手紙 (りぼんマスコットコミックス)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088568669

感想・レビュー・書評

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  • 乾かすのが面倒になって、ちょうど髪を短く切ったときに借りた漫画。谷川さんの漫画はショートの似合う子が多い。
    「手紙」‥大学に入って一人暮らしを始めた女の子の話。お母さんとの葛藤が微笑ましい。
    大学に入って、とにかく青春の楽しみのすべてを捨ててでも勉強したかった私は迷わず自宅通学の道を選んだ。親との葛藤も、あるにはあったがそれどころじゃなかったし、それに親がいてくれてよかったことの方が多かった。
    その当時は、この漫画にあるような一人暮らし経験に憧れたが、今は人生は人それぞれだと率直に思える。
    そして、この漫画にあるような初々しいキャンパスライフやアパート経験をおすそわけしてもらったような気分。
    そんなに昔でもない二十歳の頃が、なんだかすごく昔に感じる。処分した日記に書いたことごとは、自分でデザインしたそのノートとともにしっかり印象づけられたままだ。


    「ソラミミ」‥就活に悩む主人公とひとつ上の先輩との同棲と失恋の物語。
    私は不器用者なので、大事な就活のときに同棲はできない。ご飯作ったり、それなりに綺麗でいたりと、エネルギーが散逸するのが嫌なのだ。
    それに同棲してしまうと、失恋した時が私は立ち直れないタイプに決まっているから。最近の女の子は強いね。
    先輩のほうはいいのだ。おさんどん係と暮らしの華やぎとしての女の子が家にいるのは(しかも結婚という足かせもない)。しかもこの先輩、悪人じゃないから困る。
    大事なのは人それぞれということ。すべては合意のもとであること。いやなことはいやだ。好きなものは好き。この女の子が得たある種の満足感もそこから来る。

    それはそうと「優しい言葉は呼応しあう」「ほんとにだいすきだったんだ」という独白は良かった。


    「ぽんたろう」‥子どもができて結婚する、というパターンが私の周りにもごく少数いる。ハッピーエンドでよかった。

  • この作者様は繊細な心情描写がとてもお上手で素敵だと思います。

  •  疲れた時の谷川史子。信頼と実績の谷川史子。

  • 短編3作。

    前の住人の母からの手紙にノリで返事を書いて、文通が始まってしまう子の話。
    お母さんがかわいい((´∀`))

    憧れてた先輩と同棲しているが、イマイチうまく行ってない子の話。
    最後まで読むと辛い。
    先輩ひどくないですか?

    彼と一緒に住んでた家をある日出て行く子の話。
    ファンタジー入ってるけどこの話が一番好きで泣けました。
    ハッピーエンドでほんわかします。

  • とても好き!胸がきゅーっとなる。

  • “手紙”に出てくる、テツのお母さんが可愛らしくてチャーミングで、ほんわかしていて、いいキャラしてる。
    あんなお母さんが素敵だなと思った。

  • 「手紙」
    文通しましょうようねぇねぇ
    メールとか電話とかSNSとかで近況報告は手軽にできるようになったけど、それでもやっぱり私は手紙が好きだな。個人的に。
    それでこんな勘違いな親子の関係になったらそれはそれで面白いけどねw
    ほっこり心温まるこのかんじ。

    「ソラミミハミング」
    わー...
    違う人を好きで、それでもここで暮らして!って言った時のつぐみって
    絶対心がしぼんで泣いていたと思う。
    一生分のごめんは辛かったろうな。
    ずっと好きだった人の気持ちが離れて、歌が離れていくのって
    きっと耐えられないだろうな

    「河を渡る、きみと歩く」
    ぽんたー!
    マタニティブルーですねぇ
    ふつうにぽんたくんがすごい可愛いんです。
    翻弄されます。可愛さに!

  • 収録作品*手紙*ソラミミハミング*河を渡る、きみと歩く*我が家の食卓(エッセイ漫画)


    『手紙』
    素子は1人暮らしを始めたばかり。
    しょっちゅうかかってくる母親からの世話焼き電話が少し疎ましい今日この頃。
    そんなある日、前の住人宛の手紙を間違って開封してしまい…。

    題名だけでプルプル。
    こんなにシンプルで、現代ではレトロな雰囲気すらする単語。
    なんて、谷川作品にはまるタイトルなんだ!
    …と、発売前からひとりで盛り上がっていました。

    谷川さんらしい作品です。
    可愛らしい母、今回も出ました。
    「よーいドン☆」…たまらないっ。
    最近、ちょっと家族にイライラしてしまうことが続いてしまったために、余計にどんぴしゃで。
    電車で読んでいるというのに、ほろっとしてしまいました。
    いつまでたっても、親にとって、コドモはコドモで、子供にとってもおんなじなんだなって、痛感してしまった。


    『ソラミミハミング』
    憧れの先輩と暮らし始めたつぐみ。
    社会人の彼と、まだ学生、もうすぐ社会人の彼女のお話。

    可愛らしい題名なんだけれど、今回収録作品の中で、一番…んー…お楽しみください。
    ストーリーの展開の仕方が、谷川さんとしては、ちょっと、珍しい気がしました(き、気のせいかも、知ったかぶりかも)。

    めっちゃ個人的意見としては、先輩よ…むむむ。
    “往生際”悪くなったことがある者としては、ちくりときました。


    『河を渡る、きみと歩く』
    果夏(かな)は彼氏と5年一緒に暮らした部屋をある日、出て行く。
    向かうは…。

    「このまんがはちょっとだけ実話です」という谷川さんのコメントに、どのあたりが実話なのか、どきどきするファンがここに1人…野暮などきどきでした、ごめんなさい。
    お話の設定が、りぼん時代からのファンとしては、しみじみと、オトナだなぁ…と感じつつ、読みました。
    果夏も、彼氏のシバくんも、まっすぐで、素敵でした。


    『我が家の食卓』
    告白物語も“ざっくり日記2008”として1ページございますが、クッキーBOXに掲載のエッセイ漫画がこちら。
    おうどん、前にも確か語られていたぞ。
    本当に好きなんですね、谷川さん…!
    …食べたくなってきた!
    谷川さんがおうどんへの想いを語られています。


    題名に影響されて、思わず、手紙を知人に書き始める準備にかかる、私でありました。

  • 表題作は、前の住人宛に母から来た手紙に返事を書くことで、自分自身の母への気持ちを再確認するというお話。前の住人のお母さんがとってもいいキャラで、心温まるお話なのだけど・・・やっぱり、人の手紙に勝手に返事書いちゃうのは・・・という思いがぬぐいきれない昭和生まれヾ(▽^;)ゞ。
    どちらかというと、2作目に収録の「ソラミミハミング」がキました。どんなに努力しても離れていくものってあって・・・「こうしていればこうだったのかな?」と思ってももう戻れなかったり・・・人生ってそうなんだよね~(・_・、)。

  • 一つ目の『手紙』の話に出てくる徹のお母さんがかわええ。
    和むなぁ。

    人と人との関係を、改めて感じる作品で、ほんわかあったかいです。
    読んでいて楽しいw

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著者プロフィール

5月8日生まれ。長崎県出身。1986年に「ちはやぶるおくのほそみち」(りぼんオリジナル)でデビュー。可愛くて親しみやすい絵柄とストーリーで、男性にもファンが多い。2007年12月発売のアニメーションDVD「東京マーブルチョコレート」のキャラクターデザインを担当。現在Kissで「おひとり様物語」シリーズ連載中の他、Cookie、コーラス(共に集英社)などで執筆中。

「2011年 『おひとり様物語(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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