モブサイコ100 (1) (裏少年サンデーコミックス)

著者 :
  • 小学館
4.09
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本棚登録 : 1315
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091241023

作品紹介・あらすじ

100になると爆発する少年の名は…モブ!

自己表現がヘタな超能力少年、通称・モブ。
普通の生き方にこだわり超能力を封印しているモブだが、
感情が高ぶり数字が100になったとき
…少年の身に何かが起こる!!!!

アマチュアWEBコミック界最強の漫画家ONEが描く、
笑いと涙と驚きと…闘いの日々!

感想・レビュー・書評

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  • 全巻読了済み。
    感想と評価は巻数ごとでしますが、全体評価は☆5です。
    マンガは巻数が多いし完結するまで長いのでここに登録するつもりはなかったのですが、あまりにも面白かったので登録します。

    最初はオカルトものだと思って読み始めました。幽霊、自称霊能力者、超能力者、UFOまで出てきて個人的にはそれだけで最高に楽しいのですが、ギャクもバトルもてんこもりなので読者の間口は広いのではないかと思います。特にバトルに関してはアニメの出来が良くて度肝を抜かれました。
    しかし、どのような要素に惹かれたとしても読者がみな一様に感じたどり着くこの作品の最大の魅力は人間ドラマではないでしょうか。

    ギャグが面白い、バトルがすごい、登場人物が楽しい、そうやって読んでく内に思わぬ重いパンチを食らうかもしれません。この作品の主人公が迎える青春、成長はただキラキラしているだけでなく痛みや恥を伴います。え、この漫画ってそういう展開きちゃうの?そこ突っ込んじゃっていいの?と私は戸惑うこともありました。
    漫画のお約束、王道を踏襲しながらも非常に斬新な展開が多いです。良い意味で著者の手のひらの上で踊らされているなと驚きの連続でした。
    辛い展開も多いですが、この作品は一貫して人に対して優しい物語です。

    それと、絵柄に関しては好みや慣れがあるとは思いますが、最初読む気が失せるなと思っていたわたしが最終的にはこの絵柄でなければ嫌だと思うまでになったので、これだけで判断するのはもったいないと思います。

    1巻はまだまだ人物紹介のみといったところですし絵柄もうまくはないんですが、幽霊だの宇宙人との交信だの怪しい宗教だの出てきてこういうの大好きです。
    以下ネタバレ感想【第一話~第九話】・・・・・・・












    【第一話】自称霊能力者・霊幻新隆
    まず登場するのが「自称霊能力者」という怪しい男で初っ端から掴みが良いのか悪いのか。「霊幻新隆」ってすごい名前だ。実は超有名な霊能者一族だったりするのかもしれない。でも霊に食塩撒き散らしたり依頼人に対する言動が失礼だったりして、詐欺師だとしても小物だな…という印象です。
    主人公がぬるっと登場してさらっと除霊していく割に情報量が多い。霊や超能力が存在している世界で怪しい男や除霊なんて危なそうなことしてるのに、ゆる~い雰囲気。主人公がすごく目つきが悪い上に師匠の霊幻に対してなかなか辛辣な態度なので、この二人の関係性がここではまだよく分からないです。ゆるいギャグ漫画かな?と思うものの最後のコマが「爆発まで22%」という謎の数字。1話だけではどういった方向に行く物語なのか不明。

    【第二話】青い春の疑問
    二話では主人公のモブ視点になりました。モブ視点でも師匠は胡散臭い。
    自分が今若い時分にいるという自覚、故に今何かすべきなんじゃという焦燥感、ものすごく身に覚えがあります。
    でも超能力もってて怪しい事務所でバイトしてて怪しい師匠がいるっていうのはかなり特殊だと思うけれど。
    あと師匠は小物の悪党というイメージだったけれども胡散臭いという言葉に傷ついたりきちんとマッサージしたり料金は良心的だったり、悪党というよりただの小物感がでている。モブの超能力や自身の正体の発覚に怯えているあたり、モブを馬鹿にしているわけではなく猛獣を手懐けようとしている感覚があるのかもしれない。手書きの張り紙とかたこ焼きと意外とかアットホームな職場?話としては何も進んでいない。


    【第三話】脳感電波部・暗田トメ
    脳感電波部という名称が最高すぎます。部長が名付けたのかな?大人な今は好奇心で名前だけで入部したいと思ってしますが、こういうわけわかんない部活って友達の目が気になる中学生には避けられるかも。
    そしてなぜか漫画世界ではかなりの権力を持っている生徒会、いかにも厳しそうな副会長が出てきましたが、言っていることはとてもまともで好感が持てます。
    モブの紹介のされ方がひどいな。でもモブは地味だけどいじめられてるとかじゃないみたいで良かったです。超能力者だってことは周囲にばれてるんだね。

    【第四話】自分の為
    部長と師匠の会話が面白すぎる。二人ともろくでもないけど憎めない。犬川くんも何気にろくでもない。モブは地味なだけで気弱とかではないよう。結構言いたいこと言ってるし、部長が泣いているのを見て焦っているあたり優しいです。
    前回の副会長がまた登場しましたが、言っていることが非常に的確で信頼できます。でも会長ではないのか。
    夢、やりたい事、こういう問題に悩まされていた頃が既に懐かしい年代ですが、この息苦しさはよく覚えています。そこで出すモブの答えが好きな女の子と一緒に手を繋いで帰るだなんて、なんて可愛いんだろう。つぼみちゃんはなかなかハッキリ物を言うタイプのよう。なぜか運動が出来る男子がモテるのもあるあるです。とういうかこの連想からまさかの肉体改造部への入部に驚きました。そっちに入るんかい!いやでも実は良い判断なのでは?少なくとも現状や将来に不安を感じているなら脳感電波部に入るよりいいかもしれない。肉体改造部の中学生と思えない見た目もヤバイけれど、最後よろしくな!と言っているあたり案外いい奴らなのかもしれないし。いやまさかの展開で終わりました。面白かったです。
    ところでこの漫画はセリフ量が多い。

    【おまけ】その後
    マッサージといい、師匠は職業変えた方が良いのでは。「明日から努力次第で彼女も出来ます」ってなんにでもあてはまるような曖昧な物言いに笑います。でもちゃんと実益のあることしてくれてるので良い…のか?

    【第五話】簡単に言うとモテたい
    タイトルが良い。前話オチで入部しただけだと思っていたらきちんと部活動しているし部員は親切だし良い部活です。脳感電波部の部長が本気で宇宙との交信を考えていたのも驚きました。いいぞ!こういうの大好き!超能力がある世界なのにあまりファンタジー感がなくて新鮮です。
    テレパシーで心を読んでモテるという発想をするトメ部長の発想も倫理観なくて面白いし、モブの相談ですぐ悟る師匠の鋭さも楽しい。霊幻は悩み相談も適当ではあるけれどないがしろにはしてないよう。
    そしてなんかヤバいの出てきました。絶対ついていっちゃいけない人だ。う~ん、胡散臭くて怪しい人ばっかりでとても楽しいぞ!

    【第六話】集いへの誘い
    ここにも詐欺師が!誰にでも当て嵌まる様なこと言うのは定石ですが、簡単にひっかかるモブも可愛い。でも彼は結構冷静です。超能力があるから危機感がないのかも。
    怪しい宗教団体が登場しギャグ路線の意識でいましたが、この教団の笑顔という教えはなかなか否定しづらくおっ?となりました。教祖エクボもちょっと手強そう。異様な雰囲気もありいきなり不気味さが漂ってきて緊張感がたまらないです。こういうヘラヘラ笑ってたらあれ?やばい?ってなる雰囲気好きですね。爆発までのカウントが上がってきて、モブにも不穏な空気が。

    【第七話】環の空気
    昔、将来の夢なんてなくて悩んでいた頃に、一人一人素敵な夢を教室で発表する機会があり一人で震えていたのを思い出しました。トイレ行っていいですか?の後の教室のしらけた空気が容易に想像できて苦しい。
    教祖エクボの演説はすごいです。私があの場にいたとしてもちょと言い返せません。間違ってはいないんですよね。でも何か納得しがたいという目里の気持ちもよく分かる。
    私は牛乳が大好きなので、この状況で牛乳が好きという理由で応じてしまうモブにとても親近感を持ちました。中学生だしね。しかしここでの牛乳噴射から指を刺されて笑われるシーンは心が痛い。これはいじめです。モブが謎の力を打ち消したシーンは、それまでのボーッとした印象からかけ離れていてちょっと怖い。ホラーな雰囲気も出てきました。笑いと緊張のバランスが非常に良いです。そして詐欺師が多いからかセリフも印象的なものが多く読みごたえがあります。カウントが82%まできてしまって、どうなるのかワクワクというよりハラハラです。霊相手ならともかく、こんな少年が生身の人間相手にどうするのだろう。単に力で押してくる相手ならともかく、ちょっと異種な敵です。

    【第八話】決壊
    エクボの精神的な攻め方が本当に上手くてこっちにまで刺さります。小物の詐欺師だと思っていましたがかなり邪悪な奴です。ましてや相手は悩み多き中学生。大多数に責められている姿を見るのは辛いです。大人しい子だし語彙力もないので言葉で対抗するのは相当に難しいはず。
    そしてエクボの考え方ややり方、神になるなんて馬鹿げてますがなるべく平和的な方法を選んだと言っているあたり彼の本気度と賢さを感じます。ただの悪い奴、と言い切れない。
    抑圧された感情が爆発してしまうカウントですが、モブが最後に「僕は最低だ」という言葉から彼の無力感を非常に感じます。力で勝っているからこそ、暴力でしか対抗できない自分自身をひどく軽蔑しているようです。実際、エクボの思想はかなり強固で興味深いものだっただけに、それを暴力で抑えて解決してしまうという結末に読者としてもちょっとがっかりしてしまうところがあって、それをモブ自身も感じているのだと思います。しかし、そこでラストに霊幻が登場するのがすごい。モブがモヤモヤしていたこと、今回どう対処すればよかったのか、エクボにどう反論すべきだったのか、まさか詐欺師の言葉で救われてしまうとは。霊幻は実にさらっと持論を述べましたが、読者の心も軽くしました。この師弟関係は実は一方的ではないのかもしれません。
    モブの怒りの爆発描写などかなり迫力がありましたし、怒ったモブはまさに恐怖です。そこに主人公らしい清々しさはありません。かなり斬新な展開と表現だったと思います。そして最後にまためんどくいことになりそうな種を残しています。

    【第九話】神ワナビー霊
    エクボ(笑)これは人魂なのかな?彼の思想はとても興味深いのでレギュラー化は嬉しいです。そしてモブは地味だモブキャラだみたいな顔してますが、雑っぽさがあって楽しいキャラクターになってきました。モブの弟、学校の面々が出てきて新たな展開が始まるようです。モブの学校や家での生活が描かれるほど霊幻の立ち位置が謎すぎます。霊幻との話がないとモブの超能力の要素が生きないのかな。中学生の生活と詐欺師のところでのバイトの乖離がありすぎて不思議です。お祓いグラフィックにめちゃくちゃ笑いました。やっぱり霊幻にはなんの力もないのか?

    【おまけ】最恐心霊スポット編
    霊幻は総長にまでなんかすごいの来たな…と思われたり、無駄にかっこつけたり、どうしようもない奴だけれどもなんとも楽しい。モブが霊幻をどう思っているのか真意がいまいち掴めないけれど、きちんと守ってあげてて優しい。コメディとしてのバディ感があって面白い関係です。

  • 霊幻さん、ごいすー

  • この漫画に出会えて良かった

  • 主人公や、その周りの人々が感化し合い、友達になっていく物語。敵ばかりでなく、仲間どうしも時に深刻に対立し、それをきっかけに、わかっているようでわかっていなかった部分も分かり合い、絆が強まる。
    メインパートは、戦闘回のようで、実は日常回の方。すべての経験は、日常に還っていく。力をもっているために、心の動きが可視化されるが、その動き自体は万人がもっているが、見えないというだけ。
    超能力がテーマなのに、超能力を持たない霊験師匠がめちゃくちゃかっこいい。大好き。

  • ・漫画が上手いってこういうことだなと思った

    ・アプリで読み始めてすぐ、漫画を大人買いした。装丁がめっちゃおしゃれで全巻並べたくなった

    ・モブくん可愛い

  • 3周くらい読んだかな。
    ONEさんのマンガは、たしかに絵は綺麗ではないかもしれないが、それ以外は素晴らしいと思う。

    ストーリー、キャラクター、戦闘、コマわりや構図、話の進む速度、どれをとっても素晴らしい。

    あらすじは書かない。一読の価値ありです。絵は慣れます!
    あと、原作のワンパンマンもさらにおすすめ。

  •  これから見ようかな?と悩んでいる方、絵柄で戸惑うかもしれませんが、作画力は向上して見やすくなるので問題ありません。逆に云えばこの絵柄で16巻まで続いてアニメや舞台化も行われているので話だけでも面白い!実力はありますのでご安心を。
     作者のONE先生は漫画の様々のある面白い王道パターンをロジカルに理解した上で自分の作品へ昇華させている様に感じられます。なので他作品はカラーが違うのに面白い。
     それでも悩む方は、ONE先生原作&村田先生による美麗作画のワンパンマンからトライしてみてはいかがでしょうか。

     HPの頃から好きでちょこちょこ見ていたらいつの間にか(WebComic上位作家の乱獲時代)裏サンに載る様になり、アニメ化、舞台化と華々しくなっていき感慨無量です。アニメ三期待ってます。

  • 読まず嫌いしてました。
    ギャグが強いのかと思っていましたが、そんな事もなく。
    モブ君が凄くしっかりしてる、誰よりも大人で冷静でかっこよかったです。
    師匠も、ポンコツなのに師匠の言葉は心に響きます。
    キャラクターの魅力が凄い漫画です。

    あと、装丁がすごく素敵。
    シンプルながらシンプルな加工をしていてカッコいいです。
    カバー裏もクスッと笑ってしまう工夫あります!

  • ONEさんの作品は、ワンパンマンも、魔界のおっさんも、大好きです。

  • 100になると爆発する少年の名は…モブ!

    自己表現がヘタな超能力少年、通称・モブ。
    普通の生き方にこだわり超能力を封印しているモブだが、
    感情が高ぶり数字が100になったとき
    …少年の身に何かが起こる!!!!

    アマチュアWEBコミック界最強の漫画家ONEが描く、
    笑いと涙と驚きと…闘いの日々!

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