- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087748062
感想・レビュー・書評
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このひとはなぜこんなにも忘れさられてしまった風景を克明に書くことができるのだろうか、なんて読みながら思った。もう2桁以上前のことなのに、あのころの自分の生きにくさや、どうしようもない、いまでいう若気の至りを思い出した。大人もたいていめんどくさいけど、子供も子供なりにめんどくさいのである。ちいさな違和感を抱えて、その違和感がなにか大きな存在にならないようにと必死にその芽を枯らそうとしている。そうやって生きていくのがあたりまえになっていくのはやっぱりさびしいもんだよなあ。
この歳だからできることはたくさんあるし、逆にああいうまだ子供として生きていたころににしかできないものがある。いろんなものを得たり捨てたりして生きていくんだよなあ、踏ん切りがつかないと悲惨だけども。
「先生のお気に入り」を読んで、だれかのトクベツになってみたいと思うことの甘酸っぱさを思い出した。
(200P)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
豊島ミホ2ndがこれ
やっぱりこの人は、何気ないんだけど
みんなが共感できる感情を描写するのが本当に上手い
しいて言えば、小学生にしては考えが大人すぎる気もしたけどね -
あの頃感じてた、言葉にできなかった気持ちを代弁してくれる本。最後の3つのストーリーが、すごくいい。
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子どもの頃の上手く言葉にできないモヤモヤが詰まった本。
今はもう通り過ぎてしまった場所だけど、読むことで当時のもやもやとした、何と言うか、言葉にできないいろんな想いが思い出された。 -
■ なんにもない田舎で暮らす小学生センリ。でも気になることは山ほどある。クラスメイトとの微妙な距離感、となり町での発見、垣間みるオトナの事情…。"明るい子ども"でいるため、言葉にできなかった7つの思い。人生で一番長い6年。小学生センリが初めて知る、不安、痛み、憧れ、恋。『檸檬のころ』で注目を集めた24歳の新鋭が、新しい発見に満ちた日々とほろ苦い成長の過程を、細やかに掬い上げる。
■■柔らかい文体が好き。一つ一つの物語は、正直明確な解決のないまま終わってて。まあ、それが当たり前なんですけど。でもそうゆう曖昧さも含めて好きだし面白い。センリの目から見えた世界の、歪みとやるせなさ。先生のお気に入りの話とフィリピンの子どもの話が好き。 -
子供はやんちゃに遊べばいい!
そう、思うんだけどね。
歯は綺麗に磨きましょ -
豊島ミホ2ndがこの作品
やっぱりこの人は
なにげないんだけどみんなが共感できる感情を
描写するのが本当にうまい
しいていえば小学生にしては考えが大人すぎる気もしたけどね -
一人の小学生『センリちゃん』の小学校1年~6年生までの心の成長をかいた、お話。
パッと見は普通の女の子やけど、実はとっても多感な女の子。
喘息持ちの妹・優しいお母さん・お父さん、おばぁちゃんとおじいちゃんと穏やかな生活を送ってて。
家族との関係、友達との関係、好きな男の子ができたり、、、。
平凡に見えて、実は平凡じゃない小学生の日常生活。
次は?次は?ってどんどん引き込まれていったよ。
内容は懐かしいけど少し切なくて悲しくて残酷、、、。 -
小学生の女の子が主人公の短編集。
グループ行動とかケンカして靴投げたとか
ほのかな恋心とか嫌われてる男子とか。
著者も言うように小学生っていろいろ大変だったよなぁと思い出す本。
読んでてあんまいい気分にはならないけど
この年頃の感性を表現する必要って絶対あると思った。