かくかくしかじか 4 (愛蔵版コミックス)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087827972

作品紹介・あらすじ

ついに夢だったまんが家になった明子。心は絵画からまんがへ。そんな明子に日高先生は… 少女まんが家として歩き出したあの頃を描くドラマチック・メモリーズ第四弾!

感想・レビュー・書評

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  • 故郷・宮崎に戻り、会社で働きながら、恩師・日高先生の絵の塾を手伝う日々を送る明子。夢であった漫画家への道も歩み始めていた。
    投稿した漫画が評価され、担当さんに絵をけなされながら、ボツもくらいながら、単発で漫画誌に掲載されるようになる。
    昼は会社、夜は塾、夜中に漫画。
    若いからとはいえ、相当ハードな生活である。それもこれも、お金を貯めて宮崎を出て、思い切り漫画を描くという目標のため。
    〆切に追われると、小中学校の頃の漫画友達を呼び出してアシスタントをしてもらったり、手先の器用な母にスクリーントーンを貼ってもらったりの自転車操業。
    がむしゃらな頑張りで、お金は徐々に貯まっていく。
    初めて招待された出版社のパーティで、初めて、漫画家の友達ができる。関西に住んでいる人が多かった。東京は遠いし物価も高いが、大阪ならハードルは低い。
    明子は大阪に引っ越すことを考え始める。

    独立資金はほぼ得たものの、日高先生を説得する自信がない明子。
    なんせ、先生は漫画を認めておらず、明子にも絵を描かせ、二人展をするのを楽しみにしている。明子は塾では先生の右腕のようになっていて、美大を受ける受験生たちの指導を任されている。図らずも明子の指導力は的確なのだった。
    でも漫画と絵は両立できない。
    明子は漫画が描きたい。絵を描くのは苦しい。お金にもならない。けれど、先生を説得できないのだ。
    明子は先生に大阪に行きたいと告げる。先生はどのくらい行くのか、と聞く。明子は「とりあえず半年?」という。けれどそれはもちろん嘘だ。帰るつもりなどないのだ。
    そして楽しい大阪生活が始まる。
    描きたいだけ漫画を描き、原稿料が入ればぱーっと使い、それをエネルギーにまた描いて。

    充実した日々を送る中、1本の電話が掛かってくる。
    それは思いもよらぬ、衝撃の電話だった。

    次巻で完結。

  • なんとなく予感はあったけど、衝撃の展開でした。
    クッキー創刊時読者だった身にはおもしろい裏話満載だったけど、最後でガツンときた。
    先生…
    次が早く読みたいけど怖い。

    U岡さんの変貌に笑いました。

  • 【あらすじ】
    ついに夢だったまんが家になった明子。心は絵画からまんがへ。そんな明子に日高先生は… 少女まんが家として歩き出したあの頃を描くドラマチック・メモリーズ第四弾!

    ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

    感想は最終巻にまとめて記載予定です。

  • 大阪に引っ越してきて、いよいよ本格的に漫画家さんになったアキコさん。

    先生にも全然連絡しないで、なにやってんだと言いたくなりますが、でもこれって先生がどうなるかわかってるから思うことであって、元気なら普通こんな感じじゃないかなあとも思います。
    元気なら、東村さんもこのマンガ描いてないと思うし。

    おもしろかったのは、宮本と後藤。

  • 凄く独特な珍しい感傷に浸らせてくれる漫画ですねぇ。


    私は好きです!


    「かくかくしかじか」を描いてる漫画家『東村アキコ』さんの半生を
    漫画にしたものなんですが
    コミカルタッチで速度感もあってスイスイ読めちゃいます。


    元々漫画家になりたかった

    勉強したくないから美大を受ける

    すったもんだありながらも美大合格

    就活したくないけど他に何もすることない

    そういえば漫画家なりたかったのに描いたこともない

    会社勤め辛すぎるから漫画かくわ

    デビュー

    デビューしたけど。。。


    っていうザッと超大雑把に書くとこんな感じなんだけども

    4巻までに超登場してくる個人教室の美術の怖い先生がすごく味があってねぇ。

    この先生に纏わる色々が主人公であり漫画家であるアキコさんの人生に色々起こすんだけども。



    なんつーのかな。

    すごい共感してしまうわ、この漫画w


    あの時どうしてあぁ出来なかったんだろう。
    どうしてこう言えなかったんだろう。

    っていう、
    今の人生を後悔している訳では決してないんだけれど
    コドモだった自分を思い出すときってあるよね~みたいなさ。

    そういう感情をドストレートに描いてるので
    何かすっごく読んでて心が抉られるというかw

    分かってる、、!分かってるんだけど、、!!!!みたいな。


    アキコさんの気持ちが痛いほど分かるこの漫画w


    彼女はすごく才能あるんだろうなと思う。
    漫画だと面白おかしくする為に、運良かった的に描いてる事もあるんだけど
    当然運も必要だろうけど、運を手にした時に頑張りきるその根性と才能は
    待ってるだけじゃ来ないものだからさ。

    何かね、自分としては頑張らなければいけなかった当時に
    頑張りきれなかった事もあるから
    この漫画読むと

    切ない、、というか。

    思いを馳せるっつーか!

    色々思い出すわ~。。。


    そしてこの美術の先生がさ、怖ろしいくらいにブレないし真っ直ぐなんだよね。
    こう生きれたらどんなに良いだろうか、って思うぐらいブレないんだよね。
    でもみんながみんな出来ないじゃない。

    っていうかこんなオヤジになれる人なんて、500人いて1人ぐらいじゃないの?


    アキコさんも驕りが在ったと書いていた訳だけど、
    こんなすごいじじぃには何言ったって大丈夫だったんだよね。
    しかも若い小娘のいう事なんてさ。

    でも言ったら傷つけてしまうんじゃないかとか色々考えてしまうのも
    若さゆえなんよねー。。。


    30過ぎた私にはもう分かるけど
    このおっさんには正直に漫画だけ描いていきたい!って言っても
    「そうかーまぁ絵は描けよ」で終わると思うんだ。

    2倍以上生きてるおっさんにとってそれが修羅場になんてなんないんだしさー

    歳取って思うけど
    「思春期」って言葉があるぐらい若い頃は多感で傷つきやすいんだけど

    歳行くと色々鈍くなるんだよねーw

    それが良い事でもあり悪い事でもあるんだけど
    色々経験していくと経験値とか慣れとかで多少の事では動じなくなるし
    ふーんって流せることも多くなるしね。

    だけどそれが怖くって
    言い出すって事から逃げて結局は何もコンタクトを取らずに距離を取ることを選んでしまう訳ね。
    その方が残酷なんだけどさ。

    だから、後からあの時どうして言えなかったんだろうって後悔もあるわけね。。。


    まぁそれだけじゃなく
    4巻までには描いてないけど
    きっとアキコさん自身も絵だけ描いていられたらどんなに良いだろうと思う事も少しあったと思うんだよね。
    食べていけるもんじゃないけど絵画って芸術じゃん!?
    それで食べていけるんなら没頭したい人って沢山いると思うよ。
    出来ないからみんなあれこれ他にやってる訳で。

    だからきっと
    先生がもっとゆるーい感じの人だったら
    息抜きに絵を描きに来て、仕事の為に漫画描いてって
    良いバランスで関わっていけたと思うんだけど

    それにはちょっとこの先生は真っ直ぐすぎるんだよなw


    二人展やりたいって言う先生とこの先どうなるのか

    5巻以降どうなるのか気になるw


    あの先生、無邪気過ぎて、、、、、
    読んでるだけで胸が痛くなるわ、、、w

    漫画でノってきたアキコさんはどうするんだろう。。。@w@;;;


    別に絵に関わらず、何かひとつ夢を持ってる人ならば

    現在夢を追いかけてる人はもちろん、
    追いかけ終わっちゃった人でも、
    不完全燃焼中の人でも

    読んでほしいなーと思う作品です。

  • 漫画家の裏話が描かれていて面白かった。ぶーけから、クッキーに変わったあとの担当編集さんの顔に吹き出します。
    そしてついに日高先生のことが確信にせまってきました。これを巻のラストに持ってくるとは。

  • レンタル>あ~そうだったか~やっぱり先生にフラグが立ってましたか~の展開。初巻~のモノローグの原因はなんとなくそうなのかなぁ?とは思ってたんだけど。。次巻読むの辛くなりそう?今巻は宮崎~大阪へ本格的に漫画家スタート。ノリに乗ってく作者wwパワー溢れるが所々画が雑になってく。海月姫みたいなノリに。日高先生は相変わらずぶれない面白キャラで安定ww東村先生のマンガ友人エピも笑えたwwセキララに反省点も含め漫画に込めて語る先生が凄いと思う^^。

  • ここにきて完璧なまでのドラマ(葛藤)が生まれて、最高。若い頃って、疲れてないのに疲れたっていって、楽しいのに楽しくないって言うのは、なんでだろう、と大人になってから考える……。「大丈夫、大丈夫」ですべてを済ませて進まなければならないし、それが普通だ。

  • 一気読みしたので感想は5巻に書いてます。

  • おもしろい

  • ラストが気になる展開
    親でもなく
    それ以外の家族でもなく
    自分が
    後を任せられると思えた
    相手にだけ
    自分の命が短いことを伝える
    その時の心境って
    どんなだったのかな
    想像するのが
    何かいたたまれない

  • これが、現実だったら、どう対応すべきか、分からない。他者との関係を断ち切るか、絶好の仕事の機会をフイにするのか?無理して二兎を追うのか?泥沼に入るしかないかも。

  • 若かりし頃、中学生の時かな、きせかえゆかちゃんを現役で楽しく読んでいたので、その裏でこんなことがあったんだと、東村アキコさんすごいパワフルだと思った。他の本も読んでみたいなー。次で完結?!かな?!

  • 漫画家になった明子。
    無理をすればできるけれど、無理だと思う。
    それって、あるよな。。
    そう思う時って、本当に無理じゃないんだよな。
    なんだかんだと自分に理屈をつける。

    そして、やっぱり、明子は、先生が大好きで、先生を悲しませたくない。
    何があっても、何処にいても、先生が根っこにはいるんだよな。。。

  • 晴れて漫画家になったアキコ
    出版社のパーティーをきっかけに、ついに宮崎を離れ大阪へ引っ越す
    漫画家の日々は忙しくも充実しており仕事も順調
    ある日一本の電話がかかってくる
    その電話は先生が癌で余命4ヶ月であり、教室を任せたいという内容だった

  • ついに少女漫画家として歩き出した明子。会社、絵画教室、漫画の三足のわらじから飛び出し、漫画に集中するために大阪で暮らし始める。連載や大型読切の仕事をこなす中、もたらされた衝撃の事実とは…。

    漫画家として歩み始める先生の舞台裏が読めるのが楽しい。全ボツになったネームは逆に読んでみたい。漫画が忙しくなって頼ったのがまさかの『探偵ぷっつん物語』から始まる仲間たちというのが熱い。まさかこの伏線を回収してくるとは(笑) 日高先生の無茶ぶりも現在に活かされていてよかったよね。

    漫画に魅力を感じる明子と、絵画をストイックに描き続けた日高先生。ぼくの受けた印象だと、漫画は誰かに読まれることがとても大事な芸術で、絵画はもちろん鑑賞されることも大事だけど、それを描いて残すこと自体が一つの世界として完結している孤高の芸術と感じた。人生が刻み込まれたものというか。

    「しかしなんで若い時って 出来るのに出来ないフリ しんどくないのにしんどいフリ 楽しいのに楽しくないフリ なんだって出来たはずなのに 無敵だったはずなのに」
    明子のこの言葉が切ない。大切なものはいつだって失くした後に気づくのかな。手に入れたものを失くしていくのが人生なのか。最後のシーンは胸が締め付けられるような思いで読み終わった。

  • 無理出来るのは分かっているけど、無理したくない感覚はとても共感。

    地元の食べ物とか想いがあるものには勝てんよね。

  •  読了。
     宮崎でコールセンターの仕事と日高先生の絵画教室と自分の漫画とでフル回転のアキコ。若いから体力も気力もあるのに、疲れたフリして大変なフリして日高先生から遠ざかろうとしてたって。

     やっぱり苦しいな。
    (210404)

  • 2021.02.02 読了

  • 紆余曲折あって、ようやく本筋に乗っかって、
    どうにかうまくいきつつある順調な日々…でも。
    うあー、これはあかんやつや。なってほしくなかった展開?
    思えば、1巻からのどこか哀しげなトーンが気になってたんですが。
    心して、最終巻に手を伸ばしたいと思います。

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著者プロフィール

日本一筆が速い漫画家。その活躍分野は少女マンガから青年漫画まで、恋愛マンガからギャグ漫画まで多岐にわたる。

「2017年 『東村アキコ完全プロデュース 超速!! 漫画ポーズ集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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