娚の一生 1 (フラワーコミックスアルファ)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 5418
感想 : 552
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091322692

作品紹介・あらすじ

実写映画化大ヒット!大人の年の差・恋物語

東京の大手電機会社に勤める堂薗(どうぞの)つぐみは、長期休暇を田舎の祖母の家で過ごしていた。そんなある日、入院中の祖母が亡くなってしまう。つぐみは、そのまま祖母の家でしばらく暮らすことに決めるが、離れの鍵を持っているという謎の男が現れて…!? 晴耕雨読的女一匹人生物語、第1巻!!

感想・レビュー・書評

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  • 読書仲間オススメの一冊。
    全4巻と、個人的には程よい長さ。

    主人公は50代の大学教授と、30代のキャリアウーマン。
    二人がとある家で出会うところから物語が始まります。

    縁をつないだのは女性の祖母と、祖母の残した家。
    ちなみにその祖母は、その昔大学教授が“恋”をしていたという設定。

    二人ともそれなりの年を経ていることからか、
    それぞれがそれなりに“大人の過去”を持っています。

    その過去に囚われながらも、新しい“恋”に踏み出そうとする、
    でもやはり、過去のトラウマからも脱却しきれずに、、

    そんな二人の不器用な行き違いがしっとりと描かれています。
    ある意味3世代にまたがる物語、楽しく読めました。

    ん、男である自分としては、やはり大学教授への共感が強く、
    50代になっても、こんな“恋”ができるのかと、なんとなく。

    ちなみに映画化もされるとかで、ちょっと気になっています。。

  • 「君はホンマにマジメやなぁ 額面通りに受けとるんや そら人生しんどいわ 」

    在宅の仕事で暮らす30代つぐみと、飄々としてつかみどころのない中年男性大学教授の海江田氏の同居生活。
    祖母から受け継いだ日本家屋で慎ましく暮らす日常の空気感、その中で食卓の料理をきちんと描いているところが好き。
    はだけた浴衣から覗く足や胸元など女性の身体の曲線の色気、タバコを持つ筋張った手など男の人の色気の描写など、大人の少女漫画といったかんじ。
    姉の結婚と主人公のかんじが似ているけれど、こっちの方が好きだな。

    後ろ向きでめんどくさい主人公に対して、マイペースだけど包容力のある海江田氏が素敵。

  • 中学生のときパラキスを読んで
    「年上男子に振り回されたいっ!」とドキドキしたものですが、
    この本もおんなし気持ちになります。


    おじさまも悪くない♡

    男はこのくらいでないといかんですよ。
    とか言ってみたり…。

  • ひっっさしぶりにどっぷりハマッた漫画でした。1~3巻一気読み。二次元に本気でときめいたのなんて何年ぶりだろ。
    海江田先生のあの程よいツンデレ具合と程よくしなびたあの感じ、たまらんー。悶絶。なかなか落ちないつぐみにイライラしつつも一緒に悶々した。
    やっぱ男は包容力だな。うむ。

  • 全3巻、一気に読んでしまいました。
    設定はかなりドリーム入ってるというか寧ろファンタジーの域では?というくらいなんですが、するっと読めました。
    五十代の大学教授、海江田氏がかっこよすぎてどうにかなりそうです(笑)
    余裕と包容力の裏に隠された不器用さと一途な深い愛情に、温かい気持ちになりました。
    あと、海江田氏の色気は反則。あんな五十代おらんで。

    つぐみも、いじいじしてる割にはとても好感の持てるヒロインでした。
    彼女の臆病さとか弱さに共感できる人は多いのではないでしょうか。

    現実はもっと厳しいぜ!とか思いながらも、自分も恋がしたくなるお話。
    これ読んで恋愛観が少し変わったかも。

  • 要点としては「アンチファンタジーの顔した夢小説」「ターゲット層はまさに主人公のような女性なんだろうな」「海江田さんの色気の描写がフェチズムすぎて悶絶する」の三点でしょうか。
    粗筋としては、ミドサーのリケジョが亡き祖母の家を引き受けると、祖母とどうやら愛人だったらしい大学教授がその家にいつき、やがて二人が結婚する
    この本は再読で二十代の頃は海江田さんの良さ、さっぱりわかりませんでした。なんなら五十を超えた海江田さんのおじさんな描写や肉食なところ、老いの描写など、正直生理的にちょっと受け付けないと思っていたのだけれども、主人公と同年代になってみると、この海江田さんの色気と人格の凄まじさに、情緒が揺さぶられることこの上ないです。まず絵だけれども、年齢を感じさせるふわふわした髪やらシワやら、真顔も笑顔も一つ一つがこの年の方の説得力を持っているその表情やら、何より後ろ姿のワイシャツの肩のラインやら老いた喉仏やらがあー…こういう部分がものすごく色気となっている五十代…いますわ…とすさまじい説得力なので、「これほんとに作者はこうした色気熟知しまくって描いておられるな」と思う。そして、何よりもその人格。この年代で本当に素敵な方というのはこのように程よく枯れ、聞き流し、でも相手をそのまま置いておき、いたわり、放っておくようで、受容して、肯定的で静かな関心を持ち、そして鷹揚で適度に雑でざっくばらんである…即ち余裕と穏やかさを両立しているのです。

    でも、こういう人が独り身で、後生大事に若き日に憧れた芸術を恋うような年上女性への初恋を抱えたままに老成し、でありながら、諦念や人への理解や思いやりはこれでもかと積み上げ、拗らせた主人公を迎えに来る…というのはもう本当にファンタジーなわけで、ツッコミは禁じえないのだけれど…
    西洞子さん、「姉の結婚」もそうなのだけど、主人公の拗らせ方のリアルさや、関係性の描写がこれでもかこれでもかとリアルなので、とってもリアルな話を読ませられている気になるし話の運びも面白いしで気づいたらどんどん載せられて読んじゃうんだけど、構造はシンデレラばりの超ファンタジーで、読了してみて改めてふとあらすじ振り返ると読後に夢中で読んだことをちょっと恥じてしまうという非常に不思議な読書体験になりがち。この感じは他の作家さんにないんだよなぁ…
     個人的にシンデレラ風物語アレルギーみたいなものがあって、タイトルは出さないけれども、いわゆる三十代以降の女性の恋愛もので明らかにファンタジー路線の、やれ年下の男性やら同級生やら金持ちやらイケメンやらと突然どうたらこうたらとか、「あったらいいな」のオンパレードらしきものを見ると、個人の見解ですが、その現実逃避的妄想の熱量にあてられてというかきつく感じて耐えられなくて読むのやめちゃうんですが、西洞子さんの作品は、読み終わる頃になるまで、シンデレラ読まされてるのに気づかない、このふしぎはなんだろう…

  • 感情移入というか“受容”がここまでムツカシイのは久しぶり。

    なんたって50のおっさんと30の美人さんでっせ。
    まあ、途中からおっさんがキモチワルくなくなっていったのには感心。上手いってことでしょう。

    二世議員が好き。

  • なんだこの50代!素敵!最高!

  • 一気読みセットと称して古本屋で売られていた全3巻の買ったのに今調べたら4巻あるってどういうことですか。
    初めての西炯子さん。
    おっさん好きとしては胸きゅんでしたが。
    短くまとめなきゃならなかったのか誘拐とか地震とか、なんかそういうのはいらなかったです。普通にゆるゆると日常と過去だけで十分面白い漫画なのになぁ。

  • エリートすぎ。
    おっさんなのにかっこよすぎ。

    なのにときめくから困る。

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著者プロフィール

鹿児島県出身。1988年『待っているよ』でデビュー。代表作は『娚の一生』『姉の結婚』。

「2018年 『キスする街角』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西炯子の作品

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