恥知らずのパープルヘイズ ージョジョの奇妙な冒険よりー

  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087806168

感想・レビュー・書評

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  • “VS JOJO”第1弾!!
    上遠野浩平VSGIOGIO!!
    “裏切り者(フーゴ)”が辿る運命とは。

    これは一歩を踏み出すことができない者たちの物語――。
    多くの犠牲に末に“ボス”を打ち倒したジョルノたち。
    しかし、彼らと袂を分かった少年・フーゴの物語は、未だ終わっていなかった…。
    舞台は第5部完結の半年後、描くのは上遠野浩平!!

    第5部中盤で離脱したフーゴの物語。
    その“獰猛”な能力ゆえ作者に物語から弾かれた彼だったが、このような物語があってもおかしくはないと素直に思えた。
    ちょこちょこと原作ネタが盛り込まれてはいるものの鼻につくわけでもなく、
    スタンドバトルの描写以外は非常に良質だったと思う。
    フーゴの、内省的な部分と、過ぎ去っていった者たちの不在が際立って、良い物語でした。

  • なんて素晴らしい後日談なんだろう。不在のはずのブチャラティの存在の大きさにまず感動するし、アバッキオ、ナランチャといったかつての仲間たちの姿も、ありありと思い浮かべられる。この本を読む前はスタンドなんてビジュアル化してなんぼだろ、という気持ちがあったことは正直に告白しますが、ジョジョの世界に十分浸っている自分にとっては、全く問題にならなかった。頭の中ではつねにビジュアライズして読んでいたのだと思う。フーゴの内面描写においては、これは自分だ、と思ってしまうほどに感情移入して読めた。特にチームから離反する場面の心理描写が丁寧で、原作では「なんでだよフーゴ」って思ったきりだった気持ちが、ちゃんと決着できた。5部が好きな全ての人に読んでほしいと思う。ほんとうに素敵な物語をありがとうございました。

    みなさんの引用も素敵
    http://booklog.jp/item/1/4087806162/quotes

  • このvsノベライズシリーズでは最高。一番最初に発売されたのが勿体ないくらい。

  • ジョジョ5部、猛毒というある意味で最強の能力を持ちながら、ボスに反旗を翻す決意をしたブチャラティについて行けなかった、1歩踏み出すことのできなかった男フーゴの、その後の物語。
    オリジナルの登場人物やスタンドが出ますが、原作の設定と違和感がなく、これがそのまま公式設定と言われても信じるレベルですし、5部以外のほかのジョジョとのつながりもおもしろかった。
    バトルシーンなど、ジョジョっぽさを出しつつ、登場人物をより深く描いていることが素晴らしく、より5部のキャラクターたちを好きなることができました。

  • 麻薬を作り出すヴォルペと杜王町のトニオが兄弟という設定がすごく面白い。兄は人を健康にするのに、弟は人を蝕む麻薬を作り出すという相反する能力を手にしたという関係性がうまいな、と思った。
    フーゴとナランチャの回想シーンが多くて、ナランチャ好きの私としてはうれしい。

  • 主人公フーゴは本編の主人公チームの一員で行動を共にしますが、組織への謀反に反対しストーリー半ばでリタイアします

    本編では描かれなかった彼のその後の葛藤と挫折と救いの物語

    ジョジョはキャラや過去を深く掘り下げることが少ないのですが、こちらではその辺の掘り下げも面白かった

    フーゴだけでなく他のメンバーの生い立ちやチーム結成秘話なども盛り込まれていてこれを読むことによって本編の厚みも増した

  • 「荒木ッ!君のフーゴの扱いがこのノベライズを見越してのことだとしたら!それは予想以上の効果を上げたぞッ!」

    この一言に尽きる、素晴らしいノベライズでした
    文章から感じるジョジョらしさ、もっといえばキャラの語り口などの「五部らしさ」が本当に秀逸
    所々に散りばめられているジョジョネタも、ファンなら思わずニヤリとするものばかりで
    『ジョジョ』であることを崩さず、独自の解釈と描写で新しい世界を切り開いた作品であり
    これにより5部の世界がさらに魅力的に、さらに奥深くなったと思います
    そう、これがいい。これがBEST!これが、これこそがメディアミックスの正しい形なんじゃないでしょうか

    ただ、万人に受けるというわけでは無く、ジョジョを全部読むほどのジョジョ好き向けの作品である事は確かで
    全く読んだ事がないと言う人はもちろん面白くないだろうし
    第何部まで読んだ~とか言う人も、面白くないということはないが、楽しみきれるかは疑問だ
    一応、五部までしっかり読んでれば全部のネタはわかると思う。読むなら先に漫画を見てからのほうがベネ
    ジョジョ好きによるジョジョ好きのジョジョ好きのための本。それが『恥知らずのパープルヘイズ』だッ!
    ジョジョが好きなら是非見て欲しい作品です。特に5部が好きな人には

    悩むフーゴ、成長したジョルノ、ミスタ、そしてトリッシュ
    さらにブチャラティやナランチャ、アバッキオが何を考え、どう生きてきたのか
    漫画で語られなかった事が、爽やかな文章で書かれています。いやぁ、おもしろかった

    最後に

    「上遠野浩平ッ!おまえの命懸けのノベライズッ!僕は敬意を表するッ!」

  • 5部を読み終わってすぐ読んだ。

    原作では語られなかったフーゴのあの後のこと。
    ブチャラティへの想い。
    ジョルノに対する気持ち。

    それらを補完しつつ、さらに先の未来を想像させる物語だった。

    それでもまだジョルノは、何を考えているのか分からない少年のまま。
    まぁボスだからそれでいいんだけど。

    ジョジョの名を持っていても、今までの主人公とは違うんだなと思ったのが、
    最後、フーゴがジョルノに付いていくことを決意する場面。
    こういうカリスマ性って、ディオのものだよなー。

    • kengochiさん
      > こういうカリスマ性って、ディオのものだよなー。
      ここほんとにその通りですね。
      なるほど!と思いました。
      > こういうカリスマ性って、ディオのものだよなー。
      ここほんとにその通りですね。
      なるほど!と思いました。
      2013/02/14
  • ジョジョ5部後日談で、
    途中離脱で有名なフーゴが主役の話。

    あんまりフーゴのエピソードが本編で無かっただけに、
    麻薬チームとの闘いの中で、離脱した時の自分との葛藤が書かれたり、
    親しみが湧いてくる内容。

    本のデザインで、ページの端部が紫色で塗られていて毒っぽいカンジがかっこいい。

  • ずいぶん前に読んだのに、レビューをかいてなかった。
    乙一といい、この本といい、ジョジョのノベライズは本当におもしろい。
    (西尾?え?何それ?)
    漫画には漫画のよさがあって、小説には小説のよさがある。ラノベの類は読んだことがないけど、この本は、ジョジョの奇妙な冒険という漫画を、本当に、そのまま小説にしたような本だった。
    5部のキャラクターを中心に、本編でのキャラクターがでてきたり、いろいろファンサービスもしてくれてるし、すごく文がおもしろい。スタンドの能力も荒木が考えたんじゃないの?!っていうぐらいありそうで、かっこいい。(個人的にはトランプのスタンドが大好きです)
    あと、ミスタを一発ぐらいなぐりたい(笑
    ジョジョファンだったら読んで損はないです。

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著者プロフィール

第4回電撃ゲーム小説大賞〈大賞〉受賞。『ブギーポップは笑わない』ほかシリーズ著作多数。

「2019年 『ブギーポップ・オールマイティ ディジーがリジーを想うとき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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