マンゴーの涙 (フラワーコミックス)

著者 :
  • 小学館
3.68
  • (32)
  • (61)
  • (79)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 408
感想 : 34
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091314796

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • コミック

  • 2008-00-00

  • 思わせ振り男。婚約者よりそいつにかましたれ!と思う、、。

  • タイトルにこの本を持ってきて、しかもほんの登録が1冊なのでやむを得ずなのだけど、
    実はこの本とともに読んだのが

    ・暗殺教室1-5(松井優征)
    ・東京膜(渡辺ペコ)
    ・デッドマン・ワンダーランド
    ・彼岸島(松本光司)

    でして、ここに感想を書こうという体たらくです。
    小玉ユキさんのファンの人ごめんなさい。

    昔から私は、いわゆる純文学が苦手で、女性作家の本もあまり得意ではなく、
    別マだのlalaだののかわりにジャンプやマガジンを読む女子でした。

    でも最近、好き嫌いはそれとして、世間で受け入れられているものを食わず嫌いするのは
    もっらいないのでは?のようなことを知人にいわれ、なるほどねと思って読み始めて
    気がついたんですけど。

    少女漫画と少年漫画って、日本画と洋画くらい違うんですね。
    いやそこ、石投げないで!!

    日本画と洋画の違いって知っていますか?
    実はそれ、モチーフの違いじゃないんですよ。
    日本的なものを描くから日本画なわけではないんです。
    詳しい人はすっ飛ばしてほしいんですが、日本画と洋画は要するに、
    描くために用いる素材が違うんです。

    日本画はいわゆる「ニカワ」を素材にした膠絵具を材料にして描くんです。
    洋画が油絵具を使うのとはそこがまったく違います。

    で、思ったのは、少女漫画と少年漫画もそうなのではないかと。
    両者を分かつのは、女性あるいは男性作家が描いているか否かではなく、
    その、描きこみ方、素材にあるんじゃないかと。

    たとえば暗殺教室は少年漫画です。その素材としては殺せんせーという、
    地球を滅ぼす敵の存在があって、それを殺すために生徒がいる。
    目的は殺せんせーの暗殺で、仲間がいたほうが効率がよい。
    ので、教室という複数の人間がいる素材は正当性を持ってここにあります。
    彼岸島もしかり、雅という究極のモンスターを倒し日本(地球?)を守ること。
    ここでも絶対的な強さに対抗する力のバランス上、仲間は必要不可欠です。

    ところが一方で、少女コミックであるマンゴーの涙の主人公たちの目的は、
    ひたすらに「好きな人と結ばれること(気持ちを通わせること)」これにつきます。
    目的を共有し得ない以上(恋のライバルになるだけですから)
    仲間はここには必要ありません。
    守るべき正義や大儀もないので、その方向性はひたすらに、自分の内面と相手の身上を
    推し量ること、その内面的な吐露がメインの素材となるわけです。

    漫画の歴史を考えてみても、少女漫画が少年漫画に先行して世に出たとき、
    それはあくまでも文学の代替品、あるいは文学の別表現であったことも、
    このロジックを説明するものなのかもしれません。

    いわゆる純文学は多く、社会性を伴った主張以上に、自己を内在的に掘り下げて、
    己の存在をいかに表現しあばくか、その表現の競演であったでしょうから。

    そう考えると純文学の苦手なあたしが、
    共通の目的を持って仲間を増やし、地球など自らが何かを護るのだと使命感を持って、
    ドラマチックに位置移動し、成長してゆく少年コミックに惹かれるのは当然なのかもしれません。
    少年漫画の出現と流れを見ていると、これってもしかしたら企業戦士を作るための
    プログラムとして子供のころから刷り込まれちゃうんじゃない?
    なんて、ちょっと不安にもなりますもん。

    こういった大儀と使命感の中で、たとえばチームの誰かが「自分には価値がないのでは」
    と苦悩したとしても、与えられる回答はチームの正義のためにどう能力があるのか、
    とういう回答だけであって、その人格の深いところでの絶望とかには、一切触れないのが
    少年コミックですからね。

  • 表題作と「白い花の刺繍」はベトナムが舞台の兄妹もの連作。「玉子王子」「憂鬱ヤマラージ」は死後に天国か地獄かを振り分けられたりしてファンタジーっぽくて可愛らしい。若くて美人なのに女性ホームレスになった友人と再会する「ROVER」は、ラスト前向きながら設定が衝撃的でした。

  • どこか遠くの世界を覗き見ている気がしました。
    静かな部屋でじっくり読むと浸れます。

  • ベトナムでのお話だったり、親友がホームレスだったり、生まれ変わり、天界でのお話だったりとちょっと変わってはいるけれども本当に良いお話

  • 小玉ユキ先生の初期短編集。

    たまこがかわいい!!!!!

  • 個人的にベトナムが好きなこともあって、雰囲気がとても好みだった。
    すごく独特の世界観を持った漫画家さんだと思う。それを自分の絵で最大限に表現している。シンプルな作風が心に染みる作品。

  • 金欠なんだけど猛烈にマンガが読みたくなって、とりあえず金額的にも丁度いいからという理由で(^_^;)小玉さん作品初挑戦。最近こんな「賭け」買いをよくやるのだが、今回も見事に大当たりでした!!大当たりして困っちゃうのは、作家さんを気に入っちゃった故、他の作品にも手を出したくなっちゃうこと(笑)
    短編集ということで、初めましてにはピッタリでした。バラエティーに富んだ展開、笑いと涙のバランスのよさ、キャラクターの多彩さ、女の子のかわいさ、男の子のかっこよさ(これ大事)、バッチリ好みです!!
    今は「坂道のアポロン」で注目を集めてる小玉さんだけど、人気の出るチョイ前の作品集でも、十分素質を感じさせてくれてます。

全34件中 1 - 10件を表示

小玉ユキの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×