アフリカのひと ―父の肖像

  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087734423

作品紹介・あらすじ

必読!作家ル・クレジオの誕生はアフリカと父との出会いにあった!魅力ここに極まる。その父の面影。今、はじめて自らの原点を語る感動の回想録。フランスの大ベストセラー。

感想・レビュー・書評

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  • 英国植民地下のモーリシャス島に生まれ、英国軍所属の医師として英国植民地であったアフリカの地を転々とした父への回想。第二次世界大戦による家族との断絶、帝国主義的植民地支配の矛盾を目の当たりにし、孤独に陥りながらもずっとアフリカの現状を慮り生を終えた父の目を通してル・クレジオがアフリカの姿と現実を、未来をも見つめて描き出す。ポストコロニアルとして括るには収まり切れない個人の頑なな悲哀が滲み出る。幼年期に著者が過ごしたナイジェリアの暴力的ともいえる奔放な自然の威力と父の沈黙が強く静かに響き合う。素晴らしかった。

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著者プロフィール

(Jean-Marie Gustave Le Clézio)
1940年、南仏ニース生まれ。1963年のデビュー作『調書』でルノドー賞を受賞し、一躍時代の寵児となる。その後も話題作を次々と発表するかたわら、インディオの文化・神話研究など、文明の周縁に対する興味を深めていく。主な小説に、『大洪水』(1966)、『海を見たことがなかった少年』(1978)、『砂漠』(1980)、『黄金探索者』(1985)、『隔離の島』(1995)、『嵐』(2014)、『アルマ』(2017)など、評論・エッセイに、『物質的恍惚』(1967)、『地上の見知らぬ少年』(1978)、『ロドリゲス島への旅』(1986)、『ル・クレジオ、映画を語る』(2007)などがある。2008年、ノーベル文学賞受賞。

「2024年 『ブルターニュの歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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