千年樹

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著者 : 荻原浩
  • 集英社 (2007年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087748505

千年樹の感想・レビュー・書評

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  • 人間の世をずっと見つめ続けてきた、大きなくすのき。
    そのまわりで、いろんな時代の人たちのエピソードが交錯する。
    小さな種から芽を出し千年もそびえ立ち続け、枯れてもまた、小さな種から再生する樹の前では、たかだか数十年の人間の人生も、ほんのひとときなのだろう。
    各話が少しずつ繋がっていて、先を読みたくてどんどんページを繰ってしまった。

  • 連作短編。
    怖い話。ホラーだけど文体が明るい雰囲気。爽やかに読めた。

  • 怖いミステリー好きには、ピピピッとくると思います。

    大雑把なストーリーは
    1000年ほど前、
    地方の統治に派遣された都人。
    部下の地方武士に、計られ親子三人の逃亡。
    浅子季兼の郎党にかかとの腱を切られた公惟、
    幼子をおぶい、妻と5日も野山を逃げる。
    都育の3人に食物をとるすべもなく、
    妻はいつしか狂い、公惟も、土を掘り、地面に這い、
    木の実やら、名も知らぬ草やら口に運ぶも
    命が尽きる。
    残された幼子は出ない母の乳を吸い、
    父親の口からこぼれた木の実を食べるが
    やはり命が尽きる。
    こぼれ落ちた木の実から育ったのが巨木のクスノキ。

    そのクスノキに、呼ばれるように各時代の
    傷ついた魂が吸い寄せられる。
    時に哀しく、時に暴力的な事件の数々。

    数え切れない事件と事件が時空を超えて一つの点に。
    不思議で怖い作品です。

  • 千年もの間、人々の悲哀を見つめてきたクスノキ。そこに宿る精霊ならば、打ちのめされた人間をきっと助けてくれるだろうと期待するのだが、この木の場合そんなに甘くない。何ものかが起こす怪異よりも、いつの世も変わらない醜悪な人の心が恐ろしかった。
    古い時代のパートには情緒があるが、現代のエピソードは感情がむき出しになった独白が多く、読書体力を消耗した。
    祖母と孫娘の恋心がリンクする「バァバの石段」が秀逸だった。

  • いくつもの短編の中に同じ人物が何人も出てくるのでページを前後しつつ読み進めました。私にとってはホラー小説。後味も悪かった。でも引き込まれて一気読みです。

  • 一本のくすの木を軸にして、様々な時代の人達がその木に何らかの形で関わっていく物語です。最後は思い出の象徴である木が、現代の人々に危害を加えるとして伐採されてしまいます。

    自分たちの思い出が詰まった対象を現代の基準で排除されてしまうのは、過去の人達にとって忍びないでしょう。しかし、物がなくとも思い出は各人の中で生きようと思えば生き続けるのであり、思い出を物に執着させるのは過去の人達のエゴではないかと思います。

    伝統という言葉で解釈されればまだ良い方ですが、得てして過去の遺産は現代にとって喜ばしくないものであると思います。それは、過去を留めておくことは変化を拒否することに繋がる可能性があるからです。

  • 救いのない話が多いが、そこに人間の愚かさ卑小さを見る。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/13335156.html

  • たまにはいつも読んでいない人の作品も読もう、
    と思って借りたが、
    三人称なのか一人称なのかよくわからない書き方が気になり、
    また、よくある登場人物にも、中途半端なファンタジーにも共感が持てず、残念な結果に…。

  • なんでこの本買ったんだろう。とてもつまらなかった。構成もとても読みにくく、効果的とは思えなかった。

  • さびれた神社の境内にそびえ立つ樹齢1000年といわれる1本のくすの木。ある意味、この木が主人公です。
    この木の周りで起こった出来事の短編。1つの短編に2つの時代の話が交互に進行し、そして、すべての短編がリンクしてます。 「ことりの木」と呼ばれている木。「ことり」は可愛らしい小鳥ではなく子盗りのこと。ご神木という荘厳なイメージはなく、物語全体に不気味さが漂っています。 人間より遥かに永く生きてきた樹が見てきた人間の営みは愚かで、残酷で、人間なんて卑小な存在なんだと感じさせます。後味がよくない悲劇が多かったです。

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