夜の朝顔

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 515
感想 : 117
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087748062

感想・レビュー・書評

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  • 2007.10. 豊島さんがあとがきでも書いているように、小学生時代を思い出させるような連作短編集。うまいな。小さな、だけどしっかり女子の気持ちを描くのが、男女分け隔てなく遊んでたのが、ちょっとムツカシイ女子グループになっていくのが。ちょうど、高学年になるかならないかぐらいで、女の子は劇的に変わっていくもんね。そういう懐かしい気持ちとか、ちょっと忘れておきたかった思い出を呼び起こされたような。ちょっと、意地悪をしたなとか。でも、健全にまっすぐ育ってくれそうな主人公は、よい子(優等生という意味ではなく)になるだろうな、と一安心。

  • 「人生で一番長い6年間」小学生の日々を描いたちょっとビターな短編集。決まった箱に閉じ込められていることが時々ひどく窮屈になること。時折意地悪だったりねたんだり、そんないろんな感情をうまく整理できず、いらいらすること。そんな情景を丁寧に掘り下げています。
    その中で表題作、「夜の朝顔」は恋に落ちる気持ちが丁寧に描かれていて、一際美しいです。

  • とりあえず痛々しい。小学生ってなまじ人の心を詠み始められるからこそ残酷な一面がある。大人が嘘くさくないように書くのは難しいとおもう。よくわかってるなあ…でもこの作品を初・豊島さんにするには拙かった。基本的にハッピーエンド主義なので、こういう傷みの話は欲しくないなあ、とか。

  • ある小学生女子の6年間を描いた連作集。特に、年齢が2けたになったころの最後の2つの話がとてもぐっときた。この人はなんでこんなにも小さかったころのいろいろなものごとや感情を覚えているんだろうと感服。
    2007/8/26読了

  • 2007.7/18-19
     小学校のときの苦い感じを思い出した。小学生もなかなか大変なんです。

  • 神田川デイズ

  • なんにもない田舎で暮らす小学生センリ。でも気になることは山ほどある。クラスメイトとの微妙な距離感、となり町での発見、垣間みるオトナの事情…。“明るい子ども”でいるため、言葉にできなかった7つの思い。人生で一番長い6年。小学生センリが初めて知る、不安、痛み、憧れ、恋。『檸檬のころ』で注目を集めた24歳の新鋭が、新しい発見に満ちた日々と
    ほろ苦い成長の過程を、細やかに掬い上げる。

  • 小中学校の頃を思い出すような短編集。<BR>
    「先生のお気に入り」がいちばん好き。<BR>
    「子供みたいな先生を見た嬉しさで」とか<BR>
    「ちょっとでも特別になりたい」とか、<BR>
    思春期特有(?)の年上の男の人に憧れる気持ち、<BR>女の子なら誰でも分かるんじゃないかな。<BR>
    まぁ、私は今もだけど(笑)まだ思春期か。<BR>
    そんなくすぐったくて、ちょっと切ない気持ち。<BR>
    茜の行動に対して「可愛い」って思えなくて苛々する気持ちとか。<BR>すごく分かる。<BR>
    それにしても、大場先生みたいな人がいたら、<BR>やっぱり私も好きになっちゃって、<BR>
    少しでも特別になりたいって頑張っちゃうんだろうな(笑)<BR>
    表題作「夜の朝顔」も好きです。<BR>
    夢を見るってやっぱり何かあるの?困るんですけど。

  • 小学校6年間を書いたお話。センリと所々同じような点があって結構共感できた。「ブルース〜」のあとに読んだからかもしれないけど、思春期の心の話が多い気がする。

  • 6/7 …すみません、どんな話か忘れました;また読み直そうと思います。

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著者プロフィール

2002年、新潮社「女による女のための『R-18』文学賞」で読者賞を受賞し、同年『青空チェリー』刊行でデビュー。著作に『檸檬のころ』『夜の朝顔』『リテイク・シックスティーン』などがある。

「2010年 『神田川デイズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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