白い崖の国をたずねて 岩倉使節団の旅 木戸孝允のみたイギリス

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 35
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087811483

作品紹介・あらすじ

明治5年7月、"東洋のイギリス"をめざす東の島国から、7つの海に君臨する西の島国に、はじめて岩倉具視を全権大使とする政府使節団が訪れた。副使・木戸孝允を中心に、120日にわたったイギリス滞在生活をはじめて再現し、かれら少壮の新政府のリーダーたちが、精力的に視察をかさね、見聞をひろげて学んだものを明らかにする。当時の銅版画や地図、写真などの新資料も多数収録。見失ってしまった現代日本の原点を探る-。

感想・レビュー・書評

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  • 岩倉使節団のイギリス在住中の日程を追っています。
    木戸孝允日記をかなり参考にしているからか、彼が中心です。松子さんの勘違いによる妾騒ぎや養子への接し方等、プレイベートや実像にも割と迫っています。木戸さんの長短を公正に評価していると思いますが、しいて言えば高杉を邪魔者だと思っていたという記述がえ?注釈無いです。
    個人的には伊藤博文が木戸さんの婦人への褒め言葉を誤訳して場が白けたというエピソードが好きです笑
    岩倉使節団の他にもイギリスとの関係深い長州ファイブ、薩摩の留学生等の他の渡航者についてもページを裂いていてこれ一冊で当時の日英関係の概要はわかる感じです。

  • 岩倉使節団inイギリス。
    第一部は木戸日記・米欧回覧実記や海外の史料を駆使して一日一日を丁寧に追っていく。
    木戸日記が現代語訳されててめちゃくちゃ助かる。当時のイギリスを知るにもいい。
    スコットランドで鼻歌歌ってる岩倉さんに笑った。

    第二部、めちゃくちゃ面白かった。ここだけのために買ってもいいかも…
    アメリカでの条約改正交渉、アヘン屈、へそくり騒ぎ(笑)
    条約を結びそこない~の狂歌は福地くんじゃ?
    木戸さんの憲法に対する考えもちゃんと書かれてて感動。
    ただ、気になるのが広沢、前原あたり(筆者さんはどう思ってんだろ…)と、これ
    「木戸にとって、邪魔者の一人であった高杉晋作は、維新の夜明けを見ずに病死したから問題はなかったとしても」
    ちょwwww
    高杉と仲悪かったとか初耳ですがwwソースが知りたい気になる
    冨成博の木戸孝允あたりだろうか。今度読んでみよう

  • 木戸さん中心の岩倉使節団本ー!
    木戸日記を参照しつつ、木戸さんの外国での驚きっぷりや生活を知ったり想像できて楽しいです。

  • 綺麗な写真ばかりで好き。読みやすいです。文庫にならんかな・・と思ってるんですが。

  • 岩倉使節団副使、木戸孝允の日記がソースな本。使節団のイギリスでの行動を浮き彫りにする……といいたいが、ぶっちゃけ木戸の行動しか明らかになっていない(笑)
    でもわかりやすく面白いです。

  • 10月27日購入。岩倉使節団の一員として4ヶ月にわたる英国視察を行った木戸孝允の足跡を追う本。『木戸孝允日記』を一次資料として多用している、抄訳と言えるかもしれません。英国の文化や建築物に一驚一歎する木戸さんがとても可愛らしいです。大久保利通と一緒に水族館へ行きます。動物園にも行きます。ああ、なんて楽しいの♪<br>前半部は英国における木戸の動向(ほぼ毎日)の実記を淡々と綴っている。木戸日記では解らない知識(英国文化や歴史的背景、数々の建築物についての説明など)を補う意味では、かなり役立ちます。作者独自の見解が述べられることが少ないので妙なバイアスが入らなくて良いかもしれませんが、やや面白みに欠ける。<br>後半は良かった!ひじょうに面白いね。ちょっとした小噺や愉快な(変な)エピソードあり。木戸さんの人物紹介の文章はちょっと…褒めすぎですよう…(いいけど笑)

  • 一言で言えば、洋行中の木戸さんをひたすらストーカーする本です。(笑)丸ごと一冊、木戸ファンの為にある本でございます。

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著者プロフィール

1943年生。富山県高岡市出身。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。現在 法政大学社会学部教授。著書に『幕末異人殺傷録』(角川書店、1996)『白い崖の国をたずねてー木戸孝允のみたイギリス』(集英社、1997)『日本史のなかのフランス語ー幕末明治の日仏文化交流』(白水社、1998)『海を渡った幕末の曲芸団ー高野広八の米欧漫遊記』(中央公論新社、1999)『プリンス昭武の欧州紀行ー慶応3年パリ万博使節』(山川出版社、2000)『日本とイギリス』(山川出版社、2000)『ポーと日本ーその受容の歴史』(彩流社、2000)ほか。

「2002年 『ポー 若き日の手紙 未発表書簡集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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