東京物語

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著者 : 奥田英朗
  • 集英社 (2001年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087745191

東京物語の感想・レビュー・書評

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  • 70年代後半から80年代にわたる若者の小説。予備校生・大学生・会社員・独立起業と慌ただしい中にも、青春を謳歌し楽しんでいる雰囲気が味わえます。当時は冷戦まっただ中でしたが、現在よりずっと平和だったように感じました。バブル景気を迎える直前で将来に明るさもありながら、古い考えもまだまだ根強かったという面も垣間見られました。

  • 1978年 青春グラフティ

  • H29.03.19 読了。

    まず、読みやすい。
    ストーリーが面白い。
    だから読み進めるのが楽しみで仕方ない。

    青春系の話を読みたくて手にとってみたが、
    大体今までは青春だけども、面白くない。
    ってことが多くて、期待はしていなかった。

    が、この作品は青春もしてるし、ストーリーも面白いしで、最高だった。

  • かつて上京する前に読んだときに衝撃を受けるくらいこの雑然とした世界観を好きになった。

    その後、曲がりなりにも東京とうい街で生活をして、そしていままた読んでみるとやっぱり素晴らしいと感じる。


    『ふと思いだした。今日、ジョン・レノンが死んだのだ。』

    『キャンデーズを初めていいと久雄は思った。今度レコードを買ってみよう。』

    『ふと、さっきこの子とキスしたことを思いだした。』

    『自分にエイッと気合を入れる。誰もいない夜道でシャドー・ボクシングをした。』

    『でも悪くない1日だった。東京のエネルギーは、きっと人の多さのエネルギーだ。』


    2015.10.7

  • あの頃に戻りたい!なんていうノスタルジックな気持ちになる一冊です。
    何度読んでも、胸がキュンとなるような、そんな小説。
    特に上京した日の心境など、自分も似たような感じだったので、懐かしくなりました。
    大好きな本です。

  • 110715

  • 世の中がバブルへ向けて大きく舵を切り始める1980年代が時代背景。田舎がいやで親の反対を押し切って上京してきた主人公久雄の20代を浪人、大学中退を経て、コピーライターとして一人前に成長していく様を6篇の短編にてつなぐ。単純なストーリではあるが、読み応えはあり。ジョンレノン殺害、ベルリンの壁崩壊など、各編ごとに象徴的な出来事をうまーく絡めてその時々の主人公の心の揺れを繊細かつ大胆なタッチにて書き込む。アンド泣きと笑いを絶妙なタイミングで織り込む事で、物語に強いリズムが生まれてくるのであろう。さすが奥田作品!!バブルを経験した人はタイムスリップでき、知らない人は仮想体験できるすばらしい出来栄えです。初夏にもってこいの爽やかな気分に浸れますよ~。

  • 奥田英朗の本は、いつもいつも読まされてしまう。どんどん、読みたくなる。
    1人の男の人の物語。
    東京で起きた出来事と絡まりながら、1日のことを描いている。
    聞いたことはあっても、知らない出来事ばかりなので、主人公のストーリーとともに楽しめた。

  • ジョンレノン
    ウランバーナの森読み返す

  • とってもよかった! 著者の中高生時代を振り返ったエッセイ「田舎でロックンロール」がたいそう面白く、その中で「この続きは『東京物語』で」と書かれていたので、早速読んだのだが、小説であるこれも傑作。

    主人公の田村久雄は、著者そのものではないにしても、ほぼご自身のことだと思われる。解説の豊崎由美さんが、そのように読むことを「読者に特権的に許される確信犯的誤読」と書いていて、さすがだなあと思った。(この解説がまた、とてもいい。豊崎由美さんが文庫解説を書いているのってわたしはあまり知らない)

    六作の短篇で構成されているが、それぞれにその時代の気分をあらわす出来事が背景として(というよりもっと直接に)描かれていて、もう、気持ちは当時へと飛んでいきそうになる。キャンディーズ解散、ジョン・レノン殺害、ルーキー江川の初登板などなど、どれもこれもその時自分が何をしていたか、思い出さずにはいられない。

    特に、著者と同い年のわたしとしては、オクダ青年が上京したのがキャンディーズ解散コンサートの日(1978.4.4)だというのには、あ、わたしも!と「お仲間」気分になった。わたしは東京ではなく京都だけれど、田舎の家で解散コンサートの中継を半分ほど見て、その後夜行に乗ったのだった。憧れて行きたくて行きたくてたまらなかった大学へめでたく向かうというのに、やっぱり夜行の寝台で泣いちゃったんだよなあ。

    ジョン・レノンが死んだ日の夜は、大学近くのビートルズだけがかかる(知る人ぞ知る)喫茶店にいた。その日ばかりはジョンのソロアルバムがかかっていた。口数の少なかったマスターの横顔が目に浮かぶ。

    とまあ、そういうあれこれがまざまざとよみがえるような思いにさせてくれる小説なのである。言うまでもないことだろうが、もちろん、本作はそうしたノスタルジーに寄りかかっただけの小説ではない。主人公久雄の「青春」が、甘さと苦みの入り交じったものとしてしみじみ胸に迫る、どの年代の人が読んでもすぐれた青春小説だ。笑えるところも、アイタタ!となるところも、ジーンとするところもある。まったく、豊崎さんが言うように「魅力のある一行一行が延々と連なって」いて、細部のリアリティが周到に積み上げられているのだった。

    ラストシーンでは、久雄は友人たちとともに、ベルリンの壁崩壊を伝えるテレビを見ている。あのとき、多くの人が確かに世界が動いていると思った。よく見えない未来ではあるけれど、それは間違いなく良いものであるはずだった。現実はどうか。

    そう思うと、この終わり方は切なく、ほろ苦い。若い頃は誰も、オジサンオバサンになった自分を想像することなどできないし、行く手にどんな世界が待ってるかはもっとわからない。ふざけながらテレビを見ている一人一人が愛おしくなった。

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