イノセントブルー 記憶の旅人

著者 :
  • 集英社
3.33
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本棚登録 : 775
感想 : 87
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087754124

作品紹介・あらすじ

ペンションオーナーの森川は、春の海辺で倒れていた男、才谷を助ける。不思議な能力を持つ才谷に「前世」を見せられるが森川は納得できない。その記憶には、殺人の情景が鮮烈にうつし出されていたのだ。心に悲しみを抱える宿泊客も巻き込むスリリングな展開の連続。「前世」と「現在」が複雑に絡むハートフル・ストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 何冊か読んだ事がある作家さんで、面白かった記憶があり図書館で借りてきた。

    その先が読みたくてとても読み易いのもあって、あっという間に終わった。

    最初は登場人物が多くてしっくりこなかったがしっかり伏線を回収していた。
    ただ、エンディングはもう少し劇的な展開を期待してた。

    前世なんて考えてたら限が無いが、気にしだしたら嵌っていくのも解る気がする。

    この作家は少し追いかけてみようと思う。

  • [2013.05.27]

  • 視点がころころ変わるので、時々今誰かわからなくなって困ってます。面白いからスラスラ読めます。
    前世の繋がりと今を生きる選択。それぞれの今世と未来が明るく終わってよかった。

  • 前世を見せる事ができ、その前世を共有する事のできる才谷梅太郎。前世でつながりのある人々が現世で才谷の元に引き寄せられ、前世を知る事で苦しんだり、吹っ切れたり…
    でも、人は前世に生きるのではなく、現世を生きている。そして、未来は自分で選ぶ事ができる。

  • 表紙になっている海岸の風景がとりもつ前世から現世にかけての人と人の繋がりを題材にしています。
    テンポ良く、人々の繋がりが解き明かされるので、多少荒削りな部分があっても楽しめます。
    後半部分はいやみにならない程度に前向きなメッセージが込められています。読み終わって生きる力が湧いてくる本でした。

  • 突然ですが、私は文庫派です。

    安価(最近はそうでもないのが多いけれど)で買えるのと、手に持っていやすいのが理由。

    なので単行本として出ても、文庫になるのを待つ感じで。

    でも、ふと気づいたのです。

    神永さんの作品は単行本の状態で買っているなあ、と。

    作家買いはないなあ……と思っていたけれど、神永さんの場合はそれに当てはまるんじゃないかと思いいたりました。

    これはあれです。

    私が初めて「心霊探偵八雲」を知ったときは、文庫化とかしてなかったですから。

    単行本持っているのに文庫版も買っちゃってるし。

    と、ふっと思ってしまったんです――というお話。

    そんなわけで神永さんの新作です。

    ペンションオーナー・森川さんが助けた〈才谷〉と名乗る謎の青年。

    彼は前世を視る力があるらしくて。

    半信半疑な森川さんは実際に前世の記憶を見せられても納得しなくて。

    納得したくないというか、そのシーンが人を殺しているシーンだったから、余計信用しなくなったというか。

    そうこうしているうちに森川さんが経営するペンションには、たくさんの人間が集まってきて。

    しかもなにやらみなさん、前世絡みの縁のようで。

    相変わらず惹きつけるなあ、と思いました。

    なんの関係もなさそうだった人たちが、本当、縁に誘われるまま集まってくるところは「おおっ」ってなりました。

    私は「前世は前世」「前世の恋に引っ張られるのはなんかなあ……」と思っていて。

    なので読後しばらくは「うーうー」と、感動と心情の間に揺れ動いていました。

    でもあるとき、はっΣ(゚Д゚)と気づいて。

    前世での恋を、前世でつかめなかった幸せを現世でつかむ――というのは、ある意味「一途」なんじゃないか、と。

    そう思ったらすとんと落ち着きました。

    それにあの人たちだけはっきりと前世見てないんだよなあ。

    あいへんおもしろかったです。

    装丁もすごくすてきですし。

    それにしても――

    森川さんのコーヒーってどんな味なんだろう。

    ちょっと飲んでみたいなww

  • 前世と現世のシンクロ。
    誰が、前世の誰なのかが徐々に見えてくる展開で、ページを繰る
    手が止まらなかった。
    才谷を主人公にした新シリーズになるのかな?
    期待したい。

  • 不思議な話。途中視点が変わってイライラしたけど読み終わったらなんとも言えずよかった。好きかも。

  • てっきりミステリーかと思いページを捲れば、予想に反して中身は「つながり」のお話。
    過去と現在、縦のつながり。現在を生きるさまざまな人との横のつながり。

    あぁ、こういう話も書けるんだなと筆者の新たな一面を垣間見たような気がします。
    でもそろそろ能力ものじゃない話を読んでみたいな、とつぶやいてみたり。

  • 非シリーズものです。
    ある訳ありの男と、
    前世を追体験させることのできる男と
    その周りの人の物語。

    前世はあるのかは正直分からないけれども
    それを知ったとしても過去は過去、
    何もできなかったことでしょう。

    ちなみにですがこの前世を見せることのできる男
    勘の鋭い人は「ある重要人物」だということに
    気が付くと思うのですよ。
    (意外だけとその当時の描写)

    その一方でその束縛から
    逃れることができずに最悪の展開までも
    行ってしまう人も…
    (ただし間一髪で最悪の事態こそ免れますが)

    ある種これってある人たちへの
    アンサー物語でもあります。
    でもこれ読んでも目を閉じるだろうね、やつらは。

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著者プロフィール

2003年『赤い隻眼』でデビュー。改題した「心霊探偵八雲」シリーズでブレイク。様々なエンタテインメント作品を発表し続けている。

「2023年 『怪盗探偵山猫 深紅の虎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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