- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087716542
感想・レビュー・書評
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どこかにありそうな町の、どこかにいそうな家族。そんな一家のありふれた日常の中に、かけがえのない大切な瞬間が詰まっている―。四人家族の横山家の歩みを中心に、人生の小さな転機の日を描く、九つの連作成長物語。そんな素晴らしい一日が、あなたの周りにも、きっとある―。子供に、親に、保育士さんに、先生に…。その日、小さな奇跡が起きる。人それぞれの小さな一歩に温かく寄り添う、感動の連作短編!珠玉の家族小説。
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「ぼくのなまえ」 「お兄ちゃんになりたい」 「水筒のなかはコーラ」 「もっと勉強がしたい」 「どっちも勇気」 「保育士のしごと」 「四本のラケット」 「本当のきもち」 「やっぱり笑顔」
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保育園児の太二が高校生になるまでなので、かなり長いスパンの物語である。父と母と弓子と太二の四人家族の横山一家を軸に、それぞれが日々関わる周りの人たちをも含めて、よく見かける日常の風景が描かれている。ひとつひとつは些細な出来事でも、それらが積み重なって人は少しずつ成長していくのだということがよく判る。笑っていられることばかりではない毎日が、愛おしく思えるようになる一冊である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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2016年では47冊 -
子どもの成長を温かい目でとらえた短編連作集。
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テニスが上手くて、スポーツも勉強も出来る太二の家族(父母と姉)を軸にクラスメイトや後輩たちを描いた連作。
「おれのおばさん」が良かったので期待して読んだんだけど、期待しすぎたかな?悪くわないけど。 -
子どもって本当に毎日少しずつだけど確実に成長している。親はその変化に驚いたり戸惑ったり。
でも実は親自身も子どもと一緒に成長したり変化したりしているわけで。
両親と姉と弟の四人家族、横山家とその4人と関わる人たちの、日々の成長と変化をゆっくりと見守る物語たち。このゆっくりとした作者の視線がとても温かくて優しくて心地いい。
かつて子どもであった人、子どもを育てて来た人、子どもに係る仕事の人、これから大人になっていく人、全ての人と一緒に共有したい一冊。
個人的ベストのお話は「四本のラケット」。スポーツマンっていいよね、そう素直に思う。