教団X

著者 :
  • 集英社
3.12
  • (139)
  • (352)
  • (520)
  • (243)
  • (110)
本棚登録 : 5088
感想 : 541
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087715903

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 作者の主張が渋滞を起こし、物語の印象を散漫でボヤけたものにしている。
    各人物の行動原理が俗的なもので いくら神秘さや崇高さを纏わせようとしても なかなか引き込まれない。
    脳に関する考察は楽しめたのだが。。

  • ・「数年前にやたら流行った小説」という知識のみ。著者の他作品は未読
    ・装丁と「圧倒される」という評判で、なぜかSF寄りを想像していたが、かなり現実の話だった。何と混同していたのか?2022に読んだから「現実」と感じているのかもしれない。2014年はまだ、戦争も、凶弾も、流行病と洗脳も、身近ではなかったはずなので。
    ・もっと理解不能で圧倒されるかと思っていたが、理路整然というか説得の姿勢を感じた。残念ながら8年後も世界は良くならないし、貧富の差も広がってしまいました。
    ・男と女と(美しい)レズビアンしか出てこない。これも2022年に読むから強く感じるのか?
    ・あとがきにあった「全体と個々を両方書こうとした」は、読みながら感じたので十分成功であった。自分も生活の中でそのカメラの切り替えをやるので、馴染みがあり読みやすかった

  • う〜ん、よくわからない内容だった。ただただセックスの描写が多くて、何を伝えたかったのかよくわからない感じ。

  • 結局、なんだったのか?

  • 正直小説なのかどうか微妙な内容に感じた。一応、謎の宗教団体Xと、教祖っぽい人のもとに、ぬるく集う平和な集団が出てきて、対立した感じになって、なんだかんだ事件も起こるストーリーだが、それよりも登場人物が語る内容に重きが置かれている印象。戦争が無くならない理由とか、宗教がどのように始まったかなど、普段うすうすわかっていても「それ言っちゃおしまいでしょ」的にうやむやになってることがズバッと書かれていて、ドキッとする。生命について、死について、他にもいろいろなことが、著者の持論の披露なのか、ストーリーと無関係なところでとうとつに語られるので、それを楽しめない人にはかなり苦痛な小説。何かモヤモヤとしたものを抱えた人にはヒントになるネタがあるかも・・・。
    個人的には、中途半端に頭がいい人たちが、こういう小難しいっぽい話をする教祖的な人に共感することで、例の事件起こしちゃったんだなあと思った。

  • 同一の章なのに視点があっちこっちして、とても読みにくかった。読みにくさからか、内容も好みではなかった。

  • うーん。
    この本が結構なベストセラーだったなんてとっても不思議。

    「教祖の奇妙な話」が学生のレポートのように調べたままがダラダラと続き、ただ長いだけなので飽きました。
    それと対比させて敢えての稚拙な性描写なのでしょうが、何度も単調でしつこく、なんとなくそれもしっくりこなくてつまらなく感じた。
    連載ものだったそうなので、退屈な長文の口なおし=読者(おじさん)へのサービス=性描写なのかなと思いました。

    モヤモヤっとある大きなテーマや全体像はとても面白いし興味深いのですが、詳細が私には響かなかった。
    ページ数の割に響かなかった。

  • それぞれの登場人物…名前も無いような端役も含めて…の過去や内面・嫉妬・暴走・忠誠・信頼が、一つの教団を軸に様々に展開していく。
    表現は全く違うけど、松尾と沢渡の根底には同じ志があるような気がした。
    性的な描写が多いので、苦手な人はご注意を。

  • 読書というより、自傷。
    読み進めるうちにそんな気分にさせられたが、途中でやめられなかった。
    松尾さん夫婦には救われた。

    帯は芸人さんより
    村上龍氏とかが良かったのでは。

  • いやー途中まではすごい良かったんだけどなー。教祖の奇妙な話とか最高だったな。誰にでも分かる、アインシュタインの相対性理論!という本より分かりやすい自然科学の話であり、ソフィーの世界よりも分かりやすい哲学講話で、柳田國男より分かりやすい文化人類学の導入で、西田幾多郎より分かりやすい宗教学の説諭。この話もっと生かせなかったかなー。すごい興奮したのになー。そこに必要のない官能小説が入ってきた時点で違和感。教団Xのあからさまな暴徒化で興醒め。いやー残念!!教祖の話の部分だけ、別冊にして欲しい。

著者プロフィール

一九七七年愛知県生まれ。福島大学卒。二〇〇二年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。〇四年『遮光』で野間文芸新人賞、〇五年『土の中の子供』で芥川賞、一〇年『掏ス摸リ』で大江健三郎賞受賞など。作品は各国で翻訳され、一四年に米文学賞デイビッド・グディス賞を受賞。他の著書に『去年の冬、きみと別れ』『教団X』などがある。

「2022年 『逃亡者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中村文則の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×