うしおととら (33) (少年サンデーコミックス)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 716
感想 : 80
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091251237

作品紹介・あらすじ

▼第54章「太陽に 命 とどくまで」▼第1話/娘 静かに舞い降りぬ▼第2話/最強の悪態▼第3話/400メートル▼第4話/旅の意味▼第5話/太陽▼最終章「うしおととら」第1話/最終局面▼第2話/白面の者▼第3話/うしおととらの縁
●登場人物/蒼月潮(住職の息子で妖怪を操る主人公)、とら(潮の地下室に500年もいた妖怪)、中村麻子(潮の同級生でしっかり者)

感想・レビュー・書評

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  • 1~33巻まで一気読みしたので、こちらに感想をまとめます。
    大変面白かったです。全篇に渡って、絶望的な強さを持つ大妖である白面の者だけが最後の敵で、それだけ倒せばハッピーエンドという潔い構成も好きですし、大筋とは関係のない細かいエピソードも面白いし、最終戦で続々と集まる人間や妖たちがみんなして協力してくれ、名前もない一般人たちまで主人公たちに助けられたことを覚えていて白面に力を与えてしまう恐怖を追い払うという展開は、本当に、最っ高に熱い!! と思います。隅々まで愛の行き届いた、人間の善性が無限に信頼された世界観が、もう、眩しくってしょうがない。正直、私はうしおの目の輝きに耐えられず裏切った流の気持ちがわかります。この世界で、彼の存在はなんだか悲しくて良い。
    そしてなんといってもはずせないのは主人公のうしおととら! 正義感は強いけれどちっとも理屈っぽくなくて、「なんだか気に入らない!」ぐらいの動機で敵に立ち向って行くうしおは、見ていて気持ちが良い。この作品にはたくさんの名言があるけれど、私は物語前半の、「ともだちもよろこびも…笑いガオもとったら…女の子にゃ骨だけしか残らねえじゃないか!!」という台詞が一番好きです。「骨だけ!?」とびっくりすると同時に、「いや…そうかもしれない…」と気押されてつい納得してしまうような、勢いの良い断定がうしおらしくてすごく好き。それから、とらの魅力については、今更語るまでもないけれど…、人間の常識が通じない、身勝手で素直じゃなくて、ユーモラスで意外と勉強家で、…なにを言っても足りないくらい素敵なキャラクターだと思います。まずデザインが素晴らしい。怖いようなかわいいようなかっこいいような、良いデザイン。好き。そして、おそらくこの作品を最後まで読んだ人なら誰にだって同意してもらえると思いますが…、とらの最後のシーン、いいよね。すごく。
    ストーリーも世界観もキャラクターも、文句なしに良い! 藤田先生の作品は初見だったけれど、この人ならば信用できる。他の作品も絶対に読みます。面白かった! 満足!!

  • 今までみてきた中でもピカイチ、話が終りに向かうほど面白くなっていく恐ろしい漫画。緻密なストーリ展開や独特な絵の表現力に作者の並々ならぬ熱意が加わって、読み終わった後はただそのすごさに圧倒される。キャラも何人出てくるの?ってほど多いのに丁寧に描き込まれていて、工事のおっさんやバスガイドのねーちゃんとかチョイ役で出てくる人までものすごく魅力的。
    何よりこれだけの話や絵をこの長さでしかも週刊誌で最後まで描ききったという作者とアシスタントさんたちのすごさには恐れ入る。
    ほとんど全話好きだけど、特に鎌いたちの話と真由子がウエディングドレス着る話が好き。

  • 生まれて初めて漫画で泣きました
    最後のほうは視界が涙で霞んで全く読めませんでした
    こんなに素敵な主人公たちは何処の漫画を探してもいない

  • 友人から面白いと聞いていて、学生時代に購入した漫画。未だに実家の本棚に置いてある。実家に帰るたび読み返している。
    内容は本当に面白い。序盤は『ゲゲゲの鬼太郎』のようにただ妖怪退治をする漫画かと思っていたが、中盤から終盤にかけてはフィナーレに向けてストーリーが加速的に盛り上がっていく。特にフィナーレが最高で、あれだけの登場人物をだしながら、うまくまとめている。
    藤田さんの漫画は今のところハズレがなく、キャラクター、ストーリー、インスパイアの3大要素でどれも高得点な漫画が多い。画が駄目だという人もいるが、読み始めれば気にならないはず。
    特に『うしおととら』がオススメ!

  • どうやら…わしも… そろそろらしいや…

    …!
    オレも獣になっちまうんだ… お互い…様だよな…

    くくっ、笑わせんな。獣は涙を流さねえ。
    おめえなんざ… わしにゃなれねえよ。

    バカヤロウ、とらァ、まだ死ぬんじゃねえ。 まだオレを喰ってねえだろうがよォ。
    おまえは… オレを喰うんだろォ!
    とらァ!

    もう… 喰ったさ。
    ハラァ… いっぱいだ。
    (最終章「うしおととら」)

  • 膨らませた物語と張り巡らせた伏線をものの見事に回収し素晴らしいラストを見せてくれる傑作漫画。
    この物語は面白い!

  • 『うしおととら』、これにておしまい。

    今まで読んできた漫画の中で、1番泣かされたのは『うしおととら』。
    最終巻を読み返す度に、この先『うしとら』超える作品ってもしかしたら出てこないんじゃないかなって、大袈裟じゃなく思ってしまう。それくらい大好きな、もの凄い少年漫画です。

    東の長がイイこと言ってたな。
    「妖(バケモノ)が棲まぬ国は滅びる」んだってさ。
    日本も随分いろんな事があったけど、全然滅びてないのは、どっかにちゃーんと妖たちがいてくれるからなんだろうな。

    全33巻+外伝と酒&つまみを用意して『うしとら』飲み会開催したら余裕でオールいける。

    【第五十四章】 太陽に 命 とどくまで……!
    【最終章】 うしおととら……!!

  • 名作中の名作。怒涛の最終戦は圧巻。感動の嵐。
    うしおもとらもかっこよすぎ。なんでいまこういう主人公いないんだろ。
    レビュー登録日 : 2010年09月13日

  • うしおととらの長い旅も、この巻でおしまい。まっすぐで格好いい主人公で、登場するキャラクター全部好きになれました。

  • 私のバイブルその2。とらちゃん最高!真由子ちゃん大好き!何度読み返したか分からない。

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著者プロフィール

北海道旭川市出身。1964年生まれ。88年、『連絡船奇譚』(少年サンデー増刊号)でデビュー。少年サンデーに連載された『うしおととら』で91年に第37回小学館漫画賞、77年に第28回星雲賞コミック部門賞受賞。ダイナミックかつスピーディー、個性的ながらエンターテインメントに徹したその作風で、幅広い読者を魅了し続けている。他の代表作に『からくりサーカス』(少年サンデー)がある。

「2007年 『黒博物館 スプリンガルド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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