楊令伝 3 盤紆の章

著者 :
  • 集英社
3.93
  • (46)
  • (52)
  • (54)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 410
感想 : 38
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087748901

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • つ、つ、つ、つ、つ、う、つ、つ、つ、つ、つ、ついに楊令が名実共に梁山泊の頭領に!(つ多いわ!)

    もう、わーわー言うとります
    あっちでもこっちでもわーわー言うとります
    いろんな人、いろんな勢力の思惑が入り乱れております
    政治的な攻防も入り乱れております
    新たな恋の始まり、三角関係も勃発しております

    もうぐっちゃんぐっちゃんで、当たり前の話しなんですが前シリーズ『北方水滸伝』とは違う話しなんだな〜とあらためて思います
    骨格がちがう

    まぁ、色々ごちゃごちゃ始まっておりますが、簡潔にまとめます
    カリスマの力を見せつけます
    要するに

    「面白くなってきやしたぜ、旦那!」

    そういうこと!(旦那て誰やねん)

    • ひまわりめろんさん
      須く、老眼です
      須く、老眼です
      2024/01/21
    • 土瓶さん
      なぜか「甘辛く」ておいしいなにかが食べたくなりました。
      生姜焼き
      焼き肉
      すき焼き
      は〜らへった〜(⁠●⁠´⁠⌓⁠`⁠●⁠)
      なぜか「甘辛く」ておいしいなにかが食べたくなりました。
      生姜焼き
      焼き肉
      すき焼き
      は〜らへった〜(⁠●⁠´⁠⌓⁠`⁠●⁠)
      2024/01/21
    • ひまわりめろんさん
      生姜焼きに「いいね」!
      生姜焼きに「いいね」!
      2024/01/21
  • 方臘が想像よりも深い人物だった。度人怖い。けれど志を持って人を殺すのと度人という考えで殺すのは何が違うだろうか。同じなのではと思ったけど、自分の幸福のために殺すか、民や自分の大切な人のために殺すのとではやっぱり訳違う気がする

    楊令が宋江からもらった替天行道の旗(宋江って文字を打っただけでも思い出して泣けそう)を見た三士奇が言った「たったひとつの」
    文脈でいうならば旗が省略されているとみなすのが適当だけれど、「たったひとつの」に続く言葉は読者に委ねられている。私は宋江の眼差しを思い出した。(見つめられたことないのに。笑)

    北方謙三の文章って、できるだけ余分を省いて研ぎ澄まされた表現よね。タラタラ説明しない感じ。
    当たり前ではあるけど、文章は読んだ人が自分で解釈するしかない。研ぎ澄まされた文書だからこそ、読者特有の方法で文章を味わえるんだと思う。シンプルなのにドラマチックな文章だから、書かれていない部分まで勝手に膨らませて補ってしまう。私はカメラワーク付きの映像として再生される

    楊令が子午山に帰ってきたところ。王母との再会、鄭天寿の薬草もちゃんと持ってた。泣く。

    楊令が、梁山泊が、みんなの元に戻ってきた。
    水滸伝で生きた豪傑たちの志が引き継がれているのが分かる3巻だったなぁ。

  • 南の宗教反乱と北の金・遼両国との関係から、両面での宋禁軍の対応が始まる。
    着実に宋自体の弱体化を図るための大がかりな戦略はどう展開していくのか今後が楽しみだ。
    方蝋に人間的に(宗教的に?)惹かれつつある呉用。ミイラ取りがミイラになってしまうのか…このあたりも興味深い。
    梁山泊の再起にあたる、楊令の「一度だけここで頼む。ともに闘ってくれ」「この旗に向かって恥じる事なき自分であろう」の言葉。重みを感じた。

  • やはり北方ワールドに引き込まれた!前にのめり込むように本を貪り、そして号泣。男ならと言いたいのかもしれないが女性でも共感は得られそうな気がする。日本にも多くの中国人がいてこの本を手にとっていると思う。どんな思いで見ているんだろうか?

    誰もいじれない禁断の書とも言える「水滸伝」を北方流に解釈して書き上げて続編

    水滸伝のエンディングで梁山泊にこもる全ての人の命ともいえよう「替天行道」の旗を宋江から渡された青面獣楊志の子、楊令。

    序盤戦はいくつもの愛を受け育った楊令が幻王と名を変え、水滸伝とは異なる人格を見せる。生き残った史進、呼延灼、張清らが残存勢力を維持して楊令を首領として迎えると同時に再建を果たす!ここからが悲劇の連続だった。

    水滸伝の中で地方軍の将から梁山泊入りした呼延灼将軍。梁山泊では常に本隊を率い全面の敵と向かい合っていた楊令伝においても役割は同じなのだが、老いに加え息子の凌が梁山泊入りをしていた禁軍の童貫将軍との決戦の折に宿敵趙安将軍を打ち破るが、一安心もつかの間で息子の凌の背後へ5000の騎馬隊が襲いかかろうとしていた。

    初めて父が息子の背中を守った。息子は父が背中を守ってくれてるとは知らずに…「行くな!」読みながら呟いていた。呼延灼はただ1騎!5000の騎馬隊を止め散っていった。凌に双鞭をあずけて……涙止まんないから!これを書こうと頭の中で考えているだけでもこのシーンは泣けてくる。

    激しい戦の中で父親としての優しい顔を見せた張清。

    前作で片足を失うも片足での騎乗で禁軍を悩ませた馬麟。

    元盗人上がりの鮑旭は部下の損害が最も少ないとされる名将であったが、呼延灼と同じように部下を守り仁王立ちの末に散っていく。

    呉用に公孫勝や戴宗などは憎まれ役をかいながらも若者を育てるそんな役回りの末にやはり身を挺していく。

    張橫の息子で楊令を影から支える青騎兵の張平や、弓の名人であった花栄の息子の花飛麟

    この幾多の勇士のひとりひとりの生き様を描ききった作品に言葉はいらない。ただ読むたびに思い出すたびに涙がこぼれてくる。エンディングで楊令が死に、ひとり残された史進…彼の苦悩は岳飛伝に続く……

    生涯でこれだけ泣けた小説はきっとあとにも先にもないことだろう!

  • 図書館で借りた。

  • きちんと生きるとは、人を裏切らないこと、卑怯なことをしないことだという史進の言葉。史進さんは折々でいいことをおっしゃる。

  • 岳飛の活躍も盛り込まれ、梁山泊の動きが本格化する。

  • 梁山泊始動

  • 楊令が遂に頭領となる第3巻読了

    一方、宋禁軍の力を二分し南では、呉用は軍師として宗教の一味に加担し力を注ぐことになる。
    また、子午山では花飛麟と張平が山を降り梁山泊軍に合流する。
    呉用が染まっていきそうな気もする・・

  • 豪胆な宗教家方臘とスパイ軍師呉用の取り合わせが妙味。

全38件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

北方謙三の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×