トルコ 中東情勢のカギをにぎる国

著者 :
  • 集英社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087816013

作品紹介・あらすじ

混迷を極める中東情勢。その中で唯一民主主義を実現した国、トルコ。トルコを知ることで、中東の未来が見えてくる。著者は中東研究、イスラム系移民の研究者として日本では第一人者である。

感想・レビュー・書評

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  • 現代国際情勢におけるトルコの役割とその存在価値について、解説した著作。2015年出版なので情報は古いが、東西の橋渡しにして西側から見たイスラーム圏の窓口、そしてNATO加盟国という、トルコならではの独自のポジショニングが興味深い。

  • 2019/02/01:読了
     面白かった。
     カテゴリを、国際政治の本にするか、イスラムと国にあり方という文化や宗教に関する本なのか悩んだ。
     イスラムは、文化であり、宗教であり、政治であるので、区分はできないというのも、この本から学んだ。
     面白かった。

  • トルコの地理的、政治的立ち位置の面白さに魅了された!日本もトルコみたいに外交能力があって、大国にも臆せず自国の主張を貫ける有能な人物がトップにいたらなあ…と羨ましくなったよ。というかそういう人が首相になるべきだよね。あんなんじゃなくてさ。中東についてもっと勉強しよう。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:302.274||N
    資料ID:95170725

  • ある特定の視点よりの分析に感じるものの、トルコが中東情勢において特異な存在であること、国内情勢、また果たしている役割が理解できる。

    一気に書かれたか、章ごとに書かれたか、重複する箇所や表現も多く、文章が少し読みにくい。

  •  中東崩壊の危機のなかで唯一、民主化と経済発展に成功した国。しかもそれを「再イスラム化」によって実現した国として、トルコの重要性を説く。
     トルコ人の大部分はスンニー派のムスリムである。しかし、トルコ共和国建国の父であるムスタファ・ケマルの意志・遺志により、トルコはイスラムを徹底して公の場面から切り離そうとしてきた。本書は第一章・第二章で、トルコの建国から近代化と脱イスラムの歴史を説き起こし、つづいて「再イスラム化」の過程を描いていく。ここらへんの流れはたいへんわかりやすい。
     第三章はヒズメト運動、第四章はトルコと欧米諸国との関係、第五章はトルコと周辺(の中東)諸国との関係を解説。アメリカのまずい戦略、日本政府のまずい交渉などもやり玉に挙がる。
     ヨーロッパとイスラム世界の接点に位置する大国として、ムスリムと非ムスリムの掛橋として、筆者のトルコへの期待が伝わってくる。



     

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著者プロフィール

1956年東京都生まれ。東京大学教養学部教養学科科学史・科学哲学文科卒業。社会学博士。専門は多文化共生論、現代イスラム地域研究。一橋大学教授を経て、同支社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。著書に『イスラームから世界を見る』(ちくまプリマー新書)『となりのイスラム』(ミシマ社)『外国人労働者・移民・難民ってだれのこと?』(集英社)ほか多数。

「2022年 『トルコから世界を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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