- Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087920390
作品紹介・あらすじ
ナヴァルと離れ、3年ぶりにパリに戻ったマルゴ。死んだと思っていたギーズ公との間に生まれた息子・サパンがジャックと名を変えて生きていたことを知って、会いに行き…?
感想・レビュー・書評
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春っぽい、心躍るような美しいカバーとは裏腹に、それぞれの登場人物の複雑な心模様が絡み合って思うように生きられない様が辛い。特に今回、涙することの多いマルゴの行き場のなさ。すれ違うマルゴとナヴァル夫婦…ナヴァル、かつてはあんなにマルゴのことを好き好き言ってたのになぁ…己の気持ちに素直になり切れない、いくつもの壁が二人を阻む。その描写が本当に切ない。
ますます美しさを増す女ざかりのマルゴ、対して三アンリのナヴァル、国王、ギーズはひげを蓄え、貫録が増した…のか。国王アンリ三世は、王となってから更に器の小ささが露呈しているが、愛する者がどんどん彼から離れ、やはり王とは孤独なものだなと…。その迷走ぶりに同情はする。本当に見た目が変わっちゃって、あの華やかなアンリがなぁ…。
一方、女のケツを追いかけてばかりいるところはガッカリだけど、なかなかにしたたかなナヴァルは逆にどんどん男前になっていって、悔しいがどんどん惹かれていく。
小姑っぷり炸裂のナヴァルの妹カトリン、相変わらずの毒母っぷりが怖い母后メディチ。登場人物が多く、しかもそれぞれに濃いキャラクターばかりだか、とっちらかることなくきっちり描く萩尾先生には改めて感服。再読すればするほど綿密に張り巡らされた伏線の多さには驚く。また1巻からじっくり読み返してみようかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
十六世紀フランスの王女マルゴの波乱の生涯第7巻。プロテスタントのナヴァル王アンリをカトリックに改宗させて王位継承者にしようと目論む王太后とカトリック保守連合の水面下の争いに翻弄されるマルゴ。王や王太后のいいように道具に徹していたマルゴが、自分の手で自分の欲しいものを手に入れるために手段を選ばなくなる転機の話で、きっとこれからがクライマックス。
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女の武器を使うマルゴ。そして彼女を取り巻く3人のアンリ。そのうちの1人が・・
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7
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「王妃マルゴ(7)」萩尾望都著、集英社、2019.02.28
191p ¥702 C0979 (2021.01.26読了)(2019.02.26購入)
萩尾望都著「王妃マルゴ」が完結したのに、読んでしまわず、同時代のミシェル・ド・モンテーニュを読むほうを優先していました。
モンテーニュの評伝である「ミシェル 城館の人」堀田善衛著、を読み、「エセー」モンテーニュ著、を読みました。
そのモンテーニュが、57頁に登場しました。ボルドーの知事です。実に立派な姿に描かれています。またどこかで登場するでしょう。
【目次】
登場人物紹介
第30章 (マルゴ、ジャックに会う)
第31章 (アランソン公死去、ナヴァルが王位第一継承者に)
第32章 (マルゴ、ギース公の聖教同盟に参加)
第33章 (カトリーヌ母后とナヴァル王和平会談)
第34章 (ギース公パリへ)
あなたを何と呼びましょう?
☆関連図書(既読)
「王妃マルゴ」アレクサンドル・デュマ著・鹿島茂訳、文芸春秋、1994.12.20
「エセー(一)」モンテーニュ著・原二郎訳、岩波文庫、1965.05.16
「エセー(二)」モンテーニュ著・原二郎訳、岩波文庫、1965.11.16
「エセー(三)」モンテーニュ著・原二郎訳、岩波文庫、1966.01.16
「エセー(四)」モンテーニュ著・原二郎訳、岩波文庫、1966.10.16
「エセー(五)」モンテーニュ著・原二郎訳、岩波文庫、1967.09.16
「エセー(六)」モンテーニュ著・原二郎訳、岩波文庫、1967.10.16
「モンテーニュ」原二郎著、岩波新書、1980.05.20
「ミシェル城館の人 第一部」堀田善衛著、集英社文庫、2004.10.25
「ミシェル城館の人 第二部」堀田善衛著、集英社文庫、2004.11.25
「ミシェル城館の人 第三部」堀田善衛著、集英社文庫、2004.12.20
「モンテーニュ」宮下志朗著、岩波新書、2019.07.19
「王妃マルゴ(1)」萩尾望都著、集英社、2013.01.30
「王妃マルゴ(2)」萩尾望都著、集英社、2013.12.30
「王妃マルゴ(3)」萩尾望都著、集英社、2015.01.28
「王妃マルゴ(4)」萩尾望都著、集英社、2016.01.30
「王妃マルゴ(5)」萩尾望都著、集英社、2017.01.30
「王妃マルゴ(6)」萩尾望都著、集英社、2018.02.28
「私の少女マンガ講義」萩尾望都著、新潮社、2018.03.30
「春の小川」萩尾望都著、小学館、2011.03.15
「なのはな」萩尾望都著、小学館、2012.03.12
「愛の宝石」萩尾望都著、小学館、2012.12.12
「アウェイ(1)」萩尾望都著、小学館、2014.07.15
「アウェイ(2)」萩尾望都著、小学館、2015.09.15
「ポーの一族 春の夢」萩尾望都著、小学館、2017.07.15
(アマゾンより)
ナヴァルと離れ、3年ぶりにパリに戻ったマルゴ。死んだと思っていたギーズ公との間に生まれた息子・サパンがジャックと名を変えて生きていたことを知って、会いに行き…? -
使える武器はどんどん使う。これがこの時代の女性の処世術ですね。マルゴがどんな場所にたどり着くのか、楽しみです。
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そろそろ終盤ですね。歴史物は結末がわかっているのが難点ですが、マルゴには困難を乗り越えて幸せになってほしいですね。
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ギーズ公がむさいおっさんになってる!?