忘れられない (マーガレットコミックス)

著者 :
  • 集英社
4.20
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本棚登録 : 907
感想 : 90
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088467818

作品紹介・あらすじ

その日、母は帰ってこなかった。秘められたその過去を追いながら、自分自身の忘れられない恋と向き合う智花。そして出した結論は・・・?
愛しつづけることの意味をあたたかい視線で問う表題作ほか、胸にせまる読切り3編を収録。

【収録作品】つまさきで踊る/エンドレスマーチ/春の前日/告白物語

感想・レビュー・書評

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  • 彼が私を見送っていたのかは
    振り返らずに歩いたのでわからない

    きっと一生忘れられない
    それでいい
    忘れられないままで生きてく

  • 元カレと偶然再会し、飲み友達になったけどまだ意識している人の話。

    母親が実は再婚で前夫と死別してたこととか、元カレと寝てしまうけど彼は既婚者となっていて、昔には戻れないと悟り別れを選ぶ結末が何度読んでも泣ける…

  • ●収録作品●忘れられない/つまさきで踊る/エンドレスマーチ/春の前日/告白物語

    表紙が少し大人っぽくて、どきりとしました。
    谷川作品が大人になってしまったー!なんて。
    『りぼん』スタート読者だもの。

    『忘れられない』はタイトル通り、切なめの作品。
    毎年母が“1日いなくなる日”がある。
    今年はそのまま帰ってはこないので智花は慌てるのだが、父は理由を知っているのか待ちの姿勢。
    母は一体何のために出かけ、そして帰ってこないのだろうか?
    そして、揺らぎだす“元カレ”との関係は?
    お母さんの話は切なくて、それを受け止めるお父さんが頼もしい。
    智花の恋愛はちょっと…うーん…。
    主人公が女性になってしまうことの方が圧倒的に多いから仕方ないだろうけれど、女の方がキッパリ!できるお話が多いので、たまには男性からキッパリ!も読んでみたいかも??

    『つまさき~』は恋愛ものだけれど、ほっこりめ。
    オンナノコらしい女の子キャラにきゅんとしたぞ。

    『エンドレスマーチ』はさすが谷川さんというか、おじいちゃんのキャラが素敵過ぎる…。
    家族での集まって話をしている光景の描き方も場面的にしんみりしてしまうのではなくほのぼのにぎやかに描くところもほっとする。
    アンティーク雑貨屋さん、あんなお店、行ってみたいなぁ。

    『春の~』は短い短いお話。
    山田くん…罪な男…。
    あんなこと言われたら…!

    そして、毎回本当に楽しみな、ある意味メイン?くらいの安定ある『告白物語』…。
    そして、巻末のカバーにある一言コメント…。
    いつかエッセイで1冊描いて欲しい…!
    作品の幅が拡がっているので可能性があるかも?

  • 『ドラマチック』で『アンハッピー』で『ヒロインの胸が大きく』なったらしい(巻末編集談)な作品集。
    ヒロインが『親友』というきれいごとを吐いて、不倫に踏み込んじゃう昔の谷川読者がぎゃあぎゃあクレームつけそうな表題作。
    あくまでフィクションとしてとらえると、やりきれないもどかしさが何とも切ない。
    やさしくできなかった主人公の自業自得と切って捨ててしまったら物語は成り立たない。
    振り向いてはいけないと思いつつ振り向いてしまう弱さや、なのに、母の昔の恋に複雑な気持ちを持つ狭量さ、誰でも持ってそうな幼稚さだと思う。
    むしろ、主人公の父上の大人ぶりが凄い。
    難を言えばラストシーンのペンタッチはいつもの細い線のほうが淡い感じでよかったんじゃないかと思う。

    幼い恋といえば、ラストの短編。これも遅い自覚で谷川さんのお得意パターンだが、花の名前を男の子って知らないんだ、というエピソードが無性にきゅんきゅんする。さすがりぼん出身。

    コミュニケーション能力が残念なイケメン編集と本屋のバイト少女の恋。
    主人公の生きにくさはわかるわかると思う人も多いと思う。
    谷川さんが主人公のそれを脳の障害として書いているのかどうかは微妙な線だが、わかってもらえない、とあきらめずに踏み出して走っていくというのはやはり成長っぽいから、そうではないのか。
    結構あっさりハッピーエンドだった。

    ブリキ人形とおじいちゃんの話の主人公も、やはりコミュ症気味。
    おじいちゃんが彼女に残していったのは果たして彼女の言った通りなのかどうなのかは疑問。
    私はおじいちゃんが彼女からとってしまったと思ったもののことを『アレ』と言ったのだと思う。
    これは普通にじわっと来ました。谷川さんの家族ものはいいなぁ。

  • 谷川作品には、結構人が亡くなるお話が多いですが、どれも読後に嫌な感じをしないのがすばらしいと思う。

  • 悲恋、これからの恋、気付き・・・短編集。
    お気に入りは、「つまさきで踊る」。
    恋をしたことのない男性が、恋愛感情を始めて知って、
    観える景色がガラリと変わるという描写に大変共感した。

  • 昔は谷川作品といえば学生の切ない恋がメインだったけど、読む側も年をとったし、漫画の需要って結局この辺の世代に向けてやってるから当然なんだろうけど、OL向けの雑誌になったせいか大人の恋愛が増えてきた。
    大人の恋愛って、好きだけじゃ続かなくってっていう展開になってしまうのだけど、やっぱ不倫はイカンよな・・・イカンよ。
    そういう話も含めて。

    でも私も同意するのは、昔の恋愛を忘れさって生きようとするよりは、忘れずに大切にしていくことも大事なんじゃないかなってこと。
    どんな別れ方をしても、自分が好きになった人のことは何かしら自分に影響を与えたはずだからな~と。

  • 忘れられない恋は、自分でも納得いく終わり方なら良い意味で忘れられない恋になる、納得いかない終わり方ならいつまでも縛られてがんじがらめになるのかなと思わせるお話だった。

  • 表題作が好きです

  • 表題作が良かった。不倫と死ネタ、どっちも普通だったら読後感がビミョウだと思うんだけど、見事に昇華されてる。
    痛みを伴う思い出を抱えて、それでも笑顔で生きていく、ストーリー自体も大人向けの作品。
    「つまさきで踊る」は谷川さんには珍しい?男性視点の作品でちょっと新鮮でした。

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著者プロフィール

5月8日生まれ。長崎県出身。1986年に「ちはやぶるおくのほそみち」(りぼんオリジナル)でデビュー。可愛くて親しみやすい絵柄とストーリーで、男性にもファンが多い。2007年12月発売のアニメーションDVD「東京マーブルチョコレート」のキャラクターデザインを担当。現在Kissで「おひとり様物語」シリーズ連載中の他、Cookie、コーラス(共に集英社)などで執筆中。

「2011年 『おひとり様物語(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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