脳内ポイズンベリー 1 (クイーンズコミックス)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088656267

感想・レビュー・書評

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  • 仕事関係の飲み会以来気になっていた男子・早乙女(23)に、偶然遭遇。『話しかける? 話しかけない?』『押してみる? 引いてみる?』携帯小説家いちこの脳内ではめくるめく会議が繰り広げられる。
    脳内会議のメンバーは、理性を司る日寄り見主義な吉田、ポジティブで明るい石橋、衝動を司る無邪気なハトコ、ネガティブで毒舌な池田、記録を司る岸、そして脳内会議が煮詰まると現れる謎の女。
    どうにか早乙女と付き合うことになったいちこだが、早乙女の気まぐれで天然な発言に振り回され、早乙女との年齢差やかつて婚約者に婚約破棄された自分の過去のトラウマからなかなか上手くいかない。
    いちこの携帯小説の担当になった越智から結婚を前提に付き合って欲しいと告白されたり、いちこの脳内会議は激化する。
    果たしていちこに、ハッピーエンドは、訪れるのか?
    真木よう子主演で映画化された傑作ラブコメディ漫画です。
    恋愛に入る前に、どのように話しかけるか、どのように気持ちを打ち明けるか迷う心理を、言われたことを誤解したり、ネガティブに考え本音を言えなかったり、現実逃避したくて欲望に身を任せたり、相手に誤解された時どうやって誤解を解くか解らなくて頭がフリーズしたりを、脳内会議として描くコミカルな掛け合いが秀逸です。
    相手と自分の立場が違い何気ない話でも相手のプライドを傷つけたり、相手の地雷を踏まないように気を使い過ぎてかえって相手のプライドを傷つけたり、大人な越智さんの方が安心することが分かっていてもアーチスト気質の早乙女に言い寄られると早乙女の方に傾いたり、すったもんだしていちこが越智さんと共通の友達レイさんから「あたしが今の旦那と結婚したのは、一緒にいてラクだったからだよ。自分にあっていない相手と一緒にいて自分が苦しくなっても、良いことはない。自分が一緒にいてラクな自分でいられる相手が、一番」と聞かされ出した結論は、自分の一緒にいるべきパートナーの条件を教えてくれます。
    そして脳内ですったもんだ会議しながら自分自身で決めたことに忠実に進んでいく「自分軸の肯定」を描いた傑作ラブコメディ漫画です。

  • タイトルの響きが可愛い。
    30女の脳内会議という設定が面白かった。頭のなかのやりとりと現実が交互に繰り広げられているので、話がなかなか進まず、少し間延びしているように感じてしまった。赤裸々なコメディ要素がもう少し欲しかった。脳内って、もっと過去の恥ずかしいこと思い出したりで大変なことになってそう。^^;
    みんな主人公の分身なので、同じようにボケたり、相手の意図が掴めなかったりしているところが面白いなと思った。
    私だったらきっとネガティブなお姉さんとか保守派意見ばかり可決されちゃってるんだろうな、と自分の脳内に思いを馳せました。

  • 読んでて飽きない。

    脳内会議室の皆さんのキャラクターに注目が集まりそうだけど、このマンガの魅力は
    『相手の男の子が少女マンガ界の生き物ではない』
    ところにあるような気がする。
    女には理解不能な思考回路。
    勉強になります。


    よくある軽いマンガかと思いきや、とてもよく人を見ている。
    読みながら自分が思ったことを振り返ってみると、自分の脳内会議の中心人物は誰なのか分かる。
    私は、見ていて一番不快だったにもかかわらずネガティブな女の子が中心人物になってしまってるようなので、今後ポジティブくんや本能で動く子の思考に変えていきたい。
    と、楽しく自己分析できちゃったりした。
    楽しい。

  • アラサーのちょっと内気な女性が、年下の気になる男の子に近付こうか迷ってる、それだけ聞けば本当にありふれたことなのに。視点とか描き方によっては、奇抜な設定に頼らなくても物凄く面白くなるんだな。

    恋愛って、つまりはコミュニケーション。コミュニケーションしたことない人間なんていない。うまくいかなくて歯がゆい思いをすることもあるし、それがかえっていい方向にいくこともあるし、どう頑張ってもうまく通じ合えないときもある。水城さんは、その辺を具体的で魅力的に描いてくれる作家さんだと思う。
    私の脳内は、ネガティブ担当がすぐにマイクを握りたがります(笑)。

  • 古本屋で見かけて反射的に買ったけど、新刊だったんですねw

    一組の男女が出会って恋愛をするんだかしないんだかの、単純でシンプルな話のはずなのに、女の子(いちこ)の脳内では5人の人格が会議中。
    もうその会議が混迷するもんだから、いちこちゃんはテンパり続けている。
    実際の、いちこと早乙女(相手の男)のキャラクターよりも、脳内人格たちのキャラの方ががっつり立っていて、それが面白いw
    女の子の複雑な内面をすごーーーーく表現していると思う。
    漫画では良く天使と悪魔の囁きみたいな表現が出てくるけど、それの複雑版。

    しかし。
    女性の脳内に男性がいる。
    楽観組も悲観組もいる。傍観組もいる。
    それがリアル。

    女性の中の、女性性と男性性。
    水城せとなって、なんか自分的に相性がすごく良くて、色々得るものがある感じが、只者ではないw

  • 脳内会議がおもしろい!ポジティブとかネガティブとかそれぞれの立ち位置で話し合っているけど、結局は一人の人間の頭のなかなのでやっぱり偏る。そして後から振り返ってあーだのこーだの言ったりして。こういう会議、誰にでも身に覚えのあるのでは。

  • 恋愛時に頭の中で巡る様々な思考が、擬人化されて表現されているラブコメディ。でもその頭の中の擬人化以外は、いたってオーソドックスな恋愛マンガというのも面白い。

  • 水城さんがラブコメ書いてる!新鮮!楽しい!可愛い!と思ったらうわあああああ!?
    この方は人の心を抉るような話を描くのが本当にお上手ですね。
    辛い、きつい、動悸が止まらない展開。
    でもまだ主人公に対して頑張ってほしいという気持ちがあった1巻。

  • 発想素晴らしい。
    好きなあの子に話しかける、その一瞬のうちにもこんな目まぐるしい脳内会議が開かれてるのかと思うと吉田たちをもっと振り回したくなる。
    池田かわいい。好き。

  • 映画から入ったのですが原作も映画も脳内会議のテンポがよくて面白い。石橋いいやつだな…

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著者プロフィール

漫画家。代表作に『失恋ショコラティエ』『脳内ポイズンベリー』。作詞や文章などの創作もあり、多方面で活躍中。

「2015年 『柘榴姫社交倶楽部』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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