赤毛のアンに隠されたシェイクスピア

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 74
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087745115

作品紹介・あらすじ

なぜ『ロミオとジュリエット』が、『赤毛のアン』に?!作者モンゴメリが企てた知的な仕掛けとは-?10年の歳月をかけ、永遠の名作、アンの物語の真実を明らかにする、謎解きのすべて。

感想・レビュー・書評

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  • アンシリーズファンの私には素敵すぎる本!こんなに奥深かったとは…!子供文学に見せかけて、本当にレベル高い!質が良い!立て続けに感動。モンゴメリはそうとう文学オタクだったんだなぁ。引用句の使い方が素晴らしい。これを読めばあっという間に英米文学の虜☆

  • 少女文学のように受け止めていた「赤毛のアン」がこれほど英米文学の粋を集約したような奥深い文学であるとは!感動を覚えつつ耽読。英語の原文で読むと引用した箇所が明らかに分かるとのことで、それが英米文学のどの箇所にあるのかを探る旅!!著者はワクワクしながらハワイまで行きホノルルの図書館へも通ったということが伝わってくる。シェイクスピアは9か所発見し、またアヴオンリーという地名さえもが、シェイクスピアの生誕地を流れるエイヴォン(AVON)川から。そして単なる引用にとどまらず、その文脈のオマージュとなっているのだ。そしてアーサー王伝説、更にテニスン、ブラウニング、バイロン、ディケンズ、ワーズワース、ロングフェロー…。楽しかった!
    例えば「薔薇はたとえどんな名前で呼ばれても甘く香る」は「ロミオとジュリエット」から。「美しい花を、美しい乙女に」は「ハムレット」から。エルフ、フェアリー、インプ、ゴブリン、ディヴィニティなど様々な妖精の名前もシェイクスピアの劇作品から。ワーズワースからは「かつて草は光り輝き、花には栄光があった」。これはナタリーウッド主演の映画「草原の輝き」でも引用されていた!

  • 749.初、カバスレ、帯なし。
    2010.12.20.鈴鹿BF 

  • アンの大袈裟な話し方や思考、物語の描写などに度々出てくるシェイクスピアをまとめた本。<内容>なぜ『ロミオとジュリエット』が、『赤毛のアン』に!?作者モンゴメリが企てた知的な仕掛けとは―!?10年の歳月をかけ、永遠の名作、アンの物語の真実を明らかにする、謎解きのすべて。

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著者プロフィール

島根県出雲市生まれ、筑波大学卒。『巨食症の明けない夜明け』(集英社)ですばる文学賞、評伝小説『恋の蛍 山崎富栄と太宰治』(光文社文庫)で新田次郎文学賞。著作はイタリア、中国、韓国で翻訳出版される。『赤毛のアン』シリーズ(文春文庫)の日本初の全文訳を手がけ、作中の英米詩、シェイクスピア劇、聖書など数百項目を訳註で解説。金子みすゞの弟で脚本家の上山雅輔の日記と回想録を読解して小説『みすゞと雅輔』(新潮文庫)を発表。著書に幕末小説『島燃ゆ 隠岐騒動』(光文社文庫)、『英語で楽しむ赤毛のアン』(ジャパンタイムズ)など。趣味は編み物、洋裁、「すてきにハンドメイド」鑑賞。

「2021年 『金子みすゞ詩集 2022年1月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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