- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087746464
作品紹介・あらすじ
作家花村の実にいい加減なアドバイスを守って旅に出た僕。北へ南へ、さあ明日はどこへ…。独り旅にも慣れて楽しむ僕が見つけたものは…。"神宿る風景"を素描し"私小説"を擬態した逸品揃いの短編集。
感想・レビュー・書評
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一文長っ! と思った短編が一番面白くて途中でくすっとなった。小説が面白いのはもちろんのこと、花村さんご自身がすごく面白い人なんだろーなと思った。
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初花村。すごくいい。
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花村に唆されて東北一人旅をする短編「虹列車」「雛列車」と、花村自身が沖縄を取材旅行する「「金城米子さん」「廃鳥の」「神、世界を言祝ぎ給う」の短編5作。まぁ、実録めいてて物語じゃないですね(^^;
まぁ、東北にしても沖縄にしても、観光とはほど遠い。こんな事を書いていいのかと心配なほど本音を書いている。しかし、一部読者に遠慮した常識的正論をぶった斬る個人的正論は心地よい。ふむ、なるほどと頷けば、あんたを批判してるんだけど〜っと言われそう(笑)
それにしても、フィクションかノンフィクションかは知らないが旅行記であり、小説としての面白さに欠ける。彼の普通の小説を探してみます(笑)
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一小節読むだけで私の頭をフリーズさせてくれるのは長野まゆみ。一文読むだけで私の吐き気を催させてくれるのが花村萬月だ。良い意味では勿論無いが悪い意味かと言われると非常に微妙なところで。
でも私は花村萬月の下品でエロくて露悪的な物の書き方は結構好きだ。っていうか(別に花村萬月に限ったことじゃないが)宗教的な意味合いが濃い所が嫌いだ。だからこの『虹列車・雛列車』でも「金城米子さん」という話が一番嫌いだ。花村萬月のエロ描写は非常にエグいが、私はそれよりこういう話の方が余程吐き気がする。『ゲルマニウムの夜』もあの宗教的な部分(全体的にそういう話ではあったのだが)が凄く厭だった。敬虔な宗教家の方には申し訳ないが、無神論者と宗教家の間にはソドムの川より深くて長い川があることを認識した上で許して頂きたい。ただし、私は花村萬月の書く話は好きなのも嫌いなのもあるが全部面白いと思う。面白いけど嫌い(笑)。
『虹列車・雛列車』では「神、世界を言祝ぎ給う」と「雛列車」が好きかな。特に「神、〜」は落合さんの息子に私まで涙をそそられた。でも子供ってそうだよね。かわいいのもいりゃ蹴り跳ばしたくなる様な餓鬼もいる。 -
私も大人になったら計画性のない旅をしたいな。