スティグマタ─聖痕捜査─ 1 (ヤングジャンプコミックス)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 76
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088901251

作品紹介・あらすじ

事件は、“殉職"より始まる…。
警視庁特命捜査対策室第六係の黒岩警視と朝子巡査。被害者の残留思念に“感応"する特異な捜査方法で、不可解な事件の真実に迫る! 鬼才が描く“異能"刑事ドラマ!!

感想・レビュー・書評

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  • 再読。気泡のような血の描写がエグいけど、ちゃんと読めばすごく凝った一話完結ものの事件捜査ものでした。

    キャラが素敵~。沈着冷静で大人な捜査官と、彼に自分の存在意義を見いだしてもらっている(?)聖疵体質の捜査官のコンビもの。腐アンテナ立ててくださいってくらいのサービス描写がwありがとうございます。続きが早く読みたい…

    追記。なんとBL誌に移動して連載再開!ブロマンスだからこそ良かった部分もあったんだけど腐った身としては作者本人による二次創作みたいで美味しい…

  • 殺人現場に行くと被害者の最期を追体験出来てしまう特異体質の刑事とその同僚が不可解な事件に挑む。というざっくりあらすじ。

    基本的に作者買いしたのでアレなんだけど、久しぶりに面白い漫画引き当てた!っていう気持ち。
    ネタ的には過去にもあった、ような?て思うけど、「らしい」味付けと雰囲気で良かった…面白かった…。
    テッパンの刑事ものとは言えないけど、刑事もの・バディものが好きな人にお薦めしたい。


    また感覚的な感想でナニなんだけど、画面から一切音が聞こえてこない、凄い不思議な感じだった。
    無音の漫画って初めてかもしれない。

  • 朝子巡査は殺害された被害者の残留思念を現場から感じ取り
    殺される直前に見たものや感じたことが
    「スティグマ(聖痕)」として
    自らの身体に現れてしまう特異な体質。
    そんな彼をサポートするのが上司の黒岩警視。

    血ドバドバのスプラッターだけど、
    これはこれで面白かった。
    殺され方によっては出血(聖痕)が半端ない、
    本人の負担はかなりなもの。
    幼い頃からこの体質で周りから疎まれてたせいもあり、
    自分が認められ、
    居てもいい場所なら頑張っちゃうんだろうなぁ。

    そして朝子巡査のパンツ姿に
    ( ̄◇ ̄;)エッブリーフかよ…と思う私(笑)

  • 「人の思っている事などよくわからないし、あまり興味もない」という本庁警視・黒岩率いる特命捜査対策室第六係。同所属の朝子巡査の、死者の残留思念に感応し、死にまつわる記憶をその身に呼び覚ます特異体質を利用して不可解な事件の真相に迫る。

    朝子くんの体質もあり出血描写が多いです。残忍な事件も含まれるため、人によっては直接的なセリフやそこそこ描写が生々しくグロテスクに感じるかと思います。
    一話完結がほとんどで、物足りなくなるかもと思いましたが、読んでみるとボリューミーで次の話が楽しみになっていきます。
    一般的な『足の捜査』・エリート組の『頭の捜査』と来て、朝子くんのやり方を『心の捜査』と呼ぶ黒岩警視。事件を捜査する中で、朝子巡査の『体質』の詳細も少しずつ明かされます。
    人のことはわからないし興味もない、としつつ感応するたびに自我のふわふわとしている朝子くんには丁寧に気を配っている様子で、冷めているとは? (まるで優しい)

    既刊1巻で止まっていたようですが、2019年にはBL作品として連載再開(改めて新連載開始)しているようです。
    20210308追記>>続きは『スティグマタ-愛痕-』上下巻として刊行。

  • 一言で、この青年漫画を表現するなら、強烈
    出血の描写もだが、何より、ストーリーが読み手の心を絞め上げてくる
    血や傷に弱いタイプも駄目だろうが、重すぎる話が得意じゃない読み手も敬遠しちゃうかも
    前作の『トクボウ 』もアブノーマル感丸出しの、衝撃的な作品だったが、正直、この『スティグマタ―聖痕捜査―』の方がインパクトが強い。もちろん、完結している作品と、始まったばかりの作品を比較するのも微妙かも知れないが、少なくとも、前作で高橋先生のパンチの強さに慣れていた読み手ですら、膝に来るのだから、破壊力が負けてないのは確かだ
    高橋先生の、独特の絵柄だからこそ、ここまでのレベルに達している、と断言したい
    内容は、まぁ、ダークファンタジー感のある刑事ドラマ、と言うべきだろうか
    主役となる刑事は二人、被害者の『死の瞬間』と同調し、その時の記憶を見ると同時に、傷を自身の体で再現する事で真実に迫る糸口を掴む朝子南、そんな自身へのダメージが大きすぎる異能を持つ彼を支え、得た記憶の断片を冷徹な推理で一つの形にする黒岩大人、だ。この二人に、ツッコミを入れつつ、時に意図せぬアドバイスを口にする鑑識の女性・岡本さんも、結構、イイ存在感だ
    そんな奇妙な絆で結ばれた、バランスのいい相棒が、判り難い熱さを発揮して、犯人を追い詰める、ある意味、正道の筋を通っているので、残酷なシーンに耐性のある読み手なら十分な読み応えを感じられるだろう
    朝子が犠牲者の痛みや感情を、その体で感じ取ってしまうシーンには、えもいわれぬ迫力がある。怖いっつーより、鬼気迫る、と言った方が的確だろう。死に至る体の傷よりも、死を味わった刹那に刻まれた心の傷の方が深い、そう感じさせるのだ
    また、BLの気配が微妙に漂っているように感じたのは私だけではないだろう
    朝子が自分の力を認めてくれる黒岩に依存しているように見えるが、寂しがる朝子を近場に置く事で黒岩の方が精神的な支えを得ている、そんな印象を受けた
    加害者の、殺人に及んでしまう異常な精神性も、これまたリアルで背中に寒いモノを覚えるな
    多くの『死』を自分の中に取り込んでしまい、自分を失ってしまいそうになる朝子、彼を不器用ながらも繋ぎ止めようとする黒岩、彼らの関係がこのままの形で続くのか、大きな事件のショックで変わってしまうのか、もしくは、更に絆が深まるのか、今後の展開が楽しみだ
    たった一つ、残念な事は、あまりにも内容がエグすぎて、ドラマ化が難しそうなトコだな
    どの話もショッキングだが、個人的に毛穴がブチ開いたのは、第4話「首」だ
    この台詞を引用に選んだのは、この作品を、高橋先生が思っている以上に、リアルかつシンプルに表しているな、と思ったので。漫画ってのは、ホント、作者の手を一旦離れて、読み手に読まれ、感想を抱かれてこそ、完成に近づくんだろう

  • 感情に乏しい黒岩さんの隠れた庇護欲を朝子くんが刺激。
    そして、家族愛に飢えてる朝子くんの孤独を黒岩さんが包む。
    そんな関係といえるでしょうか?

    彼らの絆、もっと深まっていきそうだな~♪
    第6話の最後のコマが物語る~♪
    (いいコマだわ。腐った意味でも)

  • 犯罪現場の残留思念を読みとり自分の身体で再現する。イタコみたいなサイコメトリみたいなわくわくする能力持ちの主人公・朝子(名字)。
    相棒は冷静沈着であまり他人に共感できない黒岩さん。朝子への接し方を見るにたぶん根が素直で天然なんじゃないかと思う。
    そして岡本ちゃん(美人の女の子)。朝子くんや黒岩さんと違って地に足ついてる感じがするので出てくると安心します。そしてめっちゃかわいい。
    ずっと見ていたくなる三人。

    私はあれを聖痕と呼ぶ黒岩さんにとても興味があります。
    続きが楽しみすぎる。

  • 死者の、死ぬ直前の残留思念に感応してスティグマが現れる朝子の精神状態を心配している黒岩警部…表紙を見る通り、深読みし放題だ。ヤングブラック・ジャックの無駄にBLっぽいポージングの表紙もそうだが、釣られただけの見返りがあれば無問題だ(笑)
    朝子、聖痕受けるたび出血して…死者と同じ血液を流しているとしたら、それだけで致死量になる筈だが、この辺は漫画的演出なのか、致死量に至るほどの出血はしない、それが聖痕、と言う理屈なのか、ここがちょっと気になる。残留思念が強く残り過ぎると出血が止まらない朝子は生きた人間に触れて貰わないと残留思念が抜けないと言う設定で、自殺者の現場に居合わせて血を流し続ける朝子の手を握る黒岩…いや、別にBLっぽいとか匂い系とか言うのでも「共依存」でもないんだけど、二人が第六係配属になった経緯は知りたいぞ!紅一点の岡本が飲み物買って来て、それを受け取るのに黒岩が手を離した途端、ぴゅーっと血が出てしまう朝子に「私につかまってなさい」と言う黒岩の図が非常にユーモラスだ(笑)。手を離した自分が不注意だった、と言う感じがいい。感情が表に出ない冷静沈着なタイプの黒岩はギャグとか絶対に言えないタイプ、朝子はこの変な力で不遇の少年期を送ったと見え、自分にはこれしか出来ない内向的なタイプ。「共依存」として凝縮していくのか、その辺気になる。自殺者の残留思念がなかなか抜けないので、朝子は黒岩の自宅まで黒岩の体に引っ付いて来るわけで…黒岩が料理してる間も後ろに引っ付いてる朝子…ツボる!!文字通り、思念を抜くために生者に引っ付いている、ってだけなんだけで、BL的展開では一切なんだが(笑)
    人が死んでいる現場に通りかかり、残留思念に触れるとその人間の死の瞬間の記憶と、聖痕として同じ傷をその身に受け「死」を疑似体験してしまう訳だから、朝子の精神が如何なるものとして今生きているのか、と言う部分が非常に興味深い。僕がどの僕か解らない、と言う朝子の言葉の意味とか。黒岩が朝子の体質に対して物凄い思い入れを抱き、共依存関係になって行くのか、先は読めんが「朝子の取り扱い方法」を今のところ一番理解している黒岩の立ち位置が萌える。
    黒岩が特捜第六係と言う特殊な部署に配属になった経緯は何故なんだろうか。特殊な捜査方法を用いると言っても、それは朝子が持っているだけで、黒岩はむしろ融通の利かない生真面目っぽい性格なのに、朝子の能力を全面的に信頼している。朝子がこの部署に配属になった経緯なども今後語られると思うが、スピリチュアル系全般から程遠い風に見えるだけに全面的に黒岩が朝子を信じ、朝子の取り扱い方法を熟知している感じまで来るには何があったのだろうか。
    朝子の能力を逆手に取る知能犯と言うかサイコパスが出て来て対決、とか、朝子の能力が消えてなくなる日が来る、とか、決着がどういう風に転ぶのかの塩梅で「あー好みの決着じゃない」となる類の作品だと思うが、とにかく読むわ。流血の描写とか、まつ毛の描き方とか独特で絵柄も好きだ。きたがわ翔の『デス・スィーパー』のキャラの無駄使いとか、なんか途中で飽きてしまった『多重人格探偵サイコ』とかね…この手のやつは風呂敷をひたすら広げて過激さが増すか、広げる前に畳んでお終いになっちゃうか、ってパターンをよく見かけるので。

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