封神演義 3 (ジャンプコミックス)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088721439

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  • 太公望が会いに行くつもりだった西伯候姫昌。妲己が先手を打ち、彼は囚われの身になってしまう。西への旅の途中で、太公望は様々な出会いを重ねていく。その中で明らかになる封神計画の裏側とは?!

    「空の兄弟参上!」
    まさにヤンキーの落書き?!ってなる未知との遭遇。義賊のリーダー・雷震子!ギャグやメタ的なネタを挟みつつ、コミカルに進む雷震子とのバトル!雷震子には自分のペースと思わせつつ、実は太公望が手綱を握るといういつも通りの巧妙さ。お互いにスッキリしてバトルが終結するのも小気味いい。

    その頃、殷では正皇后が自害。太子二人を逃がすために武成王は手を回すが、妲己はそれすらも利用して太公望をおびき出す。打神鞭が効かない方弼、方相!不利な二対一を有利にする知恵の水脈を掘り当てる鮮やかさはさすが。そこからの予想外の展開!違和感があった封神計画を問いただすため、太公望は崑崙山へと戻る。

    「たとえ犠牲が多くとも人間界の平安は人間たち自身が勝ち取らねばならぬ事を」
    太子からのエピソードはまさにこの現実を突き付けられるものだった。誰かを頼るのではない。自分たちの手で掴み取らなければ、そこからの繁栄はないのだから。
    と、重いエピソードの後に突然の四不象誘拐!仙道たちの顔ぶれも揃ってきて、賑やかになってきた!

  • 藤崎竜『封神演義 3』は仲間を探す旅の続きである。雷震子が登場する。卑怯なことを嫌う性格は好感が持てる。もっと活躍しても良かったキャラクターである。
    この巻では封神の謎が一部明らかになる。改めて読むと元始天尊はかなり腹が立つ人物である。真実を説明しない。封じ込めた相手を最後には利用する。その行為は聞仲を空間に閉じ込め、戦いが不利になると出した十天君と同じである。
    昭和時代ならば指導者として通用したかもしれないが、説明責任が重視される現代では指導者失格である。最初から説明していれば拒否されたり対策されたりする事実を説明せず、なし崩し的に進めようとする。このようなタイプは東急不動産消費者契約法違反訴訟原告、マンションだまし売り被害者として最も許せない(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)。
    救いは太公望が元始天尊の意図を忖度して都合よく動く優等生キャラではないことである。封神リストの人物を倒さないことも太公望の単なる優しさではなく、思い通りに動かないという意思と見ることができる。また、物語終了後の太公望の行動も元始天尊と縁を切りたい、関わりあいになりたくないという切実な思いがあったと言えそうである。

  • 「……わかってはおったのです。たとえ犠牲が多くとも
     人間界の平安は人間たち自身が勝ち取らねばならぬ事を。」

  • 衣装とか宝貝のデザインとか、藤崎竜の描く世界は結構好きです。

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