狸穴あいあい坂

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 98
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087748642

感想・レビュー・書評

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  • 続編から先に読んでしまった私。^_^;
    慌てて、第一作目を読みました。

    で、これは面白い!
    火盗改方の家に生まれた娘・結寿。今は隠居の身の祖父の元で暮らしているが、そこには元幇間の小者・百助(彼のキャラがいいんですよ!(*^_^*)前身が前身だけに口が立つこと、立つこと。)大家でもある口入屋家族、そして、謎の町方同心・妻木道三郎・・。
    結寿と道三郎が初めて出会い、淡い恋の予感。そして、協力しあって事件も解決するという、うん、とても面白い展開で、背景としての火盗改と町方の仲の悪さも、ふんふん・・と楽しんで読むことができました。
    二作目を既に読んでしまっているので、2人の恋がどうなっているのか、は知ってるのですが、徐々に親しみを増し、道三郎の人となりや事情が明らかになっていく展開には、私も恋する乙女の気分で、わくわくドキドキ・・。

    でもね・・二作目の展開にはかなり不満があるところなので、このまま、一作だけで終わってもよかったんじゃないかな、なんてね。
    それとも、三作目では、もっとすっきりしたお話にしてくれるおつもりなのでしょうか。

  • シリーズもの。
    結寿どのと道三郎さまの恋の行方が気になる・・・。
    続編が楽しみです。

  • 2014.4.19

    結寿様と道三郎様の今後に期待大!

  • 題名が余りいけていないので期待せずに読んだが、意外に楽しめる内容だった。江戸の警察組織に町方と火盗改があり、互いに反目しているというのは初めて知った。さしずめ今日の刑事警察と公安警察のようなものか。

  • おもしろい。

  • 江戸は狸穴町を舞台にした連作短編集。気付いたら読み終えてました。相変わらずこの人の書く話は面白い。
    悲惨な事件も所々に混ぜてあるけど、どこか爽やかで柔らかい雰囲気に惹かれます。特にラスト。
    惜しいのはときめき度数が今回ちょっと低かったこと。でもまぁ現代と違って江戸の時代はこのぐらいでも十分過ぎるのかもしれない。
    嘘を真にするつもりだと話した道三郎が格好良かった。あと貞之進のまっすぐな想いも。

  • 火盗改与力幸左衛門の孫結寿と同心妻木道三郎との恋を絡めながら、犬猿の仲の火盗改めと同心、結寿と幇間の百介が間に入り事件を解決していく、短編集

  • 火盗改の孫娘と町方役人が出会い、ほんのり恋を語りながらさまざまな事件を解決していく短編集。冷酷無比な火盗の取り調べの鼻先をかわすように温情ある情けを市井の人にかけていく町方に惹かれる気持ちはよくわかる(笑)ガンコな爺様も何とか懐柔して、この二人幸せになれたらいいなあ…

  • 狸穴(まみあな)、狢(むじな)、山桜桃(ゆすらうめ)漢字検定みたい。(桜桃)五弁がはっきりし実もかわゆらしい。作者の謡曲好きも好。

  • 麻布の狸穴坂下、ゆすら梅の大木のあるところに、結寿は火盗改隠居の祖父と暮らしている。
    武家の子女とはいえ、町民に交わって気取りのない生活を続ける彼女と、ひょんなことから知り合った隠密同心の道三郎が、江戸の市井で起こる事件を追いかける短編集。
    決して幸福な内容ばかりではないのに(むしろやるせない事件の方が多い)、ほんわかと温かく、うす甘い味わいが優しい。脇をかためるキャラクターも嫌味ではない程度に個性的で愛らしく、ほのぼのとする。

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著者プロフィール

諸田玲子
静岡県生まれ。上智大学文学部英文科卒。一九九六年『眩惑』でデビュー。二〇〇三年『其の一日』で吉川英治文学新人賞、〇七年『奸婦にあらず』で新田次郎文学賞、一八年『今ひとたびの、和泉式部』で親鸞賞を受賞。著書に『お鳥見女房』『あくじゃれ瓢六』『きりきり舞い』シリーズのほか、『四十八人目の忠臣』『波止場浪漫』『帰蝶』『女だてら』『尼子姫十勇士』『しのぶ恋』など多数。

「2023年 『其の一日 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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