極楽まくらおとし図

著者 :
  • 集英社
4.09
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087725445

感想・レビュー・書評

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  • 表題作や「闇」に見られる人間の暗黒面をあえてむき出しにする作風がこの人らしさなのだろうか。

  • ほぼ人間の描写だけで伝える、重厚な深沢作品3作目。
    「まくらおとし」という習俗により臨終から死に至らしめる。人間の生死への向き合い方は深沢七郎ならでは。小林秀雄が、「楢山節考」しか読んでいないが、深沢君のことは充分理解している、とどこかで書いていたのを思い出したが、その通り。
    読み応え充分。入院中に読了。

  • この中に入ってる「闇」だったか、これから私刑を加える青年に口づけ(キスというより口づけ)するというシーンがあって、のたうちまわるほど感動した。もどかしくも胸ひきしぼられるエロス。それなのにエロスとは対極にあるような静謐さもある。
    耽美とは言えないかもしれないけれど、私の中では美しい一遍として殿堂入り。

  • PT#18 2001.9

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著者プロフィール

大正三年(一九一四)、山梨県に生まれる。旧制日川中学校を卒業。中学生のころからギターに熱中、のちにリサイタルをしばしば開いた。昭和三十一年、「楢山節考」で第一回中央公論新人賞を受賞。『中央公論』三十五年十二月号に発表した「風流夢譚」により翌年二月、事件が起こり、以後、放浪生活に入った。四十年、埼玉県にラブミー農場を、四十六年、東京下町に今川焼屋を、五十一年には団子屋を開業して話題となる。五十六年『みちのくの人形たち』により谷崎潤一郎賞を受賞。他に『笛吹川』『甲州子守唄』『庶民烈伝』など著書多数。六十二年(一九八七)八月没。

「2018年 『書かなければよかったのに日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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