岳飛伝 1 三霊の章

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 369
感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087714517

作品紹介・あらすじ

金国、南宋、そして梁山泊。三分された中華に、独り立つ岳飛。烈風に「飛」の旌旗が靡く。「水滸」「楊令」に続く伝説が開始される。

感想・レビュー・書評

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  • 楊令伝があのような形で終わったので、水滸伝サーガは終わっただろうと思っていたところ、岳飛伝が刊行されると聞いて、嬉しい驚きに包まれています。

    そして、北方さんのサイン会が開かれるというので、行ってきました。
    そのときお聞きしたところ、この岳飛伝は全17巻の予定だそうで、「それだと優に20巻は越えますね」と話したら(これまでは予定刊行数を越えるのが常のため)、「あんまり長くなったら、身体がもたない」と笑っておられました。サインだけでなく、皆さんと会話をして握手、そして写真撮影にもにこやかに応じられていました。(しかし、集まった読者の方たちをみると、私など及びもつかない水滸伝ファンの熱さを感じました。)

    さて本作ですが、登場人物に多少の入れ替わりはあるものの、相変わらず登場人物が魅力的。若造だった者が成長して、話を引っ張っていきます。
    しかし、古参のメンバーである史進に忍び寄ってくる老いの陰が淋しい。
    ただ、彼を継ぎそうな面白そうなキャラクターが登場したのには期待大。

    片腕をなくした岳飛が、これからどうやって生きていくのか。
    梁山泊の志は、どのようになっていくのか。

    国のありかた、人のありかたを、この新シリーズでも熱く語ってほしい。

    これからまだ16巻(+α)楽しめます。

  • 「水滸伝」「楊令伝」の続きの物語。

    まだ岳飛がメインという印象は無く、
    楊令亡き後の現状が書かれている感じです。

    今後どのように展開していくのか期待です。

  • 楊令伝四巻より、公孫勝「新しい国家の夢が、崩れていく。たったひとりの人間が死ぬと、呆気なく崩れる夢とはなんなのだ。」
    この言葉を思い出した。たったひとりの楊令が死んだ後の梁山泊。まとまってはいる、だけど、足りない。

    二世たちが頑張っているのが救い。
    グッときた李俊と狄成の師弟関係。

    生き残った豪傑たちの運命が気になる。

  • 3.9

    梁山泊の人間がかなり絞られてきたのと同時に、国としての様相が変わってきた印象。
    王貴・王清・宣凱・張朔の今後の活躍に期待。

  • 読了。レビューは最終巻で。

  • 満を持してという感じで、ついに『岳飛伝』を読み始める。『水滸伝』を読んだのが、かれこれ20年近く前になるのか……なかなか感慨深い。

    『楊令伝』を経て、ここまで来ると、『水滸伝』世代の登場人物たちは、みんな爺さん、婆さんになっている。史進ですら爺さんだもん。

    タイトルは『岳飛伝』だけど、岳飛が単独の主人公ではなく、様々な立場の視点が絡み合う群像劇。

    史実とどのくらいの距離を取るのか?っていう部分の興味も有るけど、岳飛が隻腕になった時、なくした片腕と一緒に史実も切り落としたといった感じではなかろうか。それはそれで良し。

    あとは耶律大石の西遼が史実を見てみるとなかなか面白い。

    ともかく、この先の展開が楽しみ。

  • 図書館で借りて読んだ。
    続けて読むか悩んだけど、一気に読むことにした。(ペースは落とすけど)
    若者の成長とベテランの思いが交錯してる。
    今後の展開が楽しみ。

  • ついに最終章へ。生き様に注目しつつ読み進めたい。

  • 久しぶりの大水滸伝で、キャラクターの誰と誰が親子、兄弟か忘れてしまっていた....梁山泊は、確固とした国ではなく、思想として生き続ける道を選ぶのか? 「志はそれぞれの心の中にあればよい」なんてラストが浮かんでしまったが...序章なので、控え目に評点3です。

  • 楊令伝のその後.人物紹介的な感じで,あまりにもたくさんの人物が登場するので,人物図を見ながら読む

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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