双亡亭壊すべし (1) (少年サンデーコミックス)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 681
感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091271792

作品紹介・あらすじ

震撼のスペクタクル・モダン・ホラー!!

大正時代より、東京・沼半井町に
傲然とそびえ立つ奇怪な屋敷、
名を「双亡亭」。
立ち入った先で闇と出会ってしまったら、
もはや己は己でなくなるだろう。
遺恨を辿る者達はその門戸へと
導かれ、集い、挑む。
おぞましき屋敷を破壊する為に…!!


【編集担当からのおすすめ情報】
『うしおととら』『からくりサーカス』の藤田和日郎先生最新作!!!
自信を持ってオススメする衝撃作です!!

感想・レビュー・書評

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  • 試し読み。機会があれば続きを読んでみたい。

  • 藤田最新作はぞくぞくする。昔ながらのホラーな感じを再び前面に押し出すが、やっぱり登場人物が生きてると言うか熱い。怖いからおっかなびっくり読んでいる感じがする。

  •  自衛隊の爆撃をも物ともせず、中に入る者たちを取り込み化け物に変えてしまう。
     そんな化け物屋敷・双亡亭を壊すべく立ち上がった人々の群像劇的物語である。主人公は(おそらくは)三人だが、基本線は群像劇と見ていいだろう。

     それにしても、物語が開いていくワクワク感は素晴らしいものがある。
     藤田さんが描く絵の濃さ、ホラー描写の巧みさも影響しているのだろうが、何よりストーリーテリングの手並みが本当に優れている。
     おぞましき屋敷に因縁を持つ総理が、自身の手で双亡亭壊すべしと述べ、賞金を懸ける。
     双亡亭に父を食われた少年・緑朗は双亡亭を壊しうる人との出会いを得て、双亡亭を目指す。
     双亡亭爆撃の夜、45年前に行方不明となった旅客機に乗って現れた少年・青一は、その身をドリル状に変形して魔を撃つ。彼は緑朗と共に双亡亭を目指す。
     そんな彼らの陰に隠れて、美大出身のただの人である凧葉は、ほんの弾みで言ってしまった言葉の責任にとらわれている。だが、今は彼は双亡亭を目指していない。

     そんな彼らの群像劇は、同時進行で二つの物語を描きながら、そのそれぞれを丹念に描くことで中断のわずらわしさがなく、一方でテンポ感も良い。
     日本のトップが軍隊を使っても壊せない家。その怪異を解決するという物語の主題も、子供への訴求力はかなり高い印象だ。
     また、何より絵の力強さが尋常ではない。一個一個の描写が持つ力には惹きつけられた。
     正直に述べれば、最初に読んだ際(三巻までまとめ読みしている)、風呂に入るのが少し怖かったくらい(笑)にはホラーめいた作品だ。

     大変優れた物語のスタートである。星五つでぜひ評価したい。

  • 入ると呪われる館、双亡亭とそれにトリツカレタ人たちの物語。売れない作家、父親を館に殺された少年と巫女として強い力を持つその姉、40年前の航空機に乗っていた少年……彼らが目指すべき双亡亭はなんなのか。
    単語だけ語られ、核心をはぐらかされる展開がなかなかに面白かった。

  • 読了。
    面白い。
    腹にドーンと落ち込んできて、「あー!面白い!」。

    藤田和日郎センセイの、このうまさは味わい深い。

    ネタバレ抜きにいうならば、「いいから頑張って呼んでください!」

  • 大正時代より都下に建つ謎めいた廃屋「双亡亭」。
    人を喰らうという噂のその屋敷は巨大な鉄球を撃ちこもうが空爆を仕掛けようが何をしようが絶対に壊れない最凶にして最恐のお化け屋敷。
    昔日双亡亭に幼馴染の少女を取り殺された防衛大臣と総理は、職権乱用と公私混同を極めて、下記を合言葉に起ち上がる。
    「双亡亭壊すべし!」

    とにかく双亡亭の存在感がすごい。圧倒的に不気味。屋敷の猟奇的かつ芸術的な造形が廃墟マニアの心をくすぐる。
    天井で途切れた階段や宙に聳える帽子掛け、濠を巡らした肖像画の為の小部屋など、軍艦島や九龍城塞、零シリーズなどホラーゲームに出てくるカオス構造の家屋に惹きつけられる向きの読者にはたまらないギミックが随所に仕込まれている。
    双亡亭を壊さんと古今東西から馳せ参じたキャラが濃すぎる霊能者たちも凄い。全員とち狂ってるといっても過言ではない言動と顔芸のイカレっぷりで魅せてくれます。
    貧乏絵描き・凧葉とJK巫女・紅の年の差コンビのコミカルな掛け合いも微笑ましく、ユーモアと恐怖とがミックスされてぐいぐい読める。
    今後の展開から目がはなせません!

  • なんだかよく分からないワクワク感が私を襲う!!

    昔のホラー漫画読んでるようででもキャラの温かみもあって面白かったです!

  • 10巻まで一気読み。
    むちゃくちゃやばい。こんな世界を絵にするってどんな気持ちなんだろうか。どんどん謎が明らかになっていく爽快感とどんどん新たな謎が現れるもどかしさ。
    話にのみこまれていく感覚がおもしろくもぞくっとした。

  • からくりサーカスは合わなかったが、こちらはかなり面白かった。異様な迫力のある漫画だ。続きを読みたい。

  • 4巻まで読みました。さすが藤田和日郎。この先、めっちゃ気になる。

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著者プロフィール

北海道旭川市出身。1964年生まれ。88年、『連絡船奇譚』(少年サンデー増刊号)でデビュー。少年サンデーに連載された『うしおととら』で91年に第37回小学館漫画賞、77年に第28回星雲賞コミック部門賞受賞。ダイナミックかつスピーディー、個性的ながらエンターテインメントに徹したその作風で、幅広い読者を魅了し続けている。他の代表作に『からくりサーカス』(少年サンデー)がある。

「2007年 『黒博物館 スプリンガルド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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