不愉快なことには理由がある

著者 :
  • 集英社
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感想 : 74
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087806632

作品紹介・あらすじ

世界の秘密はすべて解けてしまった――。
脳科学や遺伝学、行動経済学、ゲーム理論などの学問と融合し、急速に発展した現代の「進化論」の知見をベースに、政治・経済・社会・人生を論じたスリリングな批評集。

日本に強いリーダーがいない理由
領土問題が終わらない理由
貧富の差が広がる理由
いじめがなくならない理由
男と女がわかりあえない理由……etc.

表紙イラスト&帯コメントは、なんと『笑ゥせぇるすまん』(藤子不二雄A先生)の喪黒福造氏!

感想・レビュー・書評

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  • 2013年2月時点で、今年一番の本!

  • 私の好きな作家の一人の橘玲さんの最新本ということで思わず購入した。

    少し間を空けていたのだが、読み出すといつもの論調で面白く書かれているので1日で読んでしまった。

    進化論をベースに議論すると面白いことがいっぱいあるなと思いました。

    相変わらずするどいです。

    表紙のカバーの喪黒さんも、ぴったりです。
    お勧めです。

  • 自分が何かしらにヒントやアドバイスが欲しい!
    とかっていう状況にあったら
    興味がわく項目が色々ヒットする

    私の場合、教育に関係する内容は本当に面白く読めた

  • 双子の研究で音楽や数学やスポーツでは「遺伝的要素」が否定できないそうです。
    僕は能力の遺伝には否定的なんですが「遺伝的優位」が少しでもあると「環境的要因」で雪だるま式に拡大していくんですよね。
    子供は環境の中で自分に比較優位があると極めようとするので1位が総取りする現象が集団の中で発生するんやと思います。
    そういうところが能力の遺伝と勘違いされるんではないかと思います。
    今時の進学校では賢いほど運動もできるという総取り現象が起こってます。

    「スモールワールド」
    人間社会は複雑系なので様々な要素がそれぞれにフィードバックし合って初期値の小さな違いが大きな差となって現れます。
    自然に任せれば富は一極集中するようです。
    濫立の中から一部のIT企業だけが生き残ってきたことからもわかります。

    結局は
    保育所
    小学校
    中学校
    高校
    大学
    社会
    とより大きな集団に入るときにいかに最初に有利なポジションを取れるかが勝負になります。
    となると明らかに貧困家庭より一般家庭の方が有利となります。
    富裕家庭が必ずしも一般家庭より有利とは思わないですが余剰資金を教育に投資できる余裕を持てるかが分かれ目になると思います。

    そうすると教育無償化は一定の効果を持つのでしょうね。
    ただ結果を出した一部のエリートだけが奨学金を得れるとしたら機会の平等は得られないと思います。
    となると個人的には義務教育に潤沢に金をかけて高校以上は能力で選抜する制度にする方が良いのかなと思います。

    まあどんな制度でも歪みはあります。
    その歪みをいかにうまく捉えるか。
    また自分の長所をいかにアジャストしていくか。
    今からでもできることはたくさんあります。

  • 他人の不幸は自分の快感。他人の幸せは自分にとって不愉快。ヒトはそのように進化してきた。そんな社会で生きているのだから当然のこと。

  • 日本の問題を進化論の視点から考えてみたという1冊。
    プロローグはなんだか難しそうな感じでしたが、政治、経済、社会、人生といった具体的な問題点についての著者の考えは本当に明快で、共感するしないにかかわらず、「そういう考え方もあったのか」と思えるところがいいです。
    いじめ、生活保護、原発など簡単に解決できない問題も多いわけですが、考えることをやめてはいけないと思いました。

  • 嫌(不快)なことが起こった際に、これは進化論的に正しいから。。。と考えれば良いな。って感じの一種の処方箋になった。

  • 素人意見も含めた集合知はそれなりに正しい。
    その集合知の前提にあるのは素人意見も含めた多様性である。
    本書は著者の素人意見である
    ――専門家から見たら,間違ったことも言っているかもしれない。
    多様性を促すつもりで,一般的に考えられていることと,ちょっと違った視点
    ――具体的には,進化論的な考え方を基本とした視点――を提示したい。
    その前提に同意できない場合は,本書を本棚に戻して欲しい。
    と,前置きをしている。

    著者の言うことにも一理あるけど,
    批判されることの予防線を張るだけではなく,
    全責任を読者に押し付けており,オトナの小狡さを感じる
    ――よく使われる責任回避のレトリックである。

    大体,こういう前置きをしている本に,
    人を突き動かすようはものは少ない――
    少しくらいはあるかもしれないけど。

    さて,肝心の内容である。
    橘 玲さん,もう「ネタ切れ」なんです。
    だから,実はもう書くことがないんです。
    だから,「橘 玲の視点」だと世の中がどのように見えるか書くことにしました。
    つまり,「ネタ切れ」ゆえに「視点を売ること」にしました――ということです。

    別に,橘さんだけがこのようなことをしているのではないので,
    そんなに批判されることではないかもしれないけど。

    だから,橘 玲さんのモノの見方をマスターしている人は,
    別段,本書を読む必要はないと思います。
    そうでない方は,それなりに得るものがあるかもしれない
    ――私は特に得るのもはなかった。

    私も初め,本書を借りるつもりはなかったのだけれども,
    借りたい本が1冊しかなかったので
    ――他の借りたい本は貸し出し中であった――,
    手持ちぶたさで,新刊コーナーにあった本書に
    ついつい手を伸ばしてしまったのです。

  • 前著の繰り返しが多いかな?

  • ブログで読んだ内容だった。
    雑誌の連載をベースにしてるために全体的にはあまり統一感がないが、一つ一つの話は面白い。

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著者プロフィール

2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)、『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』『橘玲の中国私論』(以上ダイヤモンド社)『「言ってはいけない? --残酷すぎる真実』(新潮新書)などがある。メルマガ『世の中の仕組みと人生のデザイン』配信など精力的に活動の場を広げている。

「2023年 『シンプルで合理的な人生設計』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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