皇国の守護者 2 (ヤングジャンプコミックス)

  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088768618

感想・レビュー・書評

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  • 破竹の勢いで北領を蹂躙する帝国軍。新城直衛の率いる剣虎兵は、真室大橋で帝国軍を食い止めるべく伏撃作戦を展開する。しかし、現れたのは予想外の二個旅団・八千人の大軍勢だった!

    一巻の最初からずっとクライマックスすぎる。味方が逃げる時間稼ぎのため、橋を守らねばならない。敵の正面に隠れて潜む新城の部隊が見たものは大軍勢!前衛の偵察隊(多すぎる)をやり過ごすまで待っていたら、もう手遅れではないか?!撃つべきか撃たざるべきか。若菜と同じく独断専行になる。それでも自分は正しいはず。この迷いと寒さで歯の根が合わない緊張感が凄まじい。

    合図とともに作戦通りかけた急襲は大成功。しかし、閃光弾が浮かび上がらせたのは先鋒だけで大隊規模だった。それを剣牙虎とともに暗闇から噛みちぎる!
    「少尉 『まともでいる』という贅沢は後で楽しめ」
    恐怖ですら喰らい尽くそうとする新城の表情はどれも悪魔的で鳥肌が立つ。大隊長が戦死して、「そいつは素敵だ 面白くなってきた」と笑みを浮かべる新城を見て、ドン引きせずに冷静に返す猪口曹長もすごい。

    真室大橋を落とし、どうにか撤退することができた新城たち。そこに現れたのは水軍の笹嶋中佐だった。新城の大尉への昇進を告げるも、路南半島で十日間の時間を稼いでくれと頼まれる。平たく言えば、味方を逃がすために死んだ英雄になってほしい。もちろん、新城がすんなりと玉砕するはずがない。絶望的な状況下でとった作戦がまた劇薬級の策。倫理の枠から外れた役目をまだ青い漆原少尉に命じるのがしんどい。ただ、新城はどんな手段を使ってでも部隊も民衆も助けようとしている。すべて彼自身の責任に基づいて。それだけは間違いない。

  • 真室橋戦で、大隊長が戦死。新城大尉が大隊長に。

  • マンガへの落とし込みが丁寧で良い
    ただやはり原作に比べれば情報量が落ちるわけで嗜好の違いで好み分かれるかも

  • 主人公の長所だけでなく、その裏の生々しい感情までうまく表現されているところがいい。

  • 焦土戦は、旧ソ連軍が得意としていた戦法だったはず。それでナポレオンもヒトラーも敗退したんじゃなかったか?

    帝国のモデルの得意戦法を皇国で使用するのもおもしろい。

    やっぱり、戦争は非戦闘員をも否応無く巻き込んでいく。リアルでの戦争はやっちゃいかんよね。

  • 圧倒的な大軍勢を相手に撤退戦を強いられる皇国軍。
    その殿は主人公、直江に命ぜられた。
    目的のためには手段を選ばない、選ばざるを得ない、直江の血も凍る撤退戦が始まる、みたいなー?
    こういうのもアンチヒーローって言うのかね?なにかちがう気もするが、あえて偽悪的に振舞う主人公がかっこいいぜ。

  • いいけど、おもしろくない

  • 爽快感はない。けど、凄くリアルな読後感がある。「現実」を描いてるような。絶対にふわふわとした英雄譚ではない。黒いとさえ思えるような主人公がどうやって戦況を変えるのか、それが楽しみになってくる。

  • 新城の表情がたまらないです。
    フィクションだから劇的な死に方でないと悲しくない、とかそんなことはないんですね…

    勢いのままに本編を読んでるので「戦況概要」のページがありがたいです

  • 2012.2月下旬 中古で購入。

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著者プロフィール

伊藤悠(いとう ゆう)
1977年、東京都生まれの漫画家。女性。夫はイラストレーター・漫画家の前嶋重機。代表作に『シュトヘル』。
大正大学出身。1999年『ウルトラジャンプ』27号第1回ウルトラコンペに入選し、29号掲載の「影猫」でデビュー。連載デビュー作は「面影丸」。短期連載や読み切りをいくつか執筆したのち、佐藤大輔原作『皇国の守護者』連載が人気を博し、2006年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推奨作品に。しかし諸般の事情により物語の完結前に連載終了。2008年から『シュトヘル』を連載し、2012年第16回手塚治虫文化賞新生賞を受賞。

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