口入屋兇次 2 (ヤングジャンプコミックス)

著者 :
  • 集英社
4.46
  • (16)
  • (8)
  • (1)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 68
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088902814

作品紹介・あらすじ

職業斡旋を生業とする口入屋兇次。ある日、駿河町呉服屋街を散策する兇次と零次郎は馴染みの呉服屋・楓屋を訪れるが、懇意にする伊助の姿が見あたらない。聞けば伊助は不祥事を起こし、楓屋を辞めたのだという。立ちこめる陰謀の臭いが兇次の義侠心に火をつける!!!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 此処に1・2巻の感想と言うか、少しばかり覚書を、、、

    先ず1巻は、不器用な男が旧態依然としたサムライの世界から抜け出せなかった為に起こった悲劇。
    それにしがみついて落とし穴に嵌る。皆様も「旨い話」にはくれぐれもご注意を。。。
    健気なお絹(第1話「夜鷹の秘め事」の主人公)が、安易に身売り出来ると世間知らずな振る舞いと、兇次らのリサーチによって活躍の場を与えられ、水を得た魚と言うより大空を飛ぶコトを許された鷹になって羽搏く。そのギャップが何とも、、、
    もし、この二人が揃って新しい世界(一般的には、サムライより劣るとされている)に踏み出していたら、この悲劇は起きなかったかも知れない。と思うと悲しい。

    2巻は「出る杭は打たれる」じゃなく、どんなに真っ当にしていても「妬み」から逃れるコトは難しい。と言う話。きっと妬む側は自分自身と何が違うかも判らないのでしょうね。
    「冤罪」をでっち上げて社会的抹殺を図るだけじゃなく命まで奪おうとする悪党。残念ながら対処方法は描かれていない。日頃から方々に信頼を得られるよう地道に生きるのが一番?
    伊助(第2話「織られた罠」の主人公)も、どん底に落ちて拾われた場所で才能を活かすのですが、力のある者は少しの助けがあれば気持ち良く蘇る。私たちもお仕事や暮らしの目利き(チョッと違うかな?)になるために頑張らなきゃね、、、

    そして二つに共通するのは、人と人の縁。大事にしたいものです。。。

    で3巻目は、、、それは近いうちに。
    darkavengersさんにも言ったのですが、ホント今「カムイ外伝 黒塚の風」を読み返したい。。。

  • 兇次の手下の一人 零次郎が懇意にしている呉服屋楓屋の手代 伊助が客の娘に乱暴を働こうとし店を辞めさせられたという。
    伊助の人柄を知る零次郎は不審に思う。
    何者かが伊助を陥れたに違いない。兇次一党が事件の解明に動き出す。
    と、いうのが大まかな粗筋。

    この二巻では事件の真相究明と兇次の口入れで新たな仕事に就いた伊助の再起が描かれる。(外道への仕置は次巻に持ち越し)
    普通ならさらっと描くところをきちんと(丹念に)描かれているので こちらとしてはしっかりと「物語」に向き合おうという気にさせられる。

    今回、何故 兇次が「弱い 」者に手をさしのべ、手下達は兇次に従うのか?が零次郎の口から語られる。
    若干の違いはあるが、「涙」以外とは手を組まないと言った「必殺からくり人」の花乃屋仇吉(山田五十鈴)とその一党を彷彿とさせた。

    派手な場面など殆ど無いが、じっくりと読ませてくれて 作者の力量(作画、構成力)に圧倒された第二巻。

    読んで損などある筈が無い。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      darkavengersさん
      画力があるみたいで気になる、、、「口入屋兇次」は何巻物?
      darkavengersさん
      画力があるみたいで気になる、、、「口入屋兇次」は何巻物?
      2021/08/20
    • darkavengersさん
      猫丸(nyancomaru)さん

      画力はありますよ。
      ホント巧いです。
      兇次の時は岡田屋鉄蔵名義ですが現在は崗田屋愉一を名乗ってま...
      猫丸(nyancomaru)さん

      画力はありますよ。
      ホント巧いです。
      兇次の時は岡田屋鉄蔵名義ですが現在は崗田屋愉一を名乗ってます。
      男性名ですが実は女性漫画家です。

      兇次は全三巻で、電子書籍も出ています。
      機会があれば是非読んでみてください。
      2021/08/20
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      darkavengersさん
      有難う御座います。三冊なら読めそう、、、
      darkavengersさん
      有難う御座います。三冊なら読めそう、、、
      2021/08/21
  • お江戸版お仕事漫画。色々な素性のキャラがいて、不当においやられた善人のために口利きしてあげたり、必殺仕事人みたいで面白い!
    今回は呉服屋から貸衣装?へ。

  • 引き続き二巻を読了しました。
    呉服問屋の手代伊助は誠実で優しく、清廉な人柄でありながら、奉公先の好色でワガママ放題のひとり娘の毒牙にかかってしまいます。
    あろうことか、主家の娘を茶屋に呼び出し、辱めようとした罪を被せられます。
    もちろん、伊助は無実。しかし、滅多打ちにされた挙げ句、他の不名誉な罪まで着せられ、店をたたき出されました。
    ここで、口入屋兇次の出番です。
    兇次は伊助の身柄を預かり、彼の才能と人柄を活かしすべく、古道具屋に紹介をしてやるのですが、、、

    大変興味深く読めました。
    伊助と昵懇で、彼の成功に一役買うのが成田屋(歌舞伎役者)というのも面白かったです。

    以下、私的な感想です。
    この世の中というのは想うに任せないものどころか、正直者が馬鹿を見るのが現実です。
    この漫画にも、そういうことが描かれていました。
    しかし、正直者はひとたびは馬鹿を見ても、誠実さを失わなければ、いつかは報われる―そういう結末が用意されているところが良いですね。
    これは、この作品だけでなく時代物、人情物には共通する要素でもあります。
    私が江戸時代や時代物が好きなのも、実はその「救いがある」という部分だったりします。
    読んだ後、
    ―辛いことがあっても、真っ当に生きていれば、いつか陽の目も見られるさ。
     そう思えるところが一番良いと思います。

  • 兇次の仲間・零次郎が懇意にする呉服屋「楓屋」の番頭・伊助に会いに行くが姿が見あたらず… 今回も面白い! また罠にはまってしまった伊助が、真面目に努力も惜しまぬ姿勢、柔軟性にも長けていて凄く仕事ができる人で… 楓屋も馬鹿だよねぇと思わずにいられない。真面目にやってきた人が馬鹿見るなんて納得いかないし! 兇次さんたちが助けはするけど、本人の実力で這い上がっていく所がまた良いですよ。そして成田屋と四狼坊にムフっとなるのは許してほしいですw

  • 伊助、棚ボタで天職を得るの巻。ただし、ここまでに信頼を失い、妙な噂を流され、大怪我を負ったけどね。1巻は経営コンサルタント、2巻はトータルコーディネーターになるのかな。1冊完結な話ではなく3巻に続く、だけどあの娘と番頭に鉄槌を下してほしいわ。四狼、いいわ~!狂犬っぽくていいわ~!そして、三筋、髪を下ろすとあんな感じになるの!? 兇次のお風呂タイムは1回だけ(笑)

全8件中 1 - 8件を表示

岡田屋鉄蔵の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×