彼が通る不思議なコースを私も

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 616
感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087715347

作品紹介・あらすじ

椿林太郎、元教師。本気で世界を変えようと思っている男。人は彼のことを「神の子」と呼ぶ──。人間がそれぞれ生まれ持つ「時間」(寿命)とは何か。生への根源的な問いを投げかける渾身の一作。

感想・レビュー・書評

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  • 久々に白石一文作品を読んだ。何かの時にも思ったが、東日本大震災に強く影響を受けて死生観を書くようになったんだろうな。

    それとは別に、林太郎の教育観は素晴らしいものだと思った。子どもたちが「自分を好きでいられる」教育を考えていきたい。

  • なにこれ、おもしろい!
    読み終わって出た素直な感想です(笑)
    少しファンタジー感もありつつ、でもしっかりと現実みもあるような不思議な小説でした。
    面白くてサクサク読み進められました!
    特に、最後の「死神」が霧子を抱えて飛び降りて〜からの流れが好きすぎて心臓がうるさかったです。
    誰かに昔勧められていたのですが中々読む機会が無く…もっと早く読んでいれば良かったと感じた作品です。

    林太郎と霧子は運命の相手なんだなあ!

  • 林太郎がとても魅力的な人で読んでて楽しかったです。最後はどうなるのかな??とおもってたので、オチが…。

  • 作品的には少し飛びすぎている気がして
    掴みどころがなかった気がする

    それでもページをめくり続けた

    命を授かる意味
    生の意味とは何か

    一生をかけて愛する人に
    出会うために生まれて
    自分を愛してくれた人がいること
    愛されていることを知る

    生きるというとは
    愛されて生かされる重みを知り
    愛して生きて行こうとすること

    この人の世界観に引き込まてゆくから

  • とても緊張感のある場面で不思議な雰囲気の人に出会ったら。
    かなり印象的だろうな。そんな人と合コンで再会。
    そりゃ、気になる。
    でも、何者? 不気味と引いてしまいそうでもある。
    でも、林太郎との付き合いができると不思議な魅力に飲み込まれそう。タイトル通り「彼が通る不思議なコースを私も」な気分になる。

  • なるほど。ラストからが「彼が通る不思議なコースを」「私も」なのか。

  • 不思議な話なのだが、とても面白かった。
    林太郎はひとの寿命が分かるという不思議な力があるけれども、それよりも彼の持つ、子供が自分を超好きになれるように、そうすれば一日一日生きていける、という理念が、とても素晴らしい。
    夢や希望は持てなくても、自分を好きでいられれば、生きたいと思って生きようとする。それは本当にその通りだと思った。
    夢や希望はある程度の衣食住と安定がなければ持てないだろから。

  • 白石作品はどんどん進化してます!

    面白い!だけでなく人生を考えさせてくれますね。

    ぜひ〜

  • とても惹き付けられる不思議な感じのお話しでした。初めて白石さんの作品を読みましたが、他の作品も読んでみたい気持ちになりました。「人間は意志次第で運命を変えることだってできるはず」林太郎と霧子の再出発が素敵な未来になるといいなと思いました。どんな未来や運命が待っているかわかりませんが、良い人生だったと思える意志を持ち行動したい、めぐり逢いたいと思いました。

  • 友達の彼氏が、結婚をしたい、してくれないならと、十階のビルから飛び降りた。
    それを見ていた黒ずくめの男は、助けもせずにいなくなった。

    一週間後、霧子はその「死神」に合コンで再開した。
    彼は教師で、今の教育に不満を持ち、変えようとしていた。
    そして、彼・椿林太郎は、人の寿命を感じることができた...


    読後すぐは、これで終わり?って、不満でしたがジワジワと、染々と霧子頑張って!二人で幸せになれな気持ちに。

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著者プロフィール

1958年、福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。文藝春秋に勤務していた2000年、『一瞬の光』を刊行。各紙誌で絶賛され、鮮烈なデビューを飾る。09年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で山本周五郎賞を、翌10年には『ほかならぬ人へ』で直木賞を受賞。巧みなストーリーテリングと生きる意味を真摯に問いかける思索的な作風で、現代日本文学シーンにおいて唯一無二の存在感を放っている。『不自由な心』『すぐそばの彼方』『私という運命について』など著作多数。

「2023年 『松雪先生は空を飛んだ 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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