南海の翼 長宗我部元親正伝

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 93
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087753981

作品紹介・あらすじ

渡来系の秦氏を祖に持つ長宗我部家の若き当主・元親は、他家を滅ぼし版図を拡げ、四国統一へと邁進していた。やがて「土佐の出来人」と呼ばれ四国の覇者となる元親も、息子たちや臣下との軋轢に加え、信長、秀吉との交流と決裂の中、一家の存亡の危機と己の器量の狭間で、深い懊悩を抱えていく…。四国の覇者となった名家の興隆から滅亡まで。大注目の新鋭が放つ本格戦国史小説。

感想・レビュー・書評

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  • 改めて、人の死によって歴史は成り立っていることを実感した。
    身内同士で憎しみあい、殺しあっていくことで日本の歴史は成り立っている。
    今まで読んできた天野純希の作品の中では、少し疾走感に欠けたかもしれない。
    400ページが少し長く感じられた。

  • ちょっとした歴史物
    長宗我部元親親子と家臣団の話。信長、秀吉ら中央に翻弄され、兄妹、息子たちと亡くし、最後は盛親が大阪の陣で家もろとも果てる。本能寺の変の裏はともかく、手取川の背景?秀吉と官兵衛の謀略?
    その前に内部崩壊が問題か?

  • 四国覇者の隆興から滅亡まで

  • 長宗我部関連の資料では必ずと言っていいほど佞臣扱いされる久武内蔵助親直。
    その久武が大坂の陣直前に盛親を訪ね長宗我部家の来し方を語る。
    家中の内紛、父子の葛藤。
    元親、親直、親和、親忠らが苦悩する姿を描く。
    これまでの長宗我部ものと一線を画す。

  • 土佐の名門、長宗我部一族の栄光と挫折が描かれている。
    タイトルから明るいイメージを持っていたが予想に反して重め。読み応えはあります。

  • 元親だけでなく兄弟や息子達もよく登場する長宗我部一家的な内容でした

  • 鬱々としてるな〜と思いながら読んでいたけれど、後半の親が子を想う様子にブワッ

  • 長曽我部四兄弟(元親の代も信親の代も)の話は救われないのがわかっちゃいるんだが。あぁ、もう冒頭から不幸のニオイがぷんぷんする。元親は姫若子時代が…。

    作家が名古屋出身だということで気にはなってたんですが、図書館ではずっと背表紙をながめているだけで。今回、思いきって借りたら、まーおもしろいじゃないか。寝食忘れて読みふけりそうだけど、最近どーも体調悪いし今日はここまで、と。


    読了。元親が最期まで自分の世界に逃避しているのかと思いきや、この書き方は好きかも。まーしかし、元親も気付くのが遅すぎた、家中の血で血を洗う争いがなんとも救いようがない…。でも、こーゆー心ここにあらずでただ生きているだけ、息しているだけ、な状態の元親も好きなんで困った。

    夏草の賦とはいろいろ違って、これはこれで読み応えあり。小少将とか。

  • 天野純希さんの作品は現代的で明るめな語り口で戦乱の世を描く作品が多いけど、今作は重厚感のある本格的な歴史小説になっていると思う。
    長宗我部家と言われても歴史シミュレーションゲームの中の人物として印象しかないけど、それでも感情を込めて読み進めていけたのは登場人物の書き分けの上手さだったり、合戦のシーンから伝わる臨場感が魅力的だったからだと思う。
    重苦しい作品ではあるけど、天野さんの作品にはいつも生きることへの希望、渇望が描かれていて、今作も読んでいて胸が熱くなりました。

  • 土佐の出来人・長宗我部元親のお話。
    やっぱり高知県民としては長宗我部のこと知っておかないと、と読んでみた。
    登場人物多くて、しかも名前が似てるもんだから大変だった。
    信親が死んでからの元親の変わり様が悲しかった。
    長宗我部家のことあんまり知らなかったから勉強になった。

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著者プロフィール

天野純希
1979年生まれ、愛知県名古屋市出身。愛知大学文学部史学科卒業後、2007年に「桃山ビート・トライブ」で第20回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2013年『破天の剣』で第19回中山義秀文学賞を受賞。近著に『雑賀のいくさ姫』『有楽斎の戦』『信長嫌い』『燕雀の夢』など。

「2023年 『猛き朝日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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