終末のフール

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著者 : 伊坂幸太郎
  • 集英社 (2006年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087748031

終末のフールの感想・レビュー・書評

  • まぁまぁ面白かった。伊坂ワールド独特のシュールな世界観や軽妙洒脱でユーモアのある会話は控えめで、全体的に物静かな印象の物語。特に心に残ったのは”鋼鉄のウール”の章。

    「明日死ぬとしたら生き方が変わるんですか?」
    キックボクサー苗場の台詞。

    ”メメント・モリ”や”カルペ・ディエム”と同様に、今この瞬間を大切に生きることを示唆してくれる非常に印象深い台詞だ。

    人間はなぜか自分だけ特別だと勘違いしている節があると思う。日々、交通事故で亡くなる人たちもいれば、突然末期ガンで余命宣告される人たちもいる。それでもどこか他人事で遠い世界のように勘違いし、自分にはこれまでと同じように必ず明日が訪れると思い込む。まず、今の自分が無事に明日を迎えられること自体がどんなに運が良く幸せなことなのかいうことを理解する必要があるのだろうなと感じる。

    日々の生活に忙殺されて、ついつい忘れてしまいがちだが、これを意識して生きることが幸せに繋がるんだろうなぁ。

  • 人間ってすごいなと思いました。

  • 小惑星が8年後に衝突し世界が終ると予報された世界。惑星衝突まであと3年というときが舞台である。人殺し、盗み、暴徒がまかり通っている世界の中、8人を主人公とした話である。 考え方も立場も年齢も違う8人と彼らに関わる人が何を思って生きているのか、何を思って行動しているのか。一人ひとり考え方も違い、選んだ選択肢も異なる。 ひとつの話なのに様々な選択の結果、「生きている」野が面白い。 果たしてこの世紀末になったとき、私は何を考えどう行動するのか。考えさせられた。

  • 2016.10.16読了。
    これまでの読んだ伊坂作品のなかでもかなりぶっ飛んだ設定だと。人々は世界の終わりを知った時、色んな形で狂ってしまうのだろうか。俺は日本人の国民性からしてこうはならないと思った。

    物語は、それぞれ主人公が違う短編集で、同じマンションの住人たち。各話が少しずつ繋がっているのだけれど、名前と苗字の使い方で登場人物をぼやかす手法が面白いと思った。

  • 「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と
    八町されて5年後。
    秩序崩壊した混乱のんカア、仙台市北部の団地に
    住む人々は…。
    表題作のほか、「太陽のシール」「籠城のビール」
    など全8編を収めた連作短編集。

  • 初の伊坂幸太郎作品。
    ここ最近、ビジネスや自己啓発本ばかり読んで、やや読書疲れしてしまった。
    久しぶりに楽しめる読書をしたいと思い、手にとった本。
    まさにぴったりで、読んでいて楽しめた。
    目次を見てまず、"ハライチ"を連想して笑えた。

    数年後に小惑星が地球に衝突して滅びる、という状況の中、仙台のとあるマンションの住民を軸に物語が展開する。
    8つの短編がオムニバスで描かれており、登場人物が絶妙に絡み合う。

    息子を自殺でなくした両親。
    子供がほしくてやっと授かった夫婦。
    両親を亡くし、父親が残した本を読み漁る高校生。
    妹の敵をとるためにアナウンサーを殺しにいく兄弟‥。

    地球滅亡の危機をきっかけに、人生が変わってしまった人。
    もともと抱えていた問題が浮き彫りとなった人。
    様々なタイプの人物が描かれるが、共通するのはどこかいい人。
    根っこから悪い人がいないので安心して読める。

    『死に物狂いで生きるのは、権利じゃなくて、義務だ』
    困難な状況の中、自分たちなりに生きようとする登場人物たちを通して、そんなメッセージが伝わってくる。

  • ★★★★また夜更かしをしてしまった。伊坂幸太郎作品はグラスホッパー、マリアビートルを読んでからの三作品目。読書初心者の私でも読みやすい文章。ハズレがない。鋼鉄のウールが印象に残る。「明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?」終末が訪れる時には苗場さんの生き方を真似したい。

  • 小惑星が衝突し、人類が絶滅することが前提にある世界で生きるさまざまな人々の物語。
    短編なのでさらっと読めますし、なかなかオモシロイキャラクターがそろっているし、舞台設定がユニークです。
    舞台設定が突飛すぎることと、物語が軽快なこと、どの物語もさっぱりとした読後感があって楽しめました。
    そもそも小惑星が衝突するとして、それを発表するものなのだろうかとか、いろいろ突っ込みどころがあるのですが、フィクションとして「もしも」の世界を描いているので、野暮なことは考えずに、素直に楽しみました。

    個人的には「演劇のオール」が好きです。
    できすぎ!と思う展開だけど、すべてが一つに集約されていき、バラバラだった人たちが身を寄せ合うことで生まれる温かな結末が好きです。

  • いやー、
    どれもやさしくて、じんわりくるし
    面白かった、です。

    もし、同じく終末が、小惑星がぶつかるって
    数年後に「もう終わりですよ」って
    云われたら、自分ならどうなるんだろ。

    どこかに逃げるってのはないといえる自信はあるけど
    気が錯乱したりして、人殺したり、とか
    自殺したり、とか。

    正常な今だとバカに思える行為を
    その時の自分はしちゃう!?って自信が持てない。
    ただ、まともに必死に生き延びて行こうと
    してくれることを願うんだけど。

    それとさ読み直してもわからなかった…
    矢部くん、どうなったの?
    気になるよぉ~!

  • 読了。
    終末のフール
    伊坂幸太郎

    小惑星が地球に衝突して、人類滅亡まで残り3年。あれ荒んだ仙台を中心に、それぞれの家庭の物語が描かれている。伊坂幸太郎にしてはあっさりとしたつくりで、どんでん返しなどがあるわけではないし、自信があとがきでこんなことはほとんど考えられませんというところでリアル感は消えてしまっているけれど、でももし、私たちの命が残りわずかだったら?ということを問いかけてくる本だった。そこはやっぱり読ませるなあ、伊坂幸太郎。あと3年しかないのに、子供ができてどうするか、という話に一番のめり込んだ。

  • 面白くなかったわけではないけど、心に響かなかったなぁ。この作者とは合わないのかなぁとも思う。少し残念だ。

  • あと3年で小惑星が衝突して
    地球が滅亡してしまう?!

    そんなSFちっくな設定。
    ドラマチックなわりに
    どの話も淡々としていて
    眠くなって仕方がなかった。


    そんな中でも一番よかったのは
    「太陽のシール」。

  • 終末に向かうまででなくて、向かっている今を切り取ってあり、タイトル通りなのに、予想外でした。切り取られた今は現実と同じ世界のようで、人がそれぞれ影響し合い今が作られていると、意識しました。漠然とした終末は大きな役割をしてくれています。全体を通して、穏やかで落ち着いた今を共有したくなりました。

  • 伊坂作品にしては、グロ表現が遠景でしか描かれていないので読みやすかったです。
    東日本大震災の7年前に執筆されているにしては、符合してる部分があり、作家の想像力ってすごいなと思いました。
    極限状態にある話にしては、優しい気持ちになれる本ですね。
    「あなたの今の生き方は、どれぐらい生きるつもりの生き方なんですか?」という台詞はぐさりときますね。

  • 資料ID: W0141578
    請求記号: 913.6||I 68
    配架場所:1F電動書架C

  • 3年後に地球に小惑星が衝突し、世界は終末を迎える

    暴徒化し、大勢の人が死んだあと
    残り3年となった人生を必死に生きる人たち。

    仙台にあるヒルズタウンを舞台に
    生きることを考えさせられる連作短編集

    もしも自分がそうなったら・・・と考えずにはいられない

  • 8年後に小惑星が落ちてくることが分かった、その5年後の仙台にあるマンション「ヒルズタウン」に住む人々と、その周辺の人々の話。つながりのある短編集。

    ハライチのネタのような目次がツボです。
    太陽のシール、籠城のビール、冬眠のガール、などなど。

    終末のパニックで、犯罪が横行し、多くの人が亡くなった。
    それぞれのお話の主人公の家族も、みんな亡くなっているという設定に、重苦しい気分になる。
    後半になって、その設定に、仕方ないとはいえ、ちょっと飽きてきて、やっぱり著者の作品は合わないかも…という気持ちになってしまった。

    あと3年という時期に、妊娠が分かった夫婦の話、太陽のシールは、好きでした。

  • 伊坂幸太郎の作品は好きで、ほぼ読んでいますが、本作は少し苦手でした。
    数年後に小惑星が地球に衝突することがわかっている世界。
    SFのような設定ですが、ファンタジーのように感じました。
    つまり、あまりリアルにこちらが捉えられなかったという・・・笑;
    それも最初から意図されたものなのかもしれませんが、落ち着いた「現在」から、騒乱で悲惨だった過去を振り返り語る内容がなぜかうわべだけのように思えてしまう。
    「殺された」「自殺した」「もういない」
    言葉としてしか認識できなかったです。
    感情移入が難しいというか。
    登場人物たちが異様に落ち着いているからでしょうか。
    全員が全員、あんな風に悟りをひらけるものなのかな、と少し疑問です。

  • ”「明日死ぬとしたら、
    生き方が変わるんですか?」”

    例え明日死ぬとしても変えない自分の生き方を持つ。
    難しいように思えるけど、それが自分を支えていくのだと思います。

  • 再読。
    最初に読んだのは3・11東日本大震災の直後。
    その時は「今こそ読むべき本を読んだ」と思った。
    人は絶望の中で諦めの日常に平和を求めるのだと思った。
    しかしその時の僕は傍観者でしかなかった。
    本当の絶望を経験した今、再び読んで印象は変わった。
    人は絶望の底に居ても、普通に生きてしまうんだなと。
    作者がどう思ってこれを書いたのかは知らない。
    しかし僕はそのように感じた。
    人はどうしようもない生き物だ。
    どこに居ようと普通に生きてしまう生き物だ。
    そして普通に生きて死ぬまで生きてしまうんだなと・・・

  • 2015年、最初の読了は伊坂幸太郎の『終末のフール』。まあ、年末からの年またぎの読了ですが。。

    本作は、小惑星の衝突が3年後に迫った世界を生きる人々を描く連作短編小説です。

    読み終わった瞬間、「生命力」という言葉が頭を占領しました。3年後に世界は終わるかもしれない。それでも生きることの意味。人それぞれの考え方はあるかもしれないですが、やっぱりどんな状況でも生きていることは大事だと思います。

    結局、あれこれウジャウジャ考えすぎないで、今、この瞬間を一生懸命生きて、その中から生まれてくる何かを掴んで、楽しみ、苦しみながらも生きていくことが大事なんじゃないかなあと。

    この年末年始は、時間があるがゆえにアレコレを考えすぎてしまった自分がいますが、今年は考えすぎずに、やりたいと思ったことに気軽にチャレンジしながら、本当にやりたいと思えること(続くこと)を見つけていきたいと思います。続かなくても、それが経験になるし。

  • うーん。。短編集って感じなのかな。
    それぞれの編はリンクしていないし、大きなどんでん返しもない。ファンタジーな内容で淡々と読み終わった感じ。
    他の伊坂作品と比べると個人的には面白くなかったかな。

  • やはりちょっとした伏線が散りばめられていた。
    8年後に小惑星が地球に衝突し、地球が終わる。
    そう発表されてから5年たったころの、色んな人達の話が書かれている短編集。出てくるキャラクターが魅力的で、どこかぬけていたり、一生懸命だったりで面白かった。実際、地球が終末を迎えることになって、殺人やらなんやらがバンバン起きるようになったら、とてもこわいと思う。自分は地球があと8年で終わると言われたら、残りの人生をどう、すごすかなあと考えさせられた。
    2014/12/18読了

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