新訳 地下室の記録

  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087734829

感想・レビュー・書評

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  • 言い回しを現代風にするなど、読みやすさに特化した新訳です。
    うだつが上がらない地下室人の雑記がひたすら続くという内容ですが、この整然としていない点に人間性があります。
    普通の人間が無理矢理に自分の思いを書いている勢いを感じました。
    引っ込み思案で苦労する彼の手記には続きがあることになっていますが、その後の人生を色々想像してしまう一冊。

  • 正直に言うと、前半は読み進めるのがしんどかった。
    読み進める度に、「こんなに自意識過剰なのでは、どうやって生きていけるのか」と頭を抱え、思考がそこにとどまってしまった。
    しかし、後半を読んでなぜ主人公がこうなってしまったのか、納得ができた。
    「罪と罰」の主人公には、助けようとする友人や家族、恋人とのやり取りがあり、他者へと開かれている部分があり、それが救いにつながっているような印象を受ける。
    そういった他者への希求が全て内向きになってしまっているから、救いのなさのようなものを感じさせるのだろう。
    風穴という言葉の大切さに気付かされた。

著者プロフィール

(Fyodor Mikhaylovich Dostoevskiy)1821年モスクワ生まれ。19世紀ロシアを代表する作家。主な長篇に『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』『悪霊』『未成年』があり、『白痴』とともに5大小説とされる。ほかに『地下室の手記』『死の家の記録』など。

「2010年 『白痴 3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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