!

    でも旅は自分で行きたいよね~
    それだけは代行してもらいたくないよね~
    だけど、いい内容なのよ。この本、オススメ。

    角館も内子も行きたくなった~~

    もっと原田さんの本は読まなきゃ。

  • ほっこり。人のために何かをかんばるというのは、見ていて気持ちいい。本人は大変だろうけど、達成したときの気持ちよさはすごいだろう。

    日常の何気無い一瞬一瞬のことが、誰かの役にたっていたり、そこまでいかなくても影響を与えてるってことは、結構あるんじゃないのかな。本作品を読んで、そんなことを思った。

    毎日の「普通」を大事に楽しく生きていきたい。そんなことに気づかされた一冊でした。

  • とても良かった。本を読んで泣いたのは何年ぶりだろう?というくらい。
    何度も涙腺が決壊してしまい大変だった。読んだのが自宅で本当に良かった(笑)
    “おかえり”こと 丘えりかはアイドルとしてデビューするも全く売れず
    それでもなんとか旅番組のレギュラー一本で芸能界に残っていた。
    しかし自身の失敗から唯一の番組の打ち切りが決まり途方にくれる。
    そんな彼女に救いの手が。
    おかえりファンの女性から旅代行の依頼が舞い込んでくる。
    重病に侵され、動けなくなった自分に代わって思い出の地に行って欲しいのだと言う。

    おかえりちゃんのまっすぐで優しいキャラクターが魅力的。
    旅をする中での様々な出会い、触れ合い、そしておかえりちゃんを取り巻く人たちの温かさにじーんときます。

    原田マハさん、初めて読んだけど
    また他の作品を読んでみたいと思った。

  • 落ち目のアイドル、旅行番組専門のおかえり。その番組が打ち切りとなり、事務所ぐるみで始めた新しい仕事は、旅行代行業『旅屋』だった。

    ハートウォーミングな温かいお話。
    おかえりの愛すべきキャラクターが、このストーリーの全てとも言えるけど、彼女を取り巻く人たちがいいんです。
    サラリと読めて、クスっと笑えて、じんわり泣ける。
    原田マハさん3冊目。
    いろいろな本を書く方なのですね。
    他の作品も読んでみたいと思います。

  • 大好きな原田マハさんの作品。
    サラサラ~と読めて、楽しめるのですが、原田マハさんの作品にはどうしても【楽園のカンヴァス】のようなものを期待してしまって・・・

  • 旅が大好きな、元アイドル。
    「ちょびっ旅」だけが唯一のレギュラー番組。
    しかも、所属事務所には、他のタレントがいない!
    番組打ち切りイコール事務所存続の危機!!

    そんな中で、「ちょびっ旅」の視聴者から依頼があって、
    旅に出れない依頼者に代わって、えりかが旅することになります。

    これが、仕事になる!?
    旅好きのえりかにとって、垂涎のお仕事。
    でも、やっぱりすべて思うようには行かず……。

    いろんな人の想いが、旅に詰まっています。

    思わずクスリ…。思わずホロリ…。
    やっぱり原田さんの作品は面白いです

  • 旅屋って、“旅籠”つまり旅館の事だと思って読んだら違ったww。自分では旅行ができない人の変わりに旅をする仕事って、リアルではあまり考えられないけど、物語としては上手く成立してた。上手く事が運び過ぎな感じも否めないながらも、特に前半の物語は上手く行って本当に喜べた。

  • 少し ほろっとした。

    元アイドルで 旅するタレント 丘えりか (本名は岡林恵理子)。
    通称 おかえり。

    ひょんなことから 唯一出演していたレギュラー旅番組の降板で、
    社長と 事務方と おかえり 3人だけの所属事務所は 路頭に迷いかけ。

    偶然が重なり、代行で旅をする ”旅屋”を始める おかえり。
    病院の花の香りのところ いいなぁ。
    あと大志さんや 方言の出るシーン。

    旅が大好きで 心から楽しんで、
    おいしいものを食べて、 現地の人と会話して。
    なんだか ほっこりする。
    読んでる こっちまで 映像が想像できるようなかんじで。


    いいなぁって。
    あったかい。

  • おかえりさんと私も旅したい!

    すべての思いをあたたかく包むようなおかえりワールドとその仲間たち。
    旅屋、本当にあったら私は何を、どこを、どんな思いをお願いするだろう。んー。

  • 旅は自分で行って何かを感じる事ができるし、テレビや雑誌などを通し、そこへ行った気分になれる。旅先で出会った人たちの心の温かさや美味しい食べ物がこの本ではてんこ盛りに書かれている。いってきます、おかえり、の言葉が成立して旅は完結し、また新たな旅に出る事ができる。旅は人の心を豊かにし、いいものだなぁ、と。

  • あなたの代わりに旅をします──
    落ち目のタレント、丘えりか ─ 通称おかえり ─ が唯一のレギュラー番組を打ち切られ途方に暮れていたときに降って湧いたような代理旅の依頼。
    そこから始まる『旅屋』としての「おかえり」

    うまく行きすぎな感じは否めないけれど、悪人らしい悪人はひとりも出てこない、性善説を地でいくような作品。こういうの、大好きです♪
    いつでも前向きで素直でまっすぐで。
    そんな主人公だったからこそ、できる仕事なのかもしれない。
    なにより旅自体が好きなんだもの。自分が好きなことが、他の誰かを喜ばせられるなんてまさに天職。労働とは本来こういうことだと、何かで読んだことがある。
    おかえりが旅先で見るものを、彼女のファインダーを通して私も追体験している錯覚。
    そして何度も目頭を熱くする。

    ああ、依頼人の目線で私はこの作品を読んでいたのだな。

    旅先で出会う人々との出会い、交流、もちろん美味しいものを食べたりすることも大事。移動時間すらも旅の一部。
    やっぱり旅っていい。
    私もまた、旅に出たいなぁ。

  • この作品を読み終え、真っ先に心に浮かんだのは、故郷の景色と家族の顔。

    「ただいま」。
    「おかえり」。
    ただそれだけで伝わる思いがある。そんな思いで世界が繋がる。

    さて、主人公の「おかえり」こと丘えりかは、売れないアラサータレントである。
    彼女は北海道の最北端にある礼文島で生まれ、子供の頃から「海のあっちの世界」に畏怖と憧れを抱いていた。
    そんな彼女が修学旅行ではじめて島を出て、「島メッセンジャー」として東京の私立高校で涙ながらに島の良さをアピールするシーンが冒頭にある。とても良いシーンだ。涙が溢れ、胸が暖かくなった。

    そんな彼女もアラサーとなり、唯一のレギュラーである旅番組が打ち切られ途方に暮れていたが、偶然の巡り会わせで「旅代理業」なるものを始めることになる。それは、なんらかの事情で旅をできない人の代わりに「おかえり」が旅をするというもの。

    彼女が旅をすると人が集まる。そして皆、優しくて暖かい。
    それは彼女が特別なのではなく、彼女がただ「旅」をする「旅人」だからだろう。

    旅の途中で故郷を想い、そこで出会った人に家族を重ねる。
    家族を思うように繋がる。


    「その瞳には、幾多の嵐をくぐり抜けてきた人のみが持つ、静かな輝きがあった。時間が経過するほど、強く美しくなるもの、
    人との絆。」(P220)

    「いつか、手を振る日がくると思ってた、思い出に。それが今日。
    私をあたため続けてくれた、やさしい思い出たち。でも、いつか手を振って、私、歩み出そうと思ってた。新しい人生を始めるために。」(P269)


    帯には「読むサプリメント」とある。まさにその通りだ。
    特に、心が傷ついた人、心がささくれ立った人に読んで欲しい。
    つんつるてんの心より、心の表面積が広い分、栄養が染み入るからね。

  • どうしても彼女の本は読みたくなる。
    そして今回も号泣。
    マハさんあなたは俺の涙腺緩めの達人です。
    あー素敵な物語だった、、、感謝。

  • 先日、姉が勧めてくれた「生きるぼくら」が大変面白かったので、早速著者の別タイトルを借りてきた!

    私は、「生きるぼくら」よりも、こっちのほうがよかったー!
    かなりきた!
    うんもう泣きそうになってしょうがなかったので、ちまちまちまちま読んで、最後は泣いたね・・・(笑)。

    そしてさらに先日、姉に
    「旅屋おかえり」も、面白かった
    と、いうと、姉もすでに既読やったようで、彼女は「生きるぼくら」のほうが面白かったと・・・。

    しかも、彼女は「生きるぼくら」よりもこの「旅屋おかえり」のほうを先に読んだのだそうだ。
    姉は私にとって唯一、本について語れる(貴重な)人なんやけれども(そして姉の読書量のほうがすごいと思う)、この「旅屋おかえり」の、ほうが、「山あり谷ありの結果、まるっとおさまるオチ」やったよね。

    姉はそんな簡単な「まるっとおさまるオチ」よりも「生きるぼくら」の、ような余白があるほうが好きらしいけれども、私はもう、

    ご都合主義なまるっとおさまるオチが大好物なのよね~! (*´ω`)

    ハッピーエンド至上主義


    ちゅうことで、「旅屋おかえり」、大変大変楽しく読みました。
    結局のところ、芸能人に復帰せんでエエんかい、とは、思ったけれども(笑)。


    ちなみに、私がどこで泣いたかというと、10才の美歌ちゃんを事故で亡くしてしまったやりきれなさを夫にぶつけるしかなかった真理子さんと、わかっていてそれを受け止めた鉄壁社長かな。


    でたー



    真理子さんは、美歌ちゃんの最期よりも仕事を優先させたとか鉄壁社長を攻めるけれども、そんなことはどうでもええんよね。
    やりきれなさをぶつけたかっただけなんよね。
    真理子さん自身、そんな自分が嫌で、でもその気持ちをどう昇華させればいいのかもわからない。
    鉄壁社長を見ると自分を抑えきれなくて、自分も鉄壁社長もみんな傷つけてしまうだけやから、逃げるように檮原へ帰ったんやろうなあ・・・。

    うまくやりたい、誰も傷つけたくないはずなのに、自分を抑えられないときってある。
    そういうときに旅ってほんまいいのかも・・・、と、思った。


    自分をとりまく日常から一歩離れるだけで、すべてのことが客観的に見えてくるような気がする。
    ああ自分は、ひどく小さな世界でぐるぐる回っているんやなあと思わされる。
    ぐるぐる回りすぎて、自分がどうしたいのかだんだんわからなくなってくる。

    一歩外から見れれば、結局、嬉しいことっていうのは、きれいなもの見てああきれいだなと、おいしいものを食べてああおいしいなと、そう思うことだけで充分じゃないのかなと気づかさせれるのかも。


    しかしこの「旅屋」ちゅう商売は成り立つのかなーと思ったけど、もし私が「旅屋」に依頼するならどこやろうと考えてみた。

    あんまし、思いつかん・・・(笑)。
    もういっぺん行ってみたいところも、一度は行ってみたいところもたくさんあるけれど、それを誰かにお願いしてまでは・・・、と、思っちゃうのは、まだまだ私が自分で行けると思うからなのかも。

    あー、でも、あれかな。
    ピラミッドの中に入ってみたいとか、地上絵を見てみたいとかいうのは、誰か代わりにやってきてーって思うので、そういうことかな。
    ちゅうかそういうのこそ、テレビで充分なのか(笑)?

    おかえりさんが訪れた場所よりも、道中のほうがとてもリアリティがあるなあと思いながら読んでいたら、著者もかなりの旅人やったのね。
    実体験からこれだけのお話を作り上げたのか。なるほど、そりゃ、面白いはずだ!

    また、作中で登場した「やまもも」や、紙漉体験の民宿は舞台があるのね。
    四国ってなかなか行けないけど(遠くはないのに・・・)、行... 続きを読む

  • 唯一の旅番組を失言で打ちきりにしてしまった元アイドルのおかえり。
    窮地に立たされ思いついた旅に行けない人の代わりに自分が旅をしてその思いを伝える…
    涙は出なかったけど読んでいてほっこりとあたたかい気持ちになれるた。
    読み終えた時、間違いなくあーー旅に行きたい!!って思う一冊。

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旅屋おかえりの作品紹介

丘えりか、通称「おかえり」、32歳、職業はタレント。
プロダクションの社長からスカウトされ、アイドルとして華々しくデビューを果たすも、鳴かず飛ばずな日々を送る。
ある日、彼女の唯一のレギュラー番組が打ち切りとなってしまう。
しかし、そんな「おかえり」の元に「病気で動けない娘の代わりに旅に出て、様子を報告して欲しい。」
という依頼が舞い込む。
そうして、彼女の人生は大きく動くのだった。

旅に出ます、あなたのために。

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